非接触での測定が可能な赤外線体温測定監視システム
Intercoax IXTS-160D

新型コロナウイルスとの闘いは一進一退を繰り返し、社会はウィズ・コロナ時代の新しい日常を模索している。公共施設や交通機関をはじめとして、不特定多数の人が出入りする施設では、消毒の徹底などの新型コロナウイルス対策が不可欠だ。さらに医療機関などでは来院者の体温測定なども行われている。ハンディタイプの非接触式体温計もあるが、人の出入りが多いところでは、一度に複数人の体表温を測定できる検知システムが有用だ。

二つのカメラを使用して非接触で体の表面温度を検知
医療機器ではないため、発熱の疑いがあると検知された場合には速やかな体温測定を推奨するが、高精度で複数人の体表温を「可視化」できるという点で非常に有用なシステムだ
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Intercoaxの『IXTS-160D』は、非接触での正確な体温感知が可能なインテリジェント赤外線体温測定監視システムだ。赤外線サーマルカメラとCMOSカメラを組み合わせた画期的なデュアル監視システムによって、複数のターゲットを測定し、追跡することが可能だ。撮影した画像はリアルタイムで画像キャプチャが行えるほか、保存することもできる。

標準での測定精度は±0.4℃だが、温度補正ユニットを使用することで±0.3℃まで高めることも可能。赤外線サーマルカメラの熱画像解像度は160×120、赤外線センサーが区別できる最小の温度差である熱感度は50mk@25℃以下で、熱画像解像度が384×288の『IXTS-384D』もラインアップされている。

AI機能により、人の体表面温度だけを測定。遠隔監視システムの構築も可能

『IXTS-160D』の優れた点は、単にカメラが捉えた物体の表面温度を測定するだけでなく、顔や人体とそれ以外を見分けるところにある。AIスマート体温検知機能によって温度を検知するのは、人の顔の表面温度のみだ。温かいコーヒーやお茶などを手に持っている場合でも、設定により検知対象からは外すので、間違って警報を出す恐れがない。

さらに、付属のアラーム機能ソフトを使えば、発熱者を検知した場合にアラームで知らせることができる。ネットワークに直接接続できるので、遠隔監視システムを容易に構築することができる。出入り口が複数ある施設などで導入する場合は、効率的な検温の実施を協力にサポートしてくれるだろう。

検温が行われる場所としてはロビーや受付、改札などが想定されるが、同製品はIP54保護等級に準拠し、粉塵や水滴などから保護されているので、対環境性能も十分と言えるだろう。新型コロナウイルスの感染拡大を防止しながらも、経済活動は続けていく必要がある。そのための効率的なウイルス対策の一つとして、同製品の導入を提案していただきたい。

主な仕様
製品名 IXTS-160D
フレームレート 50Hz
温度測定範囲/精度 温度測定範囲:0~60℃
精度:±0.3℃※1
レンズ 5.5mm 固定型熱画像レンズ
画角 水平:27.8°
垂直:20.9°
解像度・ピクセル 5百万画素
2,592(H)×1,944 (V)
センサー 1/2.8" Sony IMX335 Low light CMOS sensor
レンズ 2.8-12mm AF Motorized Lens
メインストリーミングビデオ 30fps@5MP(2,592×1,944)
30fps@4MP/3MP
30fps@1,080P/720P
サブストリーミングビデオ 30fp@D1/VGA(640×480)/360P/QVGAs
データインターフェイス RJ-45 10/100Mbps
ビデオ処理 H.264/MJPEG
イメージ出力 メインストリーミング:1,280×720
サブストリーミング:640×360,352×288
対応機能 WEB
OSD
リアルタイムビデオ伝送
バッググランド保存・再生
JPGイメージキャプチャー
ビデオ録画温度ストリーミング録画
同じクライアントの遠隔コントロールブログラム
SDK(JAVAパッケージ)の提供
電源 DC12V
保護等級 IP54
重さ・サイズ 重さ:約2.6Kg
外観寸法 (L×W×H):290×170×95mm
保証期間 2年

※1 温度補正ユニット使用時。通常の場合は誤差±0.4℃

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