大量の文書を印刷する場合はもちろんだが、例えば、打ち合わせ用に数枚の資料を人数分だけ印刷したいといった場合にも、プリンターの印刷速度は気になるものだ。会議開始の直前のタイミングで印刷するといった光景は珍しいものではないだろう。また、日々の業務で行う印刷だからこそ、わずかな印刷速度の違いが、年間で見ると大きな違いになってくる。複合機は、印刷の待ち時間も含めたトータルコストで提案していただきたい。

ブラザーの『MFC-L2740DW』は「JUSTIO(ジャスティオ)」シリーズに新たにラインアップされたA4モノクロレーザー複合機だ。同社従来機では毎分26枚だった印刷速度が、毎分30枚にまで高速化した。加えてファーストプリントにかかる時間も約10秒と短時間だ。印刷の待ち時間が短くなるのは、オフィスの業務効率を向上させるのはもちろんだが、受付業務などであれば、顧客満足度の向上にも効果があるだろう。主な仕様として、自動両面印刷、ページレイアウト印刷、分離型のトナーとドラムを採用しており、ランニングコストを抑える設計が随所に施されている。特に両面印刷やページレイアウト印刷は、印刷用紙コストに直接効果が現れるので、コストの削減にも貢献してくれる。
同製品はコンパクトな筐体ではあるが、両面自動スキャンにも対応している。電子化されていない既存資料を、その都度スキャンしたり、書き込みのある資料をすぐに共有したい場合など、高速スキャンは日常業務を効率化してくれるはずだ。また、効率化の視点では使い勝手の良さも重要だ。この点では2.7型のカラー液晶タッチパネルとフロントオペレーションの採用を挙げておきたい。特にフロントオペレーションの採用は、スペース確保に悩んでいるユーザーの機種選択の幅を広げることになる。
『MFC-L2740DW』は、標準で有線LANと無線LANに対応している。iPhoneなどのiOS搭載端末とAndroid端末に対応した専用アプリケーションの「Brother iPrint & Scan」が無償で提供されているので、これを利用することで端末からの直接印刷が可能になる。
また、AirPrintやGoogleクラウドプリント、EvernoteやDropboxなどのクラウドサービスに対応している点も見逃せない。例えば、Googleアカウントを同製品に登録しておけば、Gmailの本文や添付ファイルを印刷することが可能になる。これを活用すれば、複数の拠点で打ち合せなどがある場合でも、事前に資料を印刷して持参する必要がなくなる。また、ノートPCも必要ないので、フットワークの軽い移動を実現できる。
王道ともいえる、モノクロレーザー複合機の導入による、業務効率化とコスト削減を提案していただきたい。
型番 | MFC-L2740DW |
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形式 | 送受信兼用卓上型 |
記録方式 | 半導体レーザー+乾式電子写真方式 |
インターフェイス | USB2.0※1:Hi-Speed ネットワーク:有線LAN、無線LAN |
プリント速度(A4)※2 | プリンター:最高30枚/分(片面)、最高15ページ/分(両面)※3 コピー(A4・同一原稿の連続コピー時):最高30枚/分(片面)、最高15ページ/分(両面)※3 |
ファーストプリントアウトタイム | プリンター:10秒以下 コピー:11秒以下 |
スキャナー方式 | Dual CIS |
消費電力 | 待機時:平均60W 最大時:880W以下 コピー時:平均510W スリープ時(ディープスリープ時):平均2.3W |
電源 | AC 100V 50/60Hz |
外形寸法(W×D×H) | 409×398.5×316.5mm(突起物を除く) | 質量 | 約11.7kg(消耗品含む) |
※1 USBについては、各対応OSのプレインストールモデルに対応。また、各対応OSのプレインストールモデルからのアップグレード環境にも対応しています。Hi-Speed USB2.0でのご使用は、パソコン側がHi-Speed USB2.0を標準装備している必要があります。また、Hi-Speed USB2.0インターフェイスはUSB1.1の完全上位互換ですので、パソコン側のインターフェイスがHi-Speed USB2.0に未対応でも従来のUSB1.1での転送速度にて動作可能です。
※2 標準給紙トレイからの場合。用紙サイズやデータ量により遅くなることもあります。
※3 両面印刷時の片面分の印刷速度です。両面分の印刷速度は7.5枚/分となります。