【連載】
今までの資料作成が変わる!PowerPointテクニック(2)
効率的なスライド作成
掲載日:2022/09/13

PowerPointには多くの機能があるため、全てを網羅し、そしてすぐに覚えるのは難しい。そこで活用できるのが、既にあるWordやExcelのデータを連携する機能。こうすることで、効率的にスライドを作成可能だ。今回は、スライドを簡単かつ効率的に作成する方法をご紹介しよう。
スライドの調整・設定
スライド作成時に便利な機能を覚える前にマスターしておくべきは、スライドの基本操作だ。PowerPointは、画面中央に表示される「スライド」が操作の中心となる。スライド内に用意されている枠を「プレースホルダー」と呼び、この中に文章や表、写真などを追加できる。
スライドを削除する場合は削除したいスライドを表示し、キーボードのdeleteキーを押す。反対にスライドを追加する場合は、「ホーム」タブの「新しいスライド」をクリック。
選択したスライドのレイアウトを変更したい場合は、「ホーム」タブから「レイアウト」をクリックする。表示されるテンプレートから好きなレイアウトを選択可能だ。
Wordとの連携
プレゼン資料の元になる企画書などが、既にWordで作成されていることもある。そこで、Wordに「見出しスタイル」を設定しておくことで丸ごとPowerPointのスライドに読み込める。前準備として、Wordで作成されたテキストに「見出しスタイル」を設定しておく。こうすることで、それぞれの「見出し」のスタイルを設定した文をPowerPointに読み込み可能になる。
Wordを開いて行の左余白をクリックすると文章が選択されるので、それぞれ見出しを設定していく。「見出し1」はスライドのタイトル、「見出し2」は箇条書きの項目、「見出し3」は第2レベルの箇条書きとする。

PowerPointの「ホーム」、「新しいスライド」から「アウトラインからスライド」、「アウトラインの挿入」を選択すると、Wordファイルを挿入可能だ。

箇条書きの設定
プレースホルダーに入力した箇条書きは、自動的に文字の先頭に「●」などの記号がつくので、スライドの内容に合わせ、別の記号や連番に変更しておく。箇条書きの先頭につく記号や文字のことを「行間文字」と呼び、PowerPointでは「箇条書き」と「段落番号」の2種類がある。情報を列挙するなら「箇条書き」機能で好きな記号を設定し、手順などをプレゼンする場合は「段落番号」機能を使って連番を設定する。
また、箇条書きの行間は「1.0」から「1.5」に広げることで、行間が広がりスライドが読みやすくなる。行間はいつでも変更できるため、不都合があれば微調整するのが望ましい。
「SmartArtグラフィックに変換」機能を使い、箇条書きを図解に変換する
PowerPointでは、箇条書きとして読み込んだテキストを図解(チャート、図表ともいう)に変換できる。SmartArtは図解を簡単に作成できる機能だが、入力済みの文字を図解に変換できるのは、OfficeではPowerPointのみだ。
箇条書きの外枠をクリックして箇条書き全体を選択したら、「ホーム」タブの「SmartArtグラフィックに変換」を選択する。表示された図解の中から使用したいものを選べば、箇条書きが図解に自動変換される。

Excelとの連携
スライドに必要な表がExcelで作成済みの場合、表をそのままコピー&貼り付けできる。このとき、「元の書式を保持してブックを埋め込む」、「貼り付け先のテーマを使用しブックを埋め込む」のどちらかを選択できる。
「元の書式を保持してブックを埋め込む」場合、エクセルで作成した表やグラフの色合いが保持される。一方、「貼り付け先のテーマを使用しブックを埋め込む」場合は、PowerPointのスライドに適用しているテーマに合わせ、色合いが自動で変更される。

デザインを整えてスライドショーを実行
スライドに必要な要素がそろったら、スライドのデザインを整える。「テーマ」機能を使うことで、効率よくデザインを整えることが可能だ。「デザイン」タブの「テーマ」から使用したいテーマを選択することで、スライド全体が統一されたデザインになる。
また、全てのスライドが完成したら先頭のスライドからスライドショーを実行し、見づらい箇所がないか、全体に統一感が出ているかを確認する。特にアニメーションを設定している場合は、アニメーションが動くタイミングをよく確認しておくことが必要だ。
それぞれのポイントを確認して、効率的、そして効果的なプレゼンテーションを実現させよう。