ブラザー販売株式会社
ブラザーの「MW-260MFi」はA6用紙、「MW-145MFi」はA7用紙専用の感熱モバイルプリンターだ。MPrintシリーズ(MW)は10年以上続くロングセラー商品だが、新たにMFi認定を取り、iOS端末とのBluetooth接続を可能にした2商品が加わった。ブラザー販売のソリューション事業部ソリューション企画部長である樋口幹也氏は、「現場で現金受け渡しがある業務でニーズがある製品」と話す。A6/A7用紙対応のモバイルプリンターには、具体的にどのようなニーズがあるのか、樋口氏にお話を伺った。

ソリューション事業部
ソリューション企画部長
樋口 幹也氏
実は10年前の発売当初は、個人をターゲットとしていました。モバイルすることが脚光を浴び始めていた頃で、PCを持って出張をするビジネスエグゼクティブのためのプリンターとして発売しました。ところが、狙っていたような需要はほとんどなく、逆に需要があったのがビジネス需要でした。MPrintシリーズの初代モデルにも赤外線のIrDAポートを備えていたことから、携帯電話と接続し、お客様先で現金受取証を印刷する用途で使われ始めました。
A6、A7といった小さなサイズの用紙をビジネスにどう使うのか? と思われるかもしれませんが、客先でお金のやりとりがある業務では、お客様との取引内容を、手書きではなく印刷された紙として発行したいというニーズがありました。小型のプリンターとしてはロール紙タイプの製品もありますが、MPrintシリーズはカットされた用紙があらかじめセットされているのが特徴です。そこで、お金のやりとりを行う業務では紙が丸まらず、非常に薄型のMPrintシリーズが大変好評でした。
具体的な業種でいえば、まず信用金庫です。客先での現金授受の際、受取証をお客様に渡す目的で、A7用紙対応モデルが多く利用されています。次に大型家電製品のメンテナンス業務に使われています。こちらの業務では、金額情報のみを印刷するのではなく、点検した項目などを、作業報告書としてA6用紙対応モデルで印刷する活用事例が多くあります。信用金庫、メンテナンス業務ともに現金の受け渡しがあり、セキュリティの面からも手書きではなくプリンターで印刷された帳票を発行したい、というお客様に活用されています。
現状は、提案書に関してはA4用紙の需要が多くあります。しかし、お金の受渡しの際には、ご紹介した通りA6、A7用紙のニーズが高いです。なぜなら、清掃、メンテナンスといった業務は、すでに多数の工具や部品などをお持ちのため、できるだけ小さなプリンターである方が望ましく、この製品が好まれています。さらに従来は、印刷の形でお渡しする場合には、オフィスに戻ってからFAXや郵送でしか、お客様への領収書や報告書が発行できませんでしたが、モバイルプリンターを活用することで、お客様先ですぐに必要なデータを印刷できるので、業務効率改善にも大きな成果を上げています。

以前から、端末との接続の際には、Bluetoothが使われておりましたので、Android端末またはPCとの組み合わせで多く利用されてきました。しかし、iPhone、 iPadとの接続には対応しておらず、お客様からのご要望も多くあったことから、iOS端末とBluetooth接続 が可能なモデルの発売を開始しました。
現在のMPrintシリーズでは、iOSをはじめ、Android、Windowsにも対応していますので、汎用のスマートフォン、タブレットの利用が可能で、対応OSの幅が広いのも特徴です。弊社では、プリンターとモバイル端末をつなぐアプリも無償で提供しておりますので、ぜひ、弊社のモバイルプリンターをご検討ください。ご不明な点はブラザーまでお問い合わせください。これまでご紹介してきたように、機器メンテナンスや、客先で現金の受取り業務をされるお客様には、最適なモバイルプリンターです。販売店の皆様には、スマートフォン、タブレットを業務用の端末として使われているお客様に、ぜひ一度、おすすめしていただければと思います。