大量に印刷する現場において、常にプリンターに求められるのはランニングコストとダウンタイムの低減だ。長期間稼働する機器であれば少しの消費電力の差で大きな違いが出たり、スリープ状態からの復帰時間の数秒も積み重なれば大きな損失となる。稼働しない待機時の電力なども抑えることができれば、さらなるコストカットに加えて、環境にも優しい。プリンターの導入時には、長い目で見て享受できるメリットをピックアップしていきたい。
エプソンの『PX-S7110』シリーズは、コスト性能と省電力に優れたA3ノビインクジェットプリンター。標準モデルの『PX-S7110』、PS互換言語対応モデルの『PX-S7110P』、標準モデルに5年保守がセットになった『PX-S711H5』がラインアップされている。いずれも基本性能は共通だ。
基本性能のうち、印刷コストと環境負荷の低減は、ビジネスプリンター選択のポイントの一つになる。同製品は、国際エネルギースタープログラム測定方法の「TEC値」で高水準の0.2kWhを実現している。稼働時だけでなく待機時を含めた低消費電力により、トータルな省エネが可能だ。
また、印刷コストはA4カラーで1枚約6.1円、モノクロで約1.8円を実現。同社のカラーページプリンターと比較して約1/2以下という低コストは、長期稼働を前提に考えれば大きなコスト削減効果が期待できる。インクカートリッジには大容量タイプを採用しているので、大量印刷を行う場合でもメンテナンス頻度が抑えられ、ヘビーユーザーには嬉しい点だ。
高速印刷を実現している『PX-S7110』シリーズは、生産性の向上も期待できる。ファーストプリントは約5.5秒なので、突然の印刷ニーズでも待ち時間を抑えることが可能だ。ウォーミングアップタイムの短縮はユーザーのイライラを抑えることもでき、目に見えないストレスも低減してくれる。さらに、A3ノビサイズに対応するほか、多彩な用紙に対応していることも、生産性を向上する要因になる。外注していたポスターやチラシ、封筒などを内製化できれば、外注費コストを削減できるだけでなく、発注から納品までのスピードアップも可能だ。
同製品の導入による、印刷コスト・環境負荷の低減と生産性向上の両立を提案していただきたい。
型番 | PX-S7110(標準モデル) PX-S7110P(PS互換言語対応モデル) |
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形式 | デスクトップタイプ |
プリント方式 | PrecisionCore インクジェット方式 |
解像度 | 最高:4,800×1,200dpi※1 |
インク | 4色、独立型インク |
印刷スピード※2 | 【モノクロ・カラー】 約24ipm(A4縦)/最速:約35枚/分 【両面印刷】 モノクロ印刷時:約16ipm(A4縦) カラー印刷時:約16ipm(A4縦) |
ウォームアップタイム | 電源ON時:14秒以下 節電復帰時:2.9秒以下 |
ファーストプリントタイム(A4)※3 | カラー:約5.5秒 モノクロ:約5.5秒 |
インターフェイス | Super Speed USB※4 1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T 2.4GHz:IEEE802.11b/g/n※5 5GHz:IEEE802.11a/n/ac※5 |
用紙サイズ | 【標準】 <用紙カセット1> (1)単票紙:A3~A6/リーガル/レター(坪量:普通紙 64~200g/㎡) (2)ハガキ※6:ハガキ <背面MPトレイ> (1)単票紙:A3ノビ~A6/リーガル/レター/四切/六切/ハイビジョン/KG/2L判/L判/ユーザー定義サイズ(幅55.0~329.0mm×長さ127.0~1,200.0mm、片面印刷時、坪量:普通紙 64~256g/㎡、純正用紙 最大300g/㎡) (2)ハガキ※6:ハガキ/往復ハガキ※7 (3)封筒:洋形封筒1~4号※8、長形封筒3号/4号※9,※10、角形2号※10,※11/20号※10,※11 【オプション】 <用紙カセット2~4>※12 (1)単票紙:A3~A5/リーガル/レター(坪量:普通紙 64~200g/㎡) |
給紙方法/給紙容量※13 | 【標準】 <用紙カセット1> (1)普通紙:最大250枚(64g/㎡普通紙使用時) (2)ハガキ:最大50枚 (3)厚紙:最大120枚 <背面MPトレイ> (1)普通紙:最大85枚(64g/㎡普通紙使用時) (2)ハガキ:最大30枚 (3)写真用紙:最大20枚 (4)封筒:最大10枚 【オプション】 <用紙カセット2~4>※12 (1)普通紙:最大550枚(64g/㎡普通紙使用時) (2)厚紙:最大200枚 |
外形寸法(W×D×H・本体のみ) | 使用時:613×866×571mm 収納時:613×755×386mm |
質量(本体のみ、消耗品を含む) | 約35.9kg |
※1 最小1/4,800インチのドット間隔で印刷。
※2 印刷スピード算出方法についてはメーカーサイトをご覧ください。
※3 1枚目の印刷時間算出条件(レディー時からのFPOT算出条件)についてはメーカーサイトをご覧ください。
※4 Super Speed USBでのご使用は、パソコン側でSuper Speed USBに対応している必要があります。また、Super Speed USBインターフェイスはUSB完全上位互換ですので、USBとしてご使用可能です。
※5 無線LANと有線LANの同時使用不可。
※6 写真を貼り合わせたハガキや、絵ハガキなどの厚手のハガキは、正常に紙送りできない場合があります。
※7 折り目がないもの。
※8 宛名面のみ印刷可能。
※9 長形封筒はフラップ(ふたののりしろ部分)を開いた状態で印刷してください。アプリケーションによっては詳細設定が必要な場合があります。
※10 Windows®のみ対応。
※11 パソコン印刷時のみ使用可能。
※12 最大3段まで増設可能。
※13 枚数は紙質、温度、湿度などの環境によって異なります。