シュナイダーエレクトリック株式会社
無停電電源装置「APC RSシリーズ」「APC Smart-UPS」
「APC RSシリーズ」や「APC Smart-UPSシリーズ」など、UPS(無停電電源装置)を豊富にそろえるシュナイダーエレクトリック。UPSの基礎知識やトレンドを同社の担当者に伺った。

IT Business 事業開発本部
プロダクトマネージャー
グループリーダー
今野 良昭氏
日本はインフラ整備が行きわたっており、停電に遭遇する機会はあまりないと考えがちです。しかし、台風や落雷などの災害をはじめ、樹木や鳥などの架線への接触からの切断、さらには、電源コードを誤って抜いてしまったといった人為的なミスまで、停電の原因は数多くあります。停電は、身近なリスクなのです。
また、一般に電力会社から供給されている電気は常に安定していると思いがちですが、実は1000分の数ミリ〜10数ミリ秒単位で「瞬停(瞬時停電)」や「瞬低(電圧低下)」が発生したり、送電の過程で強いノイズが混入したりするなど、不安定な状態にあります。そうした不安定な電気を直接使用してしまうと、メモリーの停止やシステムロック、あるいはクラッシュが発生することもあるのです。
こうした不安を解決するのが、UPSです。UPSを使うことで、常に補正済みの安定した電気を供給できるとともに、万が一停電になった場合でも、適切な手順・方法で電源を落とすための時間を確保できます。
また、UPSは、「長時間にわたって代替電力を供給してくれる装置」と誤解している方もいますが、実はそうではなく、安定して補正した電源を供給することと、各機器を安全にシャットダウンしたり自家発電に切り替えるまでの時間を確保したりするのが主な役割なのです。

IT Business 事業開発本部
プロダクトマネージャー
田中 孝治氏
シュナイダーエレクトリックのUPSは、「APC」ブランドとして多くの方にご利用いただいています。運転方式や保護対象の規模に応じて、幅広いラインアップを用意しています。
「APC RSシリーズ」は、NAS(ネットワーク接続型のファイルサーバー)やPC、POSシステム、監視カメラ、小規模ネットワーク機器などに適したシリーズです。コンパクトなボディながら、ラインインタラクティブ方式を採用し、自動電圧調整機能(AVR)を搭載しています。従来モデルと比べて最大75%の消費電力削減を実現し、ランニングコストの軽減やバッテリー寿命の向上にも貢献します。さらにRSシリーズは電源コンセントからの雷サージはもちろん、LAN回線経由の雷サージも除去する仕組みを備えており、インターネットのモデムやルーターも保護します。
また、APCブランドUPSの代名詞ともいえる「APC Smart-UPSシリーズ」は、タワー型からラックマウント型まで多彩なモデルをラインアップしています。サーバー製品から中〜大規模システムまでカバーし、日本語表示にも対応した直観的で使いやすい大型LCDやライフサイクル管理機能を搭載。管理が容易なのも特長です。出力コンセントの優先順位管理やエネルギー使用量のモニタリングなど、詳細な電源管理や稼働コストの抑制も可能です。
ネットワークカメラやWi-Fiアクセスポイント用途であれば「APC GS Pro 500」が最適です。リチウムイオンバッテリーを採用し、従来の同等モデルよりもサイズを1/2、重さは1/3、消費電力も1/3にまで圧縮しています。バッテリー寿命は最長8年と長期間にわたってサービスを継続することができ、メンテナンスの手間を軽減できます。

UPSのバッテリーには寿命があります。Smart-UPSでは、この寿命を長くするために、充電状態の良・不良に応じて対象機器への電気供給回路を切り替える「グリーンモード」を搭載しています。この機能によって、バッテリーの期待寿命を4~5年に長寿命化することが出来ました。
安心してご利用いただくために保守サービスも充実しています。UPSの無償保証期間は消耗品であるバッテリーも保証範囲に含まれ、バッテリー消耗の際も、電話一本で代替品を手配します。もちろん保証の延長やオンサイト保守の契約も可能です。オンサイト保守は現地作業も含まれるため、手間と時間を削減できます。さらに、Smart-UPSシリーズで「保守付きUPS」を検討すると、保守購入、更新手続きのお手間も削減可能です。
新規でAPCブランドのUPSを購入の方には、買い替えプログラム「Trade-UPS」をご用意しています。これは使用済みのUPS(他社製も可。同じ容量まで)を無償で引き取るサービスで、バッテリーを自社で破棄する手間がありません。