小さな打ち合わせスペースから、講堂のような大きな会場まで、プロジェクターの活用シーンは幅広い。プロジェクター選択のポイントはいくつかあるが、今回は使用頻度を選定ポイントとして提案したい。頻繁に使用するのであれば、固定式が便利だが、使用頻度が少ないのであれば、1台のプロジェクターを使いまわした方が効率的で、費用対効果も高い。そこで提案していただきたいのが、レンズ交換が可能なプロジェクターだ。

キヤノンの『LX-MU700』は、レンズの交換が可能な高輝度プロジェクターだ。2つのランプを搭載することで、7,500lmという高輝度と同時に、万が一、片方のランプが切れた場合でも投影し続けることができる高信頼設計が採用されている。プロジェクターを使用する際には、室内の照明を暗くする場合がほとんどだが、7,500lmの高輝度であれば、明るい室内でも鮮明な映像を投影することが可能だ。
また、投影システムにはデジタルミラーデバイスを使用し、一般的なR(レッド)・G(グリーン)・B(ブルー)・W(ホワイト)の4色にC(シアン)とY(イエロー)を加えた6色のカラーホイールを採用することで、アスペクト比16:10、解像度WUXGA(1,920×1,200)の高精細な映像の投影を実現している。
『LX-MU700』には、7本の交換レンズが用意されている点にも注目したい。100型の画面を投影する場合、レンズを交換することで、1.62mから18.07mまで投影距離を選択することが可能だ。さらに、投影距離が1.66mのリア投影用レンズも用意されているので、中規模の会議室から、講堂や体育館などの大きな会場など、レンズを交換することで1台のプロジェクターを効率的に活用することができる。レンズ抜きの本体質量は20.5kgと決して軽くはないが、セレモニーやイベントなど、毎日のように移動する必要が無いのであれば、負担にはならないだろう。大きな会場で使用できる高輝度プロジェクターは比較的高価だが、1台のプロジェクターを複数の場所で使用できれば、高いコストパフォーマンスが期待できる。
『LX-MU700』の導入による、効率的な高輝度プロジェクターの活用を提案していただきたい。
型番 | LX-MU700 |
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映像素子×枚数 | DMD×1枚 |
DMD | 画素数:2,304,000画素(1,920×1,200) 解像度(リアル対応):WUXGA 表示サイズ、アスペクト比:0.67型 16:10 駆動方式:1チップDLP方式 |
投写レンズ※1 | F値、焦点距離※2:標準ズームレンズ時 F1.7-1.9、26-34mm 投写比※2:1.73-2.27:1 ズーム:電動1.3倍 フォーカス:電動 |
光源 | タイプ:350W 超高圧水銀ランプ ×2 明るさ(標準/静音)※3※4:7,500 lm/5,625 lm |
映像 | 光学方式:時分割色抽出・順次表示 コントラスト比※5:2,100:1 投写距離※1※2:最小40型~最大500型(1.45~24.85m)、16:10 色再現数:1,677万色(フルカラー) |
端子 | アナログRGB入力:D-Sub15ピン/5BNC デジタルRGB入力:DVI-D×1/HDMI×1/Display Port×1 ビデオ入力:D-Sub15ピン/5BNC/DVI-D/HDMI/HDBaseT/Display Port HDMI入力:対応 USB入力:USB Type B(サービスポート) 制御入出力/その他:HDBaseT/D-Sub9ピン(RS-232C制御)/3D sync outミニジャック/RJ-45(PJLink対応) |
外観寸法(W×D×H) | 504×529×193.2mm(突起部含まず) |
質量 | 20.5kg(投写レンズ含まず) |
※1 別売の標準ズームレンズ(LX-IL03ST)使用時。レンズユニットの種類により異なります。
※2 100型映像での計算値。
※3 ランプモード フルパワーの場合。
※4 出荷時における本プロジェクターの値を示しており、JIS X 6911:2003 データプロジェクターの仕様書様式に則って記載しています。測定方法、測定条件については付属書2に基づいています。
※5 「ランプ制御」機能が「入」の場合。