1ポートあたり最大90Wの給電が可能なPoE++スイッチ
アライドテレシス AT-GS980EM/10H

どこででも快適に利用できる無線LAN環境を整備するためには、アクセスポイントのネットワークの拡張が必要だ。また、アクセスポイントそのものの高機能化によって、消費電力が大きくなっている。IPカメラや各種センサーなどのIoT機器を接続したいというニーズも高まっており、そのためスイッチ製品には、より大容量の給電性能が求められることになる。そのようなニーズにはPoE++に対応した製品がおすすめだ。

1ポートあたり最大90W。筐体あたりでは最大720Wの給電が可能
アドバンストモデルと同じ給電能力を搭載しながら、ネットワークエッジ向けに機能を絞ることで、高いコストパフォーマンスを実現したエントリーモデルだ
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アライドテレシスの『AT-GS980EM/10H』は、大容量のPoE++給電に対応したレイヤー3インテリジェント・エッジ・スイッチだ。従来のPoE+(IEEE 802.3at)では最大で1ポートあたり30Wまでの給電が可能だったが、PoE++では最大90Wの給電に対応している。ネットワークカメラや無線LANアクセスポイントなどの高機能化に伴い消費電力が増加しても、PoE++に対応したスイッチを使用すれば、PoEによる給電を利用することができる。

同製品でPoE給電を行うためには、別売りの300W電源「AT-PWR300-70」を接続する必要がある。『AT-GS980EM/10H』には1GEポートが8ポート搭載されているが、すべてのポートで90W給電を行うためには、3台の「AT-PWR300-700」を接続する必要がある。必要な容量に合わせた機器構成で提案していただきたい。

多様な環境に設置可能。充実した管理機能を搭載

『AT-GS980EM/10H』はファンレス設計でありながら、0~50℃の環境温度に対応している。そのためサーバールームはもちろん、ノイズに敏感な病院や教室、工場など、さまざまな環境で使用することができる。設置方法もラックマウントに加え、壁設置やDINレールマウントにも対応している。

また、同製品はネットワーク上のスイッチなどを仮想的な1台の機器として管理できるAllied Telesis Management Framework(AMF)に対応している。各種操作はWeb GUIから行うことができ、ユーザーのスキルレベルを問わない機器管理・運用が可能だ。セキュリティ機能も充実しており、IEEE 802.1X認証やWeb認証/MACアドレスベース認証に対応しているので、ニーズに応じた認証環境が実現できる。

今後、PoE給電に対するニーズはますます高まっていくと予想される。ネットワークの新設、拡張、リプレースなど、さまざまなシーンで必要な容量に柔軟に対応できる同製品をぜひ提案していただきたい。

主な仕様
型番 AT-GS980EM/10H
準拠規格 IEEE 802.3 10BASE-T
IEEE 802.3u 100BASE-TX
IEEE 802.3z 1000BASE-LX/SX※1
IEEE 802.3ab 1000BASE-T
IEEE 802.3x Flow Control
IEEE 802.3af Power over Ethernet
IEEE 802.3at Power over Ethernet+
IEEE 802.3bt Power over Ethernet++(予定)
IEEE 802.3az Energy-Efficient Ethernet※2
IEEE 802.1D-2004 Spanning Tree, Rapid Spanning Tree※3
IEEE 802.1Q-2003 GVRP
IEEE 802.1Q-2005 VLAN Tagging, Multiple Spanning Tree※4
IEEE 802.1X Port Based Network Access Control
IEEE 802.1AB Link Layer Discovery Protocol
IEEE 802.1AX-2008 Link Aggregation (static and dynamic)※5
IEEE 802.1p Class of Service, priority protocol
適合規格 CE
安全規格:UL62368-1, CSA-C22.2 No.62368-1
EMI規格:VCCIクラスA
EU RoHS指令
通信速度 10Mbps/100Mbps/1000Mbps
ポート 10/100/1000BASE-T(RJ-45コネクター)×8
オートネゴシエーション
10M/100M Full/Half 固定設定、1000M Full固定設定
MDI/MDI-X 自動認識、MDI/MDI-X 固定設定

SFPスロット×2
RS-232(RJ-45コネクター)×1※6
USBポート(USB 2.0、タイプA(メス))×1※7
平均消費電力 AT-PWR300-70×1個:160W(最大320W)
AT-PWR300-70×2個:280W(最大600W)
AT-PWR300-70×3個:400W(最大880W)
外形寸法(W×D×H・突起部含まず) 210×180×42.5mm
質量 1.6kg

※1 対応SFPモジュール装着時

※2 10/100/1000BASE-T PoEポートのみ

※3 IEEE 802.1w Rapid Spanning Tree包含

※4 IEEE 802.1s Multiple Spanning Tree包含

※5 IEEE 802.3adと同等

※6 本製品にはコンソールポート接続用ケーブルは同梱されておりません。また、出荷時はIPアドレスが付与されておりませんので、別途、マネージメントケーブル「AT-VT-Kit3」またはRS-232ケーブル「CentreCOM VT-Kit2」をご用意ください(AT-VT-Kit3には、別売のUTPケーブルが必要です)。なお、AT-VT-Kit3のUSB使用時の対応OSは、メーカーサイトにてご確認ください。

※7 USB 2.0のUSBメモリーをご使用ください。また、ご使用の際には、お客様の使用環境で事前に検証を行ったうえで導入してください。

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