日本では、電圧や周波数の変動が非常に少ない高品質の電力が、安定的に供給されている。しかし、いわゆるゲリラ豪雨に伴う落雷などにより、瞬間的な電圧変化や停電が発生する恐れはある。無線LAN環境やIoTの普及により、企業は社内システムだけでなく、さまざまな機器にも電源トラブルに対する対策を施す必要がある。そこで提案していただきたいのが、電源トラブルからシステムを守る無停電電源装置(UPS)の導入だ。
オムロンの『BU5002R』は、200V仕様のUPSだ。容量は5,000VA/4,500Wで出力力率が高いため、高容量の機器を接続してバックアップすることが可能だ。バックアップ時間は、負荷が500Wの場合は76分、4,500Wでは5分だが、同製品はバッテリーの増設に対応している。
増設可能なバッテリー数は最大で3台で、負荷が4,500Wである場合のバックアップ時間を最大で66分まで延長することが可能だ。バッテリー増設によって、必要なバックアップ時間に対応できるので、無駄のない設備投資が可能だ。また、同製品の出力電圧は200V/208V/220V/230V/240V/100Vに対応している。さまざまな機器のバックアップに使用できるので、幅広い用途で活用できるだろう。
さらに、同様にバッテリーの増設に対応した、容量が3,000VAの「BU3002RH」が用意されている。容量が3,000VAのモデルには、出力がコンセントタイプの「BU3002R」もラインアップされているので、ユーザーのニーズに合わせて提案することが可能だ。
『BU5002R』には、管理者の負担を軽減する多彩な機能とサービスが用意されている。搭載されているLCDは、UPSの状態がひと目で分かるだけでなく、各種設定を文字やアイコンで確認しながら行うことができる。また、UPS自動停止機能を利用すれば、PCやシャットダウンソフトを使用することなく、UPSを自動停止することが可能だ。設定された「最大バックアップ時間」で自動停止するので、バッテリーの不要な消費を抑えることができる。
ほかにも、万一、制御回路が停止した場合でも、接続機器への電力供給を継続する「無停止バイパス機能」が標準で搭載されている。UPSにトラブルが発生するリスクはゼロではないが、その場合でもシステムが停止することはない。さらに、同製品にはオンサイト保守サービスパックや無償保証期間延長サービスパックなどの保守サービスが用意されている。必要に応じて提案していただきたい。
型式 | BU5002R |
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運転方式 | 常時インバータ給電方式 |
定格入力電圧 | AC200V/208V/220V/230V/240V |
起動電圧範囲※1 | AC176V±3V~288V±3V(定格負荷時) |
入力電圧範囲※2 | AC186V±3V~278V±3V(定格負荷時) |
入力周波数 | 50/60Hz±5Hz |
最大電流 (定格入力電圧時/最小入力電圧時)※3 |
25A/30A |
相数 | 単相2線(アース付) |
入力プラグ形状 | NEMA L6-30P/端子台 |
入力保護 | リセットタイプ過電流保護器 |
入力保護容量 | 45A |
出力容量(共に上限) | 5,000VA/4,500W※4 (100V mode時は2,500VA/2,250W) |
定格電流(出力定格電圧時) | 25A |
切替時間 | 無瞬断 |
バイパス機能/切替時間 | ●/ 4ms以内 |
出力電圧(商用運転時) | 200V mode:AC200V±2% 208V mode:AC208V±2% 220V mode:AC220V±2% 230V mode:AC230V±2% 240V mode:AC240V±2% 100V mode:AC100V±4% |
出力電圧(バックアップ運転時) | 200V mode:AC200V±2% 208V mode:AC208V±2% 220V mode:AC220V±2% 230V mode:AC230V±2% 240V mode:AC240V±2% 100V mode:AC100V±4% |
シール鉛バッテリ期待寿命 | 5年(長寿命)※5 |
バッテリー容量(V/Ah)/個数 | DC12V/8.5Ah/12個 |
ディスプレイ | LCD |
外形寸法(W×D×H) | 430×700×130.5mm(3U) |
本体質量 | 約57kg |
※1 電源スイッチをONにしてUPSを起動できる入力電圧範囲です。
※2 商用運転が可能な入力電圧範囲です。
※3 定格負荷接続時。
※4 プラグ入力で無停電電源装置(UPS)をUL 規格適合品としてご使用される場合は、出力容量4660VA/4200Wを上限としてご使用ください。
※5 周囲温度25℃の場合。