ビジネスでも日常生活においても、ネットワークはライフラインの一つになっている。ライフラインに求められるのは “ 止まらないこと ” だけでなく “ 安心・安全に利用できること ” も含まれる。さらにどこででも快適な通信環境を利用できるようにするためには、すみずみまでネットワークを張り巡らせる必要がある。そのためには、効率的なネットワークの運用が求められる。これらはネットワーク機器選定の基本的な条件といえるだろう。
ヤマハの『SWX3100-18GT』は、同社「SWX3100-10G」にポート数を増設し、ユーザーから要望の多かった機能を搭載したライトL3スイッチだ。機能を必要最小限に絞り込むことで、コストパフォーマンスを高めている。LANポート数は16ポートで、幹線トラフィックの増加に対応する10Gbpsインターフェース(SFP+スロット)を2スロット搭載した。
止まらないネットワークを実現するために、新たにデフォルトゲートウェイを冗長化する「VRRP」機能に対応した。障害発生時には自動的にバックアップ機に切り替わるので、小規模ネットワークでも信頼性の高いネットワークを構築できる。また、トラフィックの種類に応じたルーティングを実現する、ポリシーベースルーティング(PBR)に対応予定(2020年夏)なので、トラフィックの種類に応じたきめ細かな設定を行うことで、快適な通信環境を実現することが可能だ。
セキュリティ面では、MACアドレス認証、IEEE 802.1X認証、およびWeb認証に対応し、さらにダイナミックVLANにも対応している。ユーザーグループごとにアクセス管理を行うことが可能だ。
『SWX3100-18GT』には、LANの可視化機能「LANマップLight」が搭載されている。コマンドではなく、グラフィカルなWeb GUI画面で設定を行えるので、ネットワーク管理業務の効率化が期待できる。既にネットワーク監視ツールを導入している場合でも、SNMPやRMONなどにも対応しているので、既存の機器や設備でネットワーク監視を継続できる。
また、CPUおよびメモリの使用量やトラフィック量の観測を定常的に行う機能を利用すれば、機器の稼働状況や通信状況を容易に把握することができるので、ネットワークの効率的な運用を推進できるだろう。同社はスイッチのほかにもルーター「RTX830」なども取り扱っている。同製品を提案する際は、あわせて提案していただきたい。
製品名 | SWX3100-18GT |
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インターフェイス | ANポート数:16 SFP+スロット数:2 microSDスロット:1スロット(SDHC対応) コンソールポート:1ポート(RJ-45)、 1ポート(USB mini-B) オートネゴシエーション、Auto MDI/MDI-X |
スイッチング容量 | 72Gbit/s |
転送能力 ※1 | 54Mpps |
レイテンシー(10G/1000M/100M/10M) ※2 | 1.4μs/2.0μs/5.6μs/38.1μs |
最大MACアドレス登録数 | 16,384 |
フレームバッファー | 1.5MB |
ジャンボフレーム対応サイズ | 最大10,240byte |
外形寸法(W×D×H・突起物を除く) | 330×200×43.5mm |
質量(付属品含まず) | 2.1kg |
※1 フレームサイズ64Byte時(ノンブロッキング)です。
※2 RFC2544に準じた測定値(ストア&フォワード方式, フレームサイズ64Byte)です。