近年、コロナ禍の世相において、モバイル・リモート機器のニーズは、ますます高まっている。中でもMicrosoftの「Surface」は、薄型軽量かつ高性能なタブレットにもなる2in1タイプの法人向けモデルとして人気を集めている。パフォーマンスが向上した最新版「Surface Pro 7+」は、2021年1月15日に登場。今日のビジネスシーンに最適な、このPCの提案ポイントを見ていこう。

15時間駆動のスタミナでモバイルワークを充実

「Surface Pro」は、キーボード(オプション)が使えるWindowsタブレット。これまで市場になかったカテゴリ「2in1スタイル」の製品としてMicrosoftが提案し、認知されてきた。

2019年に登場した「Surface Pro 7」では、USB Type-CやWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)などの最新技術を導入。これをさらに強化したのが、2021年1月に発売した法人・教育向けモデル「Surface Pro 7+」だ。

大きな変更点は、 インテルの第11世代Core iシリーズCPUの採用。全体的なパフォーマンスの向上により、効率的な作業を実現している。CPUはCore i3-1115G4、Core i 5-1135G7、Core i7-1165G7、メインメモリーも8GB、16GB、32GBから選択可能。業務の内容に応じて、必要なスペックを手に入れることができる。

高度な基本性能と携帯性の両立も、Surfaceの強みだ。ディスプレイには10点マルチタッチ対応の12.3 インチPixelSenseディスプレイを採用。画面解像度は2,736×1,824ピクセル、画素密度は267PPIと、高精細な表示を実現している。それでいてサイズは292mm×201mm×8.5mmと、A4ファイル程度。質量も770~784g(本体のみ)と、軽快に取り回せる。

なお、Surface Pro 7+ではバッテリー性能もSurface Pro 7の1.5倍に向上しており、駆動時間は最長で15時間と、1~2日間ならば業務を充電なしで継続可能。 LTE Advanced対応モデルもラインアップに加わり、モバイルワーク用端末の理想形へますます近づいたといえる。

業務に適したオプション選択で快適な入力環境が手に入る

豊富なオプションもSurfaceの魅力の1つだ。純正のタイプカバーを追加することでキーボードが付き、ノートPCとして使用可能となる。マグネット式なので、近づけるだけで接続でき、ペアリング等の作業は必要ない。

携帯時はディスプレイを覆って保護し、タブレットとして使うときはカバーを折り曲げて裏へ回せばよしと、フレキシブルな運用が可能だ。キーボードに付いたバックライトも、モバイル用途における長所。暗くとも手元が見やすく、場所を選ばず快適に作業できる。

タイプカバーにはトラックパッドも搭載されており、タイピングをしつつ親指でカーソルやスクロールを操作するといった使い方ができる。 なお、指紋認証機能付きのモデルも用意されており、こちらはWindows Hello の機能で、触れるだけでロック解除やログインができる。

Windows HelloにはSurfaceのインカメラを介した顔認証機能もあるが、マスク必須のこの時世では、指紋認証も使えたほうが何かと便利だ。なお、携帯性とトレードオフにはなるが、トラックパッドが苦手であればマウスを併用する手もある。純正品としては、約83gと軽く、厚み14mmまで折り畳めるSurface Arc Mouseが提供されている。

タブレットモードでの運用が多いケースでは、Surfaceペンの導入も視野に入れておきたい。これは4096段階の筆圧を検知できる精緻なタッチペン。Windows標準の手書き入力や付箋、OneNoteや各種画像編集ソフトなど、多様なアプリに対応しており、アイデアのメモから本格的なデザインまで多用途に活用できる。サイドボタンで右クリック、ヘッドボタンでショートカット起動、逆さにもって消しゴム処理など、直感的な操作も可能。非使用時はSurface本体側面にマグネットで装着できるため、携帯性も損なわない。

リモートワーク環境を機能拡張でより快適に

ディスプレイ上部に搭載のインカメラやオーディオにより、通話やビデオチャットを単体で利用可能と、リモートワークへの対応力も高い。インカメラは画素数5メガピクセルで、動画撮影は1080pまで対応している。

露出機能は、屋内外の照明状況に合わせて自動露光し、スムーズな撮影を実現してくれる。スピーカーはDolby Atmos対応、マイクは高感度のDual far-field スタジオマイクで、クリアーな音声によるスマートな会議が可能だ。より快適なオーディオ環境のために、ノイズキャンセル付きワイヤレスヘッドフォン「Surface Headphones 2」もオプションで用意されている。

リモート環境をさらに快適にできるオプションが「Surface Dock 2」だ。これはUSB Type-Cポート4基、Type-Aポート2基、オーディオ入出力、ギガビット対応の有線LANポート1基、199Wの電源アダプターを備えた拡張ユニット。

Type-Cポートのうち背面の2基は4K60Hzの外部ディスプレイ出力をサポートしており、 マルチディスプレイ環境を容易に構築し、Surfaceをコンパクトかつ高機能なデスクトップPCとして活用できる。 例えば、モバイルワークではSurface単体で情報収集やメモ等を行い、帰宅・帰社時にはSurface Dockと接続して、充電しつつ快適な環境で資料を整理するといった運用が可能だ。

安心して運用できる法人向けならではの充実保証

高度な管理機能やセキュリティ機能を備えたWindows 10 Proを採用するなど、法人向けモデルならではのメリットも多い。従来機とは異なり、ストレージがリムーバブルなSSDに変更されたのも大きな特長だ。

ストレージを交換し保管することで、機密情報を社内で簡単に管理できる。BitLockerで暗号化し、Active Directoryと連携して管理するなど、リモートワークで不安視されるセキュリティへの対策にもなる。

保証面でも、法人向けのMicrosoft Completeプログラムを用意。 機械的な故障だけでなく、偶発的な損傷時にも適用されるほか、先出しセンドバックによる、迅速な交換を追加費用なしで提供される。 契約期間も、最大で4年間まで1年刻みで調整可能だ。

単体でもWindowsタブレットとして活用でき、キーボードと併用してノートPCとして使えることはもちろん、自宅では外部モニターを拡張し、生産効率を高めることもできる。

多彩なスタイルでの作業を可能とするSurface Pro 7+は、エンドユーザー様の使用環境に合わせて、キーボード、Surfaceペン、Surface Dock、外部モニターなどを一緒に提案することで、クロスセルも期待できる。現状のワークスタイルにかなった製品として提案したい。