2009年3月28日発行

電子納品の手間を解消する
土木向け電子納品ツール「AutoCAD LT Civil Suite」

2001年度より導入された公共事業の図面の電子納品が2010年度に全面実施に向け進められている。しかし、土木業務に携わる企業の現状はまだ電子納品に対応しきれているとは言えない。そんな状況の中で、いまオートデスクの土木向け電子納品ツール「AutoCAD LT Civil Suite」が注目を集めている。

来年2010年度までに公共事業での電子納品が全面実施。業界関係者はその対応に追われている

電子納品への対応が遅れている3つの要因

公共事業の生産性向上やコスト削減を図るために、2001年度より国土交通省の直轄事業を対象に電子納品の基準、要領となる「CAD製図基準(案)」に基づいた、電子納品がスタートした。現在はまだ移行期間中だが、2010年度までに市町村を含めた公共事業で全面実施に向け整備が進められている。

しかし、多くの関係企業は、まだ電子納品に完全に対応しきれていないのが現状だ。その理由としては、下の3つの理由が挙げられる。

だが、これまで公共事業を請け負ってきた企業にとって、「電子納品に対応できない」という選択肢は存在しない。どこかで対応しなくては、と思いながら「お金も時間もかけられない」という現状から、多くの企業は電子納品に関する対応を外注に出すケースが増えている。

 

電子納品の悩みを解決するAutoCAD LT Civil Suite

電子納品への対応に追われている土木業務に携わる企業の中で「AutoCAD LT」と「Autodesk CALS Tools」がセットになった「AutoCAD LT Civil Suite」の評価が高まっている。

DWGファイル形式による効率的な作業をサポートする「Auto CAD LT」とCAD製図基準(案)に準拠した電子納品用の図面データ作成とSXFファイル形式への変換をシームレスにサポートする「Autodesk CALS Tools」の組み合わせは、これまで時間と手間がかかるとされていた電子納品への対応を劇的に変えるソフトウェアだ。

先にあげた3つの問題点も「AutoCAD LT Civil Suite」を利用すればすべて解決する。業界実績を持つ「Autodesk CALS Tools」が、DWGファイルから電子納品に対応するSXFファイルへの変換をシームレスに実現。また、年間保守サービスの「サブスクリプション」を購入すれば、今後、官公庁の指定する要領や基準が変更されても、ソフトウェアが自動的に対応。さらに、オプションで多数のテンプレートが用意されている。「AutoCAD LT Civil Suite」の導入によって、電子納品に躊躇するユーザの悩みは一挙に解決できるだろう。

図面データ作成を飛躍的に向上させる注目の機能

【注目機能1】レイヤ振り分けが簡単

CAD製図基準(案)では、図面の納品時にレイヤに振り分ける必要がある。「自動レイヤ振り分け」機能は、業種や発注者によって異なるレイヤ振り分けの基準も簡単な設定で、自動で行う便利な機能だ。学習機能により次回以降同じパターンで描かれた図面は、さらに効率化する。

【注目機能2】CAD製図基準(案)のチェック&自動修正が便利

CAD製図基準(案)では図面で使用する線の種類や色、太さの他、文字なども細かく規定されている。「Autodesk CALS Tools」では、「AutoCAD LT」で作成された図面が製図基準(案)に準拠しているかをチェックし、エラーをレイヤ、項目別に検出し、確認後、自動修正を行う。