日常的にインクジェットプリンターを使用する場合、印刷用紙とインクの補充は避けることができない作業だ。大量に印刷する場合、用紙コストとともに気になるのが、インクのコスト。安価な純正品以外のインクも提供されているが、万一の故障の際には保証の対象外になるなどのリスクがあるうえに、インクの補充頻度について変わることはない。しかし、純正の大容量インクタンクなら、コストと手間の課題を同時に解決できる。
エプソンの『EW-M630TW』は低コストでの大量印刷を実現できるインクジェットプリンターだ。購入時に同梱されているインクは、A4サイズのカラー文書を3,600ページ以上印刷することが可能だ。一ヶ月あたり300枚印刷するユーザーなら、1年間はインクを補充する必要がない計算になる。印刷枚数が多いユーザーの場合、印刷用紙の補充に加えて、インクの補充やインクカートリッジの交換頻度が多く、その都度、業務を中断する必要がでてくる。とくに、作業の際に手や周囲が汚れる恐れのある、インクの補充やカートリッジ交換はユーザーのストレスにもなる。同製品では、補充用のインクボトルはカラー別に異なった注入口になっているので、誤って異なるカラーを補充する恐れがない。
また、タンクがいっぱいになると自動的に補充が終わる「挿すだけ満タン」方式が採用されているので、手が汚れることもない。インク補充に関する作業を大幅に低減できるので、プリンター保守の手間とストレスを減らすことが可能だ。さらに、印刷コストはA4モノクロで約0.4円、カラーで約0.9円と同社のカートリッジモデルの10分の1に抑えられている。
手間とコストに注意が向きがちだが、『EW-M630TW』の基本性能もチェックしておきたい。印刷速度はA4モノクロで毎分約33枚、カラーで毎分約20枚なので、ページ数の多い会議資料や、チラシの印刷などもスムーズに行える。また、ウォームアップ時間の短いインクジェットプリンターは、印刷頻度が多いユーザーには嬉しい点だろう。プリンター本体の耐久性は5万ページで、トータルの消費電力量を示すTEC値は0.2kWhであることに加え、廃インクを回収するメンテンナンスボックスも交換できるなど、長く使うことを想定したスペックが採用されている。
もちろん、印刷性能も必要十分な仕様になっている。文字をはっきり印刷できる顔料インク「くっきりブラック」と鮮やかな発色のカラー染料インクは、写真プリントであれば、アルバムで300年間発色が保存できる耐久性をもっている。また、縁無し印刷や封筒やはがきなど、多彩な用紙に対応しているので、さまざまなビジネスツールを内製化することも可能だ。
機種名 | EW-M630TW |
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形式 | デスクトップタイプ |
解像度 | 最高:4,800×1,200dpi※1 |
連続プリント速度(A4)※2 | 【モノクロ】 約15ipm PPM最速値:約33枚/分 【カラー】 約8ipm PPM最速値:約20枚/分 【両面プリント】 カラー:約4.5ipm モノクロ:約6.5ipm |
ファーストプリント時間(A4)※2 | カラー:約15秒 モノクロ:約9秒 |
インターフェイス | Hi-Speed USB※3 100BASE-TX/10BASE-T IEEE 802.11b/g/n※4 |
消費電力 | コピー時:約12W レディー時:約5.3W スリープモード時:約0.7W 電源オフ時:約0.2W |
大きさ(W×D×H) | 375×503×187mm (使用時) |
質量 | 約5.8kg(本体のみ・消耗品含む) |
※1 最小1/4,800インチのドット間隔で印刷します。
※2 連続プリント速度の測定データおよび測定条件につきましては、メーカーサイトをご覧ください。
※3 Hi-Speed USBでのご使用は、パソコン側でHi-Speed USBに対応している必要があります。また、Hi-Speed USBインターフェイスはUSB完全上位互換なので、USBとして使用可能です。
※4 IEEE802.11nでは2.4GHz帯のみ使用可。Wi-Fi Direct®と有線LANおよびWi-Fi Direct®と無線LAN(インフラストラクチャー接続)については同時利用可能です。