生産性の向上には働き方改革だけでなく、生産ラインの高効率化が不可欠。そのために有効なのがIoTの導入だ。センサーやカメラなどを活用すれば、省力化や効率化に加え、データの蓄積と解析による自動化などにもつなげることができる。そのためにはネッワークを構築するスイッチが必要になるが、製造ラインなどには産業用途に適したモデルを採用したい。また、増大するデータに対応するために十分な帯域も確保しておきたい。
アライドテレシスの『AT-IS130-6GP』は産業用のオールギガビット・スイッチだ。DINレールに設置できるので、既存の制御機器などに並べて設置することができ、IoT導入の手間を軽減できる。また、DC電源に対応し、冗長化も可能なので、24時間連続稼働が必要な製造ラインなどに使用する際にも安心だ。信号回線系統と電源系統のケーブルワイヤリングを判別しやすいようにデザインされている点も、産業用途ならではの配慮といえる。
動作温度は−40℃から+75℃と幅広いので、冷凍倉庫などの低温環境から、工場の天井付近や加熱作業を行っているエリアなどの高温環境でも使用することができる。保護等級IP30に準拠しているほか、産業用途の機器に求められる各種の規格にも適合しているので、製造業をはじめとして多彩な産業分野で使用することが可能だ。
『AT-IS130-6GP』には、運用面をサポートするさまざまな機能も搭載されている。四つの10/100/1000BASE-Tポートは大容量給電が可能なPoE+に対応しており、1ポートあたり最大で30W、スイッチ全体では90Wまでの給電が可能だ。接続機器の電源を用意する必要がないのは嬉しい点だ。
また、ファンレス設計なので、メンテナンス費用を抑えることができ、自動診断機能を活用すれば、保守点検の負担も減らすことができる。特に連続稼働が必要な製造ラインなどで使用する場合には、アラーム出力端子を警報ランプやブザーに接続しておくことで、現場での素早い対応を実現することが可能だ。さらに、将来的にデータ量が増えた場合には、SFPモジュールを追加することで光ポートを実装することも可能となる。
製造業のスマート化は、ものづくり企業が生き残るためには必須の取り組みであることは間違いない。ユーザーの環境に合わせて生産性向上の提案を行っていただきたい。
型番 | AT-IS130-6GP |
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準拠規格 | IEEE 802.3 10BASE-T IEEE 802.3u 100BASE-TX/FX※1 IEEE 802.3ah 100BASE-BX※1 IEEE 802.3z 1000BASE-LX/SX※1 IEEE 802.3ab 1000BASE-T IEEE 802.3ah 1000BASE-BX10※1 IEEE 802.3x Flow Control IEEE 802.3af Power over Ethernet IEEE 802.3at Power over Ethernet+ |
適合規格 | CE 【安全規格】 UL62368-1,CSA-C22.2 No.62368-1 【EMI規格】 VCCIクラスA EN55032 Class A EN61000-6-4 【EMS規格】 EN55024, EN61000-6-2,EN61000-4-2, EN61000-4-3, EN61000-4-4,EN61000-4-5, EN61000-4-6, EN61000-4-8 【保護等級】 IEC60529 IP30 【振動】 IEC60068-2-6 【衝撃】 IEC60068-2-27 【自由落下】 IEC60068-2-31 EU RoHS指令 |
ポート | 10/100/1000BASE-T(RJ-45コネクター、PoE-OUT):×4 10/100/1000BASE-T(RJ-45コネクター):×1 オートネゴシエーション MDI/MDI-X自動認識 SFPスロット:×1 アラーム出力端子(ノーマリークローズ)※2:×1 |
通信速度 | 10Mbps/100Mbps/1000Mbps |
平均消費電力 | 51W(最大130W)※3 |
外形寸法(W×D×H) | 30×95×140mm(突起部含まず) |
質量 | 500g |
※1 対応SFPモジュール装着時
※2 アラーム装置およびDC電源への接続には、24AWG~12AWG(線径0.511mm~2.052mm)のUL規格に対応したケーブルを別途ご用意ください。
※3 AT-SPTXa使用時