LinuxベースOSのラックマウントタイプのNAS
アイ・オー・データ機器 『HDL4-X-U』シリーズ

システムの運用管理に、バックアップは必要不可欠な作業だ。安定した運用を実現するためには、信頼性が高く運用管理の負担が少ないNASを選択したい。また、サーバーが複数拠点に設置されている場合には、遠隔監視などの管理ツールが用意されているかどうかもチェックポイントになる。人手不足の中、冗長性やセキュリティに加えて運用管理の負担をいかにして増やさないかは、これまで以上にNAS選択のポイントになるだろう。

「拡張ボリューム」による冗長化と、NAS専用HDDによる3年保証を実現
筺体内部の板金を厚く(最厚部1.2mm)することで、ハードディスクに伝わる振動を抑制し、振動によるハードディスクの劣化を最小限に抑える
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アイ・オー・データ機器の『HDL4-X-U』シリーズは、LinuxベースのOSを採用した法人向けのNAS。ラックマウントタイプなので既存のサーバーラックに設置でき、4TB、8TB、16TB、32TBの4モデルがラインアップされている。HDDには信頼性の高いWD社のNAS用ハードディスク「WD Red」を採用することで、3年保証を実現した。

また、RAIDに替わる冗長化テクノロジーとして「拡張ボリューム」を採用。これは2台のHDDを一つのペアとし、ファイル単位でデータをミラーリングすることで、冗長性を確保する技術だ。HDDの同時故障によるデータ消失リスクを低減するうえ、リビルド時間も短縮できるなど、RAIDを超えるメリットがある。もちろん、従来までのRAIDにも対応しているので、運用方法に合わせた使い方が可能だ。

バックアップや遠隔監視など、充実した管理機能が運用負担を軽減

『HDL4-X-U』シリーズは、多彩な管理機能が搭載されている点も魅力の一つだ。無償で提供されている、NASの状態を管理するクラウド管理サービス「NarSuS」を利用すれば、設置場所の異なる複数台のNASを一括して管理することができる。トラブル発生時にはNarSuSのデータセンターからメールで異常を知らせるだけでなく、トラブルの対処法まで画面でわかりやすく表示してくれるので、正常復帰までの時間を短縮することが可能だ。さらに有償保守サービスの「アイオー・セーフティ・サービス」を利用すれば、オンサイト保守やデリバリィ保守を利用することもできる。

また、複数台のNASを運用する場合には統合管理ツール「LAN DISK Admin」が便利だ。同社の他シリーズの製品も合わせて一括管理できるので、管理負担の軽減が期待できる。そのほかにもデータ移行やバックアップなどの省力化を実現する便利な機能が搭載されている。同製品の導入による運用管理の省力化をぜひ提案していただきたい。

主な仕様
型番 HDL4-X4-U
HDL4-X8-U
HDL4-X16-U
HDL4-X32-U
対応機種 Windowsパソコン、Apple Mac シリーズ、iOS、Android搭載のスマートフォン、タブレット端末
・LANインターフェイスを搭載し、TCP/IP通信が正常に動作する機種
対応OS(日本語版のみ) Windows 10 October 2018 Update(バージョン 1809)
Windows 10 April 2018 Update(バージョン 1803)
Windows 10 Fall Creators Update(バージョン 1709)
Windows 10 Creators Update(バージョン 1703)
Windows 10 Anniversary Update(バージョン 1607)
Windows 10 November Update(バージョン 1511)
Windows 10(バージョン 10.0)
Windows 8.1 ※1
Windows 8 ※1
Windows 7
Windows Server 2016 ※2、3
Windows Server 2012 R2 ※2、4
Windows Server 2012 ※2、4
Windows Server 2008 R2 ※2、5
Windows Server 2008 ※2、5
macOS 10.12 ~ 10.14 ※6
OS X 10.8 ~ 10.11 ※6
iOS 8.0 ~ 12.0 ※7
Android 4.4 ~ 9.0 ※7
対応ブラウザー Internet Explorer 9.0、10.0、11.0
Safari 6.0 ~ 9.0
Chrome 70
・サーバーOSからの設定画面利用はサポート対象外
対応通信プロトコル TCP/IP(IPv4、IPv6)
対応アプリケーションプロトコル SMB(1.0、2.0、2.1、3.0、3.0.2、3.1.1)、AFP、FTP、HTTP/HTTPS、SNMP
・AFP、FTP、HTTP/HTTPSは無償パッケージの機能追加により対応
推奨最大同時接続台数 32台(AFP接続時は8台)
LANポート 【インターフェイス】
1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T(Auto-MDI/MDIX対応)
【アクセス方式】
CSMA/CD
【コネクター形状】
RJ-45 2ポート
USBポート 【インターフェイス】
USB 3.1 Gen 1(USB 3.0)/USB 2.0
【USB 3.1 Gen 1(USB 3.0)コネクター】
背面×2
【USB 2.0コネクター】
正面×1、背面×1
冗長化(ソフトウェア方式) 拡張ボリューム/RAID 0/RAID 5/RAID 6 (出荷時は拡張ボリュームに設定)
電源 電源内蔵
定格電圧 AC 100V 50/60Hz
消費電力 130W(最大)、53W(Typ)
使用温度範囲 5~40℃
使用湿度範囲 10~85%(結露無きこと)
外形寸法 430(W)×407(D)×44(H)mm (突起部除く、ゴム足含まず)
質量(本体のみ) HDL4-X4-U:7.6kg
HDL4-X8-U:8.1kg
HDL4-X16-U:8.3kg
HDL4-X32-U:8.6kg
各種取得規格・法規制 VCCI Class A、RoHS指令準拠、グリーン購入法、省エネ法
保証期間 3年保証

※1 設定画面はデスクトップモードでご利用ください。

※2 本商品上に作成した共有フォルダーへのアクセス、およびActive Directoryログオン機能のみ対応し、添付ソフトウェア、Webブラウザーによる設定画面操作など、その他機能はサポート対象外です。

※3 デスクトップ エクスペリエンスのみ対応。

※4 フルインストールのみ対応。

※5 Standard/Enterpriseのみ対応、Server Coreモードには対応していません。

※6 Time MachineはAppleShareパッケージを追加することで対応。

※7 SMBアクセスに対応したアプリケーションをご利用ください。

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