エプソンの『EP-10VA』は6色染料インクを採用したA3対応の複合機で、「カラリオ」シリーズのフラッグシップモデルに位置づけられる製品だ。今回、写真をはじめとした高精細印刷を多用するユーザーに向けて、本体機能はそのままに、『Colorio V-edition』シリーズとして、本体と交換インクの価格改定が行われた。

新シリーズではヘビーユーザーの印刷コスト負担を軽減するため、L判1枚あたり約12.7円のランニングコストを実現している。同社の6色多機能モデルの場合、L判1枚あたりの印刷コストは約20.6〜約27.5円なので、インク代に限って比較すれば、コストを半減できることになる。フォトスタジオはもちろん、デザインや美術、写真系の専門学校など、画質にこだわりたいユーザーに提案していただきたいモデルだ。ほかにも設計事務所やデザイン事務所などで使用すれば、コストを抑えながら、プレゼンテーション力の強化を提案できるだろう。

『EP-10VA』にはフラッグシップモデルにふさわしい高精細印刷を実現するために、独自の6色染料インク「Epson ClearChrome K2インク」が採用されている。これは、通常のシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックに、レッドとグレーを加えることで、幅広い色域の再現と、グレースケールの階調性の向上を実現するものだ。さらに、マンセル色彩研究所と共同で開発したLCCS（論理的色変換システム）を搭載することで、写真印刷に適した滑らかな階調性と高い色再現性を実現している。

写真だけでなく、デザインカンプや建築パースなどを出力する際に、A3サイズの高精細印刷を使ってクライアントに説明すれば、説得力が増すに違いない。デザイン・設計系の分野だけでなく、ものづくりや、ポスターなどの内製が多い事業所などにおすすめしていただきたい。