システムとしてはレガシー感の出てきたFAXだが、オフィスではまだまだ広く用いられている。紙の状態では保存や管理に物理的な制限もあり、それならば電子化して処理したいところだ。そこで有用なのが、ブラザーの複合機『MFC-L9570CDW』と『MFC-L8610CDW』だ。受信データをEvernoteやDropboxなどのクラウドサービスへ転送し、保存することができる。基本性能も高く、印字品質も優秀と、オフィスの基幹プリンターとして活躍してくれる。
『MFC-L9570CDW』と『MFC-L8610CDW』は、A4対応のカラーレーザー複合機。前者がフラッグシップ機、後者はエントリー機と位置づけられているが、大きな違いは給紙トレイとADF、操作パネルの仕様(後述)で、基本性能のほとんどは共通している。印刷速度はカラー・モノクロともに毎分約31枚と高速。給紙枚数も標準で250枚、オプションのトレイ装着時には『MFC-L9570CDW』で最大2,380枚、『MFC-L8610CDW』で最大1,050枚と大容量で、高い生産性を誇る。A4用紙1枚あたりの印刷コストもカラーで約15.3円、モノクロで約2.5円と優秀。日報や帳票の出力といった基幹業務で威力を発揮する。
「ファストクラウド転送」機能も大きな特長のひとつだ。受信したFAXのデータを同社のクラウドサーバー経由で、EvernoteやDropboxといった各種Webサービスに転送・共有することができる。紙資料の管理・保存に役立てられるうえ、出先でクライアントからの連絡を確認するといった使い方もできる。また、添付ファイルとしてメール送信することも可能だ。
『MFC-L8610CDW』は大型で見やすい3.7型カラー液晶タッチパネルを搭載。スマートフォンのようにフリックなどでスムーズに操作できる。『MFC-L9570CDW』では、さらに大きい7インチの液晶を採用。よく使う機能を待機画面に設定できる機能を備えており、業務内容に最適なカスタマイズを可能としている。
そのほか、『MFC-L8610CDW』は最大50枚、『MFC-L9570CDW』は最大80枚の用紙をセットできるADFを搭載。大量のコピーやスキャンをスムーズに行える。『MFC-L9570CDW』の場合は2本のCISスキャナーを採用しているため、両面原稿でも1回の用紙走行で表裏同時にスキャンでき、より効率よく業務を進められる。
基本性能が高く、データ管理もしやすい同製品を、事業規模に合わせて提案していただきたい。
型番 | MFC-L9570CDW MFC-L8610CDW |
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対応OS※1 | Windows 10、8/8.1、7、Server 2016、Server 2012/2012 R2、Server 2008/2008 R2 macOS v10.12~10.10.5 |
読み取り方式 | 【MFC-L9570CDW】Dual CIS
【MFC-L8610CDW】CIS |
最大用紙サイズ | A4判:最大210×297mm(A4普通紙) |
記録方式 | 半導体レーザー+乾式電子写真方式 |
ADF(自動原稿送り装置)枚数 | 【MFC-L9570CDW】80枚 【MFC-L8610CDW】50枚 |
標準給紙トレイ枚数 | 250枚 |
給紙セット可能枚数(オプション装着時最大) | 【MFC-L9570CDW】2,380枚※2
【MFC-L8610CDW】1,050枚※2 |
自動両面スキャン | 【MFC-L9570CDW】 あり(両面同時スキャン対応) 【MFC-L8610CDW】 なし |
プリント速度(A4)※3 | 【カラー・モノクロ】 最高約31枚/分(片面)、最高約14ページ/分(両面)※4 |
電源 | AC 100V 50/60Hz |
消費電力 | 【待機時】 平均約75W 【最大時】 1,030W以下 【コピー時】 平均約550W 【スリープ時(ディープスリープ時)】 MFC-L9570CDW:平均約1.7W MFC-L8610CDW:平均約1.6W |
動作環境 | 温度10〜32℃、湿度20〜80%(結露なきこと) |
外形寸法(W×D×H・突起部を除く) | 【MFC-L9570CDW】 495×526×549mm 【MFC-L8610CDW】 435×526×539mm |
質量(消耗品含む) | 【MFC-L9570CDW】 約29.7kg 【MFC-L8610CDW】 約27.8kg |
※1 Server OSはネットワークプリントのみ対応。
※2 【MFC-L9570CDW】TT-4000を増設した場合。TT-4000を増設する場合、TC-4000が必要です。TT-4000を増設した場合は他の増設トレイは増設不可です。
【MFC-L8610CDW】LT-330を3台増設した場合。
※3 用紙サイズはA4。標準給紙トレイからの場合。用紙サイズやデータ量により遅くなることもあります。
※4 両面印刷時の片面分の印刷速度です。両面分の印刷速度は7枚/分となります。