ホーム > ソフトウェアカタログ(BPNavigatorVol.105)


※一部ソフトウェアは、BPプラチナサイトの「イチオシ商品」で詳しく掲載しています。
※表記価格は税込

BPNavigator Vol105掲載(2019年9月)

Arcserve Japan

目的に応じた二つの移行ツールと
移行後の運用に貢献するサポートを提供

Windowsサーバーのバックアップソフト市場で10年にわたりトップシェアを誇るArcserveは、レプリケーションとバックアップという二つの方法によるデータ移行と共に、移行後まで視野に入れた実績あるデータ保護ツールの活用を提案する。

ソリューション統括部 シニアコンサルタント
近藤 大介氏

Arc ser v e Japanが提案する製品は、「Arcserve Replication」と「Arcserve UDP」の二つ。「Windows Server 2008からAzureへの移行には、大きく二通りのパターンが考えられます。一つはクラウドマイグレーションとOS移行を同時に行う方法、もう一つはOSごと“まるっ”と移行する方法です。前者に対応するのが、物理にも仮想にもクラウド環境にも対応し、異なるOSへのデータ移行を可能にする『ArcserveReplication』になります」(ソリューション統括部シニアコンサルタント 近藤 大介氏)

同製品の注目ポイントは、レプリケーション製品という点にある。バックアップとは異なり、本番サーバーの複製を移行先に作ってしまえば、移行元サーバーの変更は常にリアルタイムで移行先にも反映される。それにより最小限のダウンタイムで移行を完了することが可能になる。オンプレサーバーで運用する3.2TB、600万ファイルをクラウドに移行した事例では、差分同期を利用してわずか10分程度で切り替えを終了したという。業務の継続性を重視するエンドユーザー様に、ぜひおすすめしたい製品と言えるだろう。

一方、Windows Server 2008サポート終了に伴うAzure駆け込み需要に対応するのが、OSごとのバックアップが簡単に行える「Arcserve UDP」だ。その特長は大きく二つ。一つは、増分バックアップにより短時間でバックアップが行える点。もう一つはクラウドへの移行において、バックアップ後に自動的に仮想マシンとして復旧を行う「仮想スタンバイ」が選択できる点だ。具体的には、移行元から移行先へのフルバックアップ/フルスタンバイを行い、移行当日にスタンバイしたVM(VirtualMachine)に手動で増分バックアップ/増分スタンバイを行うことで、移行ダウンタイムをごく短時間にとどめることが可能になる。仮想スタンバイはバックアップデータを参照する方式ではないのでパフォーマンスも通常の仮想マシンと遜色なく、即座の運用が可能となる。

「移行は新たな運用の始まりでもあります。移行後はそのままデータ管理・保護ツールとして運用できることが理想です。そうした中ぜひ注目いただきたいのが、当社のサポート体制の充実度です。東京・神保町の本社オフィスに常駐するサポート部隊のスタッフは10年、20年選手も多く、サポート満足度アンケートでは95%のエンドユーザー様にご満足いただけています」

さらに日本語の技術資料の充実度も注目したいポイントだ。移行後の活用という観点では、Office 365との親和性の高さにも注目したい。データバックアップに加え、同社はExchangeOnlineのメールデータをアーカイブし、独自の超高速検索機能を用い即座に目的のメールを探し出すソリューションも提供している。

Red Hat Ansible Engine

Commvault Systems Japan

最もハードルが低いサーバー移行ツールの一つ
移行後のデータ保護にも貢献

試用版でAzureへの移行をテストし、そのまま本番運用に至るケースも少なくないという「Commvault」を利用したマイグレーションは、業務継続性に関して高いハードルを設定しないエンドユーザー様にとって重要な選択肢だろう。

Acronis Snap Deploy
テクノロジーエバンジェリスト
伊吹山 正郁氏

同社が提供する「Commvault」を使ったオンプレからAzureへのサーバー移行においてまず注目したいのが、移行のしやすさ、簡便さという点だ。
「実際、オンプレミスの業務サーバーを丸ごと取り込み、Azure上に仮想マシンを作成するというニーズに最も簡単な構成で対応できる製品の一つが『Commvault』です」( テクノロジーエバンジェリスト 伊吹山 正郁氏)

構成パターンは3通り。一つはオンプレミスに1台の仮想・物理サーバーを用意する方法で、データ取り込みからAzureのVM作成までを「Commvault」が自動的に実施する。クラウドへの全面移行など、新たにオンプレ側にサーバーを立てるのが難しい場合、Azure側にサーバーを立てることも可能だ。この場合、データを縮小し、帯域への影響を最小限にとどめられるという効果もある。最後がオンプレ・Azureの双方にサーバーを立てる方法だ。このやり方であれば、フルデータの移行後、差分データを同期することでより短いダウンタイムで切り替えが行えるようになる。レプリケーションツールではないため、リアルタイム同期は困難だが、環境が許せば、数時間程度のサイクルで同期を取ることが可能だ。

構成のシンプルさと共に注目したいのが、移行元を問わずデータが取り出せるという特長である。連携するインターフェースを持たないパブリッククラウドの場合、VMの状態でデータを取りだせないことも多いが、この場合もクラウド側にエージェントを置くことで物理サーバーとして取り出すことができる。物理サーバー、VMWare、Hyper-V、AWS、SQL Serverだけでなく、ORACLEやNUTANIXからAzureへの移行も可能となっている。
「さらにAzure移行後もデータ保護ツールとして運用できる点もぜひ注目いただきたいポイントです。Azureにもバックアップ機能が備わっていますが毎朝いつまでにバックアップを終えたいというポリシーに対応するには、専用のバックアップツールを利用することが最適です。Commvaultは移行後も、Azure向けのバックアップツールとして利用することが可能です」

重複排除や増分バックアップも行え、元データの半分程度に圧縮できるため、バックアップ先をAzure BLOBにしても低コストで運用することが可能。もちろんOffice3 6 5 のバックアップにも対応しており、Commvaultの最大の特長であるオンプレ・クラウド、物理・仮想を問わず、あらゆるデータ保護を一つの製品で網羅する点を生かし、Azureも含めた企業の統合バックアップ基盤を構築することも可能だ。

Red Hat Ansible Engine

ヴィーム・ソフトウェア

ワークロードを自由に移動できる
“モビリティ”が最大の特長

簡単な操作でAzureへのデータ移行が行える「Veeam Backup & Replication」は、Windows Server 2008で運用するワークロードのお試し程度の移行から、最大で数百台程度のVMの移行に適した移行ツールとして位置付けられる。

NetApp ONTAP Select
シニア・システムズ・エンジニア
斉藤 乾氏

Azure移行ツールとして同社が提案するのは、コア製品でもあるデータマネージメントツール「Veeam Backup & Replication」。その第一の特長は使い勝手のよさにある。
「当社が最も重視しているのは、物理、仮想、クラウド、Nutanixなど、多様なプラットフォーム上のデータを運用者の采配で自由に持ち運べるモビリティの観点です。そのため、例えば購入申請を行い、新サーバーを立てるまでの時間が惜しいからAzure移行を試してみたいというニーズにもスムーズに応えることができます」(シニア・システムズ・エンジニア 斉藤 乾氏)

オンプレ環境からAzureへの移行は、同製品のバックアップ機能に標準搭載された操作から行う。その手順は実に簡単だ。管理画面に表示されるワークロードを右クリックし、バックアップ先としてAzureを選択するだけで、スナップショットしたイメージをAzure Blobにアップし、そこでVM変換を行い、Azure上にOSを含むバックアップデータを作成する。40GB程度のVMの移行には40~50分ほど必要になるため、移行ツールとして使用する場合、1日に2、3個から最大でも10~20個のVMを移行していくのが現実的な使い方と言えるだろう。
ライセンスに可搬性があり、オンプレからAzureへの移行後は、切り替えの必要なく、そのままクラウドでも使用できる。Office365との連携も充実し、「Veeam Backup for Office 365」により例えばExchange Onlineの場合、メール一通単位できめ細かく復元することが可能だ。

バックアップ製品は、ハードウェアのリプレースの都度見直されることが一般的だ。そうした中、同製品は継続利用率75%という高水準を誇っている。その理由の一つとして挙げられるのがきめ細かく作り込まれたUIの存在である。
「UIは英語版しかありませんが、例えばSQLの場合、トランザクションログの取り方などの細かな設定も含め、5W1Hに従い、感覚的にバックアップ設定を行うことが可能です。Azureへの移行についても、選択が必要な数値については必ずデフォルト値が設定されているため、特別な理由がない限り、特別な知識を必要とせず移行を行うことが可能です。その一方で、多様な機能を内包し、『やりたいと思っていたことに実は対応していた』という奥深さも備えています。Veeamの本社はスイスにありますが、有名な機械時計同様、外から見ただけではうかがい知れない作り込みが行われている点も評価いただいているポイントの一つです」

Red Hat Ansible Engine

ベリタステクノロジーズ

SMBからエンタープライズまで
多様なクラウドシフトに全方位で対応

同規模の移行であっても、クラウド移行ツールに求められる条件はケース・バイ・ケースで異なる。データ保護市場のリーディング企業である同社の最大の強みは、多様なニーズに幅広く対応できる点にある。

Syncpit
CISSP,Veritas Cerified Specialist テクノロジー セールス本部 パートナーSE部 部長
上 雄記氏

総合的なデータ保護ソリューションを提供する同社が提案するのは、「Backup Exec」と「Cloud Mobility」の2製品。
「Azureをキーワードにしたご相談は、大きく二通りに分けられます。一つはリフト&シフトで簡単にクラウド移行を行いたいというご相談、そしてもう一つは100台、1000台規模のメガマイグレーションに関するご相談です。そのうち前者に対応するのが『Backup Exec』になります」(テクノロジーセールス本部 パートナーSE部 部長 上 雄記氏)

バックアップ専用製品である「Backup Exec」の第一の特長は、AzureやAWSのマーケットプレイスで同製品を導入済みのインスタンスが入手できる点だ。ダウンロードしてデプロイすると移行元にも評価版ライセンスが導入されるため、即座に移行やリストア検証を行うことが可能だ。具体的には、データをいったんAzureにバックアップし、そこでリストアを行うという手順になる。またAzureが提供するレプリケーション機能「Azure Site Recovery」との連携により、移行時にAzure側に手動フェールオーバーすることでダウンタイムを抑える方法も選択が可能だ。

「Azure Marketplaceで扱ってもらうには、3、4カ月に及ぶ厳密なテストをパスする必要があります。それだけにクラウド側で搭載マシンが入手できる点は同製品の大きな特長となっています。そのため、評価版で検証を行い、うまくいったからそのまま本番サーバーとして運用する例も少なくありません」(テクノロジーセールス本部 Backup Exec 担当 シニアセールスエンジニア スペシャリスト 河野 正志氏)

Syncpit
テクノロジー セールス本部 Backup Exec担当 シニアセールス エンジニア スペシャリスト
河野 正志氏

SAP ERPのサポート終了によるいわゆる「2025年問題」もあり、今後エンタープライズ環境のクラウドシフトが国内でも本格化すると見られている。こうしたメガマイグレーションに対応するのが「Cloud Mobility」になる。VM-WareやHyper-V、一部物理環境をAzure、AWSにレプリケーションする同製品の特長の一つが、フェールオーバー時間を予測する機能を搭載する点だ。100台、200台規模のVM移行では、データ移行時と切り替え時ではデータ量も違い、当初想定したタイムラグとの誤差が生じることも珍しくない。高い事業継続性を求めるエンドユーザー様に対しては、リアルタイムデータに即し、立ち上げに必要な時間を自動計算するツールの存在は大きな意味を持つはずだ。また「移行完了」というボタンをクリックしない限り、何度でも移行リハーサルできる点にも注目したい。

Red Hat Ansible Engine

indexページへ
ページTOPへ