光学30倍ズームを搭載した屋外向けネットワークカメラ
キヤノン VB-R11VE

公共スペースをはじめとして防犯カメラの導入が進んでおり、「抑止力」として一定の成果を上げている。その効果が期待できるのは文教施設や商業施設、医療施設、集合住宅など幅広い。また、異常の検知という側面からは、工場の生産ラインなどの監視にも有効だ。さまざまなセンサーを搭載したネットワークカメラを活用することで、低コストで効率的な監視業務を行うことができるようになるだろう。

風雨や−50℃〜55℃の環境に耐え、光学30倍ズームレンズを搭載
360°のフル旋回で、1台だけでも効率的に広範囲のモニタリングが可能。人の目や耳に頼らない自動化された監視システムを実現している。
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キヤノンの『VB-R11VE』は屋外向けのネットワークカメラだ。対応する環境温度は−50℃〜55℃なので、寒暖の激しい屋外でも使用可能だ。また、防塵防滴基準は「IP66」に準拠しているので、河川や港湾などの過酷な条件でも使用できる。さらに、高さ40cmから5kgの物体が落下しても耐えられる「IK10」にも適合しているので、悪質な破壊行為にも耐えられる。

光学系には光学30倍ズームレンズに加え、20倍のデジタルズームを搭載しているので、最大600倍ズームで撮影ができる。さらに1.3Mピクセル高感度CMOSセンサーを採用することで、カラー撮影時で0.03lx、ナイトモードでの白黒撮影時で0.002lxの暗い環境でも撮影が可能だ。ちなみに星明かりのみの夜の明るさは0.02lxといわれているので、同製品を使用することで、夜間照明がない環境でも確実に映像を記録できる。

プリセット巡回や異常検知など、多彩な自動化機能で監視業務を効率化

『VB-R11VE』のカメラは、水平方向に360度、縦方向に180度の旋回が可能だ。広範な監視領域は、撮影位置を最大256カ所まで設定できる「プリセット」機能と、5種類の巡回ルートが設定可能な「プリセット巡回」機能を使うことで、効率的に監視することができる。

また、同製品には、動体検知、置き去り検知、持ち去り検知、いたずら検知、通過検知、侵入検知、自動追尾、音量検知、悲鳴検知の9つの自動検知機能が標準で搭載されている。これらが検知した異常は、メールで通知したり、メモリーカードへ保存することができるので、監視業務の迅速化と省力化を同時に実現できる。
同社のネットワークカメラには、同製品のほかにも、音声や外部入出力端子を搭載していない『VB-R10VE』や、屋内使用を想定した『VB-R11』がラインアップされているので、用途に応じた最適な製品を提案していただきたい。

主な仕様
型番 VB-R11VE
撮像素子 1/3型CMOS
有効画素数 約130万画素
レンズ オートフォーカス機能付光学30倍ズームレンズ
(デジタルズーム20倍)
F1.4(W端)~F4.6(T端)
焦点距離(W端~T端) 4.4~132 mm
最低被写体照度※1 デイモード:0.03ルクス
ナイトモード:0.002ルクス
パン・チルト パン:360°エンドレス旋回
角度範囲 チルト:180°(0°~+180°)※2
映像配信サイズ(H.264およびJPEG共通) 1,280×720、640×360、320×180、1,280×960、640×480、320×240
ネットワーク端子 LAN×1(RJ45、100Base-TX[オート/全二重/半二重])
動作環境※3 温度:-50℃~+55℃
湿度:5%~85%(結露不可)
大きさ(直径×高さ) 約229×324mm(突起部含まず)
質量 約3,530g

※1 F1.4、シャッタースピード1 / 30秒、スマートシェード補正機能「OFF」、50IRE時。
※2 水平方向を0°とした場合。
※3 対応する電源により動作環境は異なります。

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