ヤマハ株式会社
ヤマハのネットワーク機器事業は、今年で20周年を迎えた。標的型攻撃など、従来に比べ企業ネットワークの脅威が急増。しかも、マイナンバーのように流出させてはならない情報が増加し、企業ネットワークは従来にも増してきちんとした管理が求められる。ヤマハのギガアクセスVPNルーター「RTX1210」、6月発売のシンプルL2スイッチ製品「SWX2100」などのヤマハのネットワーク製品をセットで利用することで、「中小企業の皆様にとって、安全で、安定したネットワーク環境を提供することができます」とヤマハ株式会社 楽器・音響営業本部 音響営業統括部 SN営業部 営業推進課(担当課長) 平野尚志氏は話す。同社のネットワーク機器が実現する、企業ネットワーク管理とはどんなものなのか、平野氏と楽器・音響開発本部 音響開発統括部 SN開発部 ネットワーク機器グループ(技師) 瀬尾達也氏にお話を伺った。

楽器・音響営業本部 音響営業統括部
SN営業部 営業推進課 担当課長
平野 尚志氏
平野氏 最近でも、「ヤマハがネットワーク機器事業をやっているのですか?」と驚かれることが多いです。中にいる我々からするとヤマハがネットワーク機器事業を手がけたのは自然な流れでした。インターネットが商用化される以前から関わってきたメンバーも多く、自然な流れとしてネットワーク機器も手がけるようになったのです。
今回、20周年という記念のタイミングでインターネットの歴史と共に、我々がネットワーク機器に関わってきた歴史を紹介することで、なぜヤマハがネットワーク機器を手がけるのか理解いただけるのではないかと考えました。
インターネットの歴史と我々の歴史を重ね合わせた年表、ヒストリーの紹介といったコンテンツを作り、ネット上で公開しました。具体的な信頼性を示すものとしてIDCJapanに我々の製品についてのホワイトペーパーを作っ ていただき、PDFで公開しています。

楽器・音響開発本部 音響開発統括部
SN開発部 ネットワーク機器グループ 技師
瀬尾 達也氏
平野氏 我々の事業の歴史を振り返ると、我々は中堅中小企業の皆様と共に成長してきた企業なのだと痛感しました。ギガアクセスVPNルーター「RTX1210」はまさに中小企業の皆様のニーズをふまえ、開発した製品です。ヤマハのルーターは壊れない、安定した稼働を行うという声をいただいていますが、その最新製品です。
瀬尾氏 最近では企業規模を問わず、接続する端末の数が増加しています。そのような環境から中堅中小企業のお客さまから寄せられるのは、以前から変わらないニーズである壊れないルーター、そしてLANがどのような状態になっているのかを「見える化」することでした。
専門知識なしに最適な管理を行うために、スナップショット機能を搭載しました。この機能はネットワークが安定した状態をスナップショットに収めておくことで、異常があった時と差分を比較し、差分があれば報告します。特別な知識がなくても差分を把握することで異常を感知できます。
企業ネットワークには、高い信頼性が求められています。例えば、今後企業内でもマイナンバーを扱うようになります。標的型攻撃も増えている中、社内ネットワークがどんな状態にあるのか、管理しておく必要があります。
それを実現するのがRTX1210とSWX2100の製品としての品質、ネットワークを「見える化」する機能、端末を探し出す機能です。1つの画面で、ネットワーク構成、つながっている端末、ネットワークポートの状態を見ることができます。ヤマハルーターとスイッチをセットで利用することで、特別なスキルを持つことなく、社内ネットワークの一括管理をすることができるのです。システムインテグレーションを行う企業の方からは、「この見える化機能を利用し、企業ネットワークの見直し提案に使いたい」という声をいただいています。販売パートナーの皆様にとっても、ネットワーク提案から商談を始めることができる製品だと思います。
遠隔拠点の対応ルーターにアクセスできる環境であれば、遠隔拠点にあるヤマハのスイッチ、無線LANアクセスポイント、そしてパソコンやIP電話、複合機、WebカメラといったIP端末も管理することが可能です。ネットワーク管理者が不在の拠点にもヤマハのネットワーク機器を導入することで、ネットワークトラブルに対して、障害の原因を切り分け調査、対処することができます。
またネットワーク管理者を持たない企業にネットワーク機器を提案し、設置・保守をサポートする方々にも、より便利に運用いただくことができるようになったということです。