仮想化システムへのUPS導入を容易にする専用シャットダウンソフト
オムロン PA10V

仮想化システムにUPSを導入する際に行う、ソフトウェア設定や動作テストは作業工数が多く、SIerにとって大きな負担となる。こうした一連の作業を簡略化できるのが、オムロンの自動シャットダウンソフト『PA10V』だ。基本設定はウィザード形式で、HypervisorのIDやパスワード、仮想マシンの起動順等を入力するだけで、半自動的に処理することが可能。シーケンス図を作成せずに、シャットダウンの手順を管理できるメリットもある。

基本設定は仮想マシンの順序を決めるだけ
SIerの設定作業の負荷の低減に着目した、革新的なソフトウェア。UPSの電源を抜かずに仮想マシンの動作テストを繰り返し行え、チャートの色で結果が反映される
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多くのUPS製品を開発・販売しているオムロンは、その自動シャットダウン設定などを行う管理用ソフトウェアも手がけている。なかでも、VirtuAttendant(ヴァーチュ・アテンダント)『PA10V』は、仮想化システムにUPSを導入する際の、SIerの負荷を軽減することに特化した製品だ。UPS導入時の設計・設定・テストという一般的な作業を、ウィザード形式で容易に行える。

ネットワークカードのIPアドレスやID、パスワード、UPSの待機時間、シャットダウン時における仮想マシンの停止順・起動順などを、順番に入力していくだけで、動作の基本設定を登録可能だ。ワンボタンでシャットダウンの順番を確認できるため、Excel等でシーケンス図を作成する必要もなく、作業全体を大幅に簡素化できる。また、仮想マシンをグループ化して用途ごとに分類し、シャットダウンと起動の順番を調整するといった管理も可能だ。

UPSの補充電なしで停止テストを実行可能

このように同製品は、従来は時間と優先順位の2軸で設計する必要があったシャットダウン設定を、仮想マシンのオン・オフを自動で判断して次の処理を行うことにより、優先順位の1軸だけで実現する仕組みだ。設定シーケンスをテストの実行前に画面上で確認できるため、チェックに要する工数を低減できる。

停止についても、擬似的にテストする機能を搭載。GUI上のワンクリックで、仮想マシンのみをシャットダウンできるため、UPSの入力ケーブルを抜かずに動作試験が実行可能だ。このため、動作テストを実施するごとに必要とされてきた、UPSの補充電も不要となる。さまざまな工夫で作業の工数と所要時間を低減する『PA10V』を、ぜひおすすめいただきたい。

主な機能
製品名 VirtuAttendant
仮想化環境 【AOS 5.10(5.10.8)】
AHV:Nutanix Files 3.5.5
ESXi 6.7 Update3:Nutanix Files 3.5.5

【Hypervisor】
ESXi 6.7 Update3
仮想ハードウェア要件
仮想CPU:2vCore
仮想メモリ:4GB
仮想HDD容量:12GB
Webブラウザ Google Chrome(動作確認済Ver79.0.3945.88)
推奨画面解像度 1,920×1,080

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