ダンボールなど、通常のプリンターには通紙できない用紙に印刷したいというニーズは高い。それを実現するのが、プリンター本体を紙の上でスライドさせて印刷するタイプのプリンターだ。このタイプのプリンターであれば、梱包した後のダンボール箱に直接印刷することも可能だ。部品など、少量多品種の生産ラインであれば、タグや商品ラベルの印刷にも活用できるだろう。さらにコードレスであれば、電源のない場所でも利用できる。
リコーの『RICOH Handy Printer』はハンディタイプのプリンターだ。本体サイズは幅46mm、奥行き121mm、高さ81mm、質量315gなので、片手で負担なく動かすことができる。印刷ガイドを利用することで、定規などを使わずとも望んだ位置に印刷できるように設計されている。
また、バッテリー駆動によりコードレスで使用できるので、デスク上や受付カウンター、製造ラインはもちろん、電源を確保しにくいイベント会場などでも使用できる。ボディカラーもホワイト、ブラック、レッドの3色が用意されているので、イベントや店頭の雰囲気に合わせた筐体を選択できる。ただ1点、充電用のマイクロUSBケーブルが付属していない点には注意が必要だ。だが、手持ちのケーブルで賄えるのではないだろうか。
『RICOH Handy Printer』の解像度は600×600dpiで、最大で32ポイント相当の文字が印刷可能だ。6ポイント相当の文字であれば、5行まで印刷できる。さらに、文字や画像だけでなく、QRコードやバーコードの印刷にも対応している。QRコードは最大天地12.7mm、バーコードは最大天地13.5mmで印刷できるので、商品タグや部品などのラベルのほか、サービスチケットなどの印刷に利用してもよい。インクには水に濡れてもにじみにくい速乾性のインクが採用されているので、製造、小売、サービス業などの幅広いシーンで活用できる。水引のついた祝儀袋などにも印刷可能なので、文具店、結婚式場やホテルのフロントなどのサービスとして利用すれば、顧客満足度の向上に貢献できるだろう。
また、Android端末などから同製品に印刷データを送信できるアプリケーションが無償で配布されており、さらに、ソフトウェア開発キット(SDK)も公開されているので、自社のシステムと連携して必要な情報を印刷するシステムを構築することが可能だ。印刷するだけでなく、印刷データの活用までを含めた活用方法をぜひ提案していただきたい。
製品名 | RICOH Handy Printer White(ホワイト) RICOH Handy Printer Black(ブラック) RICOH Handy Printer Red(レッド) |
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印字方式 | インクジェット方式 |
操作速度 | 30〜400㎜/秒 |
印字領域※1(幅×長さ) | テキスト※2:13.5×594㎜ 画像:182×127㎜ |
解像度 | 600×600dpi |
対応バーコード | Android専用アプリケーション※3:QRコード※4 Windows®専用アプリケーション※3:QRコード※4、JAN、CODE39, CODE128、NW-7、ITF |
インターフェイス | microUSB:USB2.0※5、Bluetooth |
消費電力 | 印字中:最大9.3W 待機時:最大3.9W |
ウォームアップタイム | 電源投入時:8.3 秒以下※6 |
バッテリー駆動時間(フル充電時) | 連続駆動時間:2.0h 待機継続時間:3.5h※7 |
充電時間 | 約4.0h |
電源 | リチウムイオンバッテリー(内蔵) |
本体耐久 | 3年または、走行距離50Km※9 |
本体サイズ(W×D×H) | 46×121×81㎜ |
質量 | 315g(インクカートリッジ含む) |
※1 一度の印字における最大サイズ
※2 最大文字数は500文字になります。
※3 RICOH Handy Printer 専用アプリケーション(無償)です。
※4 QRコードのダンボール印字は保証できません。
※5 充電用ケーブルは製品に同梱されておりません。
※6 インクカートリッジ交換時は、印刷可能まで30秒以上かかります。
※7 オートオフ設定時に限る。工場出荷時の設定では3分で自動的に電源がオフになります。
※8 インクヘッドカバーを装着した状態になります。
※9 メーカー測定環境による。
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