プラスチックごみ削減と低コストを両立したラベルライター
カシオ計算機 EC-P10

企業規模の大小を問わず、いまや企業の義務になったともいえる環境負荷低減への取り組みは、自然エネルギーの導入などの大掛かりなものから、不要な照明を消灯するなどの地味なものまで、さまざまだ。しかし小さな積み重ねが、やがて大きな成果につながる。近年話題になっているプラスチックごみ削減などには、このような取り組みが重要だ。日常的に使用するラベルライターなども、プラスチックごみ削減に対応した製品を採用したい。

詰め替え方式のカートリッジを採用し、プラスチックごみを大幅削減
カートリッジテープを詰め替えるだけなので、アダプターはそのまま使用可能。ごみになるのはテープの芯の部分だけとなり、大幅にプラスチックごみを削減できる
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カシオ計算機の『EC-P10』は、24mm幅のテープに対応したラベルライターだ。近年、海洋プラスチック問題が大きく報道され、各国政府がその対策に乗り出している。環境省が主催する「スマートプラスチック・キャンペーン」に同社が賛同し、プラスチックごみ削減の取り組みとして、同製品は登録されている。

プラスチックごみ削減対策として、同製品では詰め替え方式のテープカートリッジを採用している。詰め替え方式にすることで、原材料ベースのCO2排出量を60%以上削減している。

また、巻き戻し機構を採用することでテープに印刷する際に生じる余白の削減を実現した。この機構により、たとえばテープ1本から5cmのラベルを印刷する際に、従来品では121枚の印刷が可能であったが、同製品では150枚のラベルが印刷できるようになった。余白のムダをなくすことによるごみの削減効果に加え、約35%のコスト削減も実現している。

台紙から剥がす際のイライラをなくす「ハーフカット機能」を搭載

『EC-P10』には、使い勝手を向上する機能も多数搭載されている。その一つが「ハーフカット機能」だ。印刷され、カットされたラベルを台紙から剥がす際に、うまく剥がれなくて苦労した経験がある人は少なくないはずだ。同製品ではテープだけに切り込みを入れることによって、台紙から簡単にラベルを剥がすことができるようにしている。

ラベルの作成を効率化する機能も搭載されている。「LABEL DESIGN MAKER for PC」を使用すれば、QRコードやバーコード、連番入りや表形式のラベルを簡単に作成できる。備品管理用のラベルや製品番号などのラベル作成で威力を発揮するだろう。

ラベル作成ソフトにはスマートフォン向けの「LABEL DESIGN MAKER for スマートフォン」も用意されている。PCレスでラベル作成ができるので、店頭でプライスカードを更新したり、賞味期限のラベルを印刷したりして商品に貼る、といったことが、スマートフォンを使ってできるようになる。

主な仕様
製品名 EC-P10
対応テープ幅 6,9,12,18,24mm
印刷密度※1 200×200
印字速度 約20mm/秒(6mm〜24mm幅テープ使用時)
最大印刷幅(使用テープ幅) 18mm(24mm幅)
テープカット ハーフカット機能つきオートカッター
インターフェイス USB・無線LAN
無線LAN接続 IEEE802.11b/g/n(2.4GHz)
動作用電源 付属ACアダプター
大きさ(W×D×H)※2 66×191×146
質量 約690g

※1 dpi(dot per inch):1インチ(約25.4mm)あたりのドット数 。

※2 高さは足を含んだサイズです。

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