日常業務を行う上で、PCをはじめとしたIT機器の存在はますます重要になってきている。PCやサーバーの不具合は、業務の遂行を直接妨げる要因になる。また、ゲリラ豪雨による落雷なども、不具合を引き起こす要因の一つだ。雷によるサージ電流や瞬停などは、IT機器に影響を与えるだけでなく、重要なデータの破損の原因にもなる。そのような電源周りのリスクを低減してくれるのが、UPS(無停電電源装置)だ。

シュナイダーエレクトリックの『BE550M1-JP』と『BE750M2-JP』は、ルーターやエントリーNAS、POSシステムなどの電源保護に適したUPSだ。通常時は商用電源から電力を供給し、商用電源に異常が生じた場合にはバッテリーから給電を行う。出力容量は『BE550M1-JP』が550VA/330W、『BE750M2-JP』が750VA/450Wであるが、それ以外の基本性能はほぼ同等だ。
従来モデルでは、期待寿命4年のバッテリーが搭載されていたが、同製品では期待寿命が最長5年となる長寿命バッテリーを採用した。同時に保証期間は、従来モデルから1年延長した3年保証となっている。UPSはバッテリー交換のコストが負担になる場合が多いが、信頼性の高いバッテリーの搭載と保証期間の延長は、計画外のコストを抑えたいユーザーには嬉しい点だろう。
『BE550M1-JP』と『BE750M2-JP』には、電源バックアップ機能に対応したコンセントが6口搭載されている。これに加えてサージ保護機能のみに対応したコンセントが3口あり、合計で9口のコンセントを利用することが可能だ。UPSを利用しない機器でもサージ保護コンセントを利用することで、落雷などの影響から機器を保護することが可能になる。また、2.1AのUSB急速充電ポートも搭載され、USB機器を充電する際も、サージ保護された電源を利用することができるので安心だ。
同製品は壁に取り付けることもできるので、電源配線の設計の自由度が高い。床においたテーブルタップから、いわゆる「タコ足配線」を行っている場合には、安全性の懸念もある。UPSの導入によって、安全な電源の供給と、電源配線まわりの整理整頓を提案していただきたい。
型番 | BE550M1-JP(550VA/330W) BE750M2-JP(750VA/450W) |
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UPS運転方式 | 常時商用運転方式 |
定格入力電圧 | AC100V 単相2線アースつき |
消費電力(通常時/充電時)(W) | 【BE550M1-JP】7/26 【BE750M2-JP】9/26 |
出力波形(バッテリー運転時) | 矩形波※ |
コンセント数 | バッテリーバックアップ+サージ保護×6個 サージ保護のみ×3個 |
バッテリー期待寿命 | 長寿命バッテリー 4〜5年(仕様温度環境25℃) |
寸法(W×D×H) | 32.7×10.5×13.9cm |
正味質量 | 【BE550M1-JP】4.3kg 【BE750M2-JP】4.6kg |
無償保証期間 | 3年 |
※ PFC(力率改善回路)電源を使用した機器と本製品を接続すると、本製品または接続機器が故障することがあります。