【連載】

モビリティビジネス Starter Book(2)

テレワーク時代は端末のセキュリティ管理が肝要
デバイスとMDM機能を同時提案で売り上げアップ

掲載日:2021/06/15

テレワーク時代は端末のセキュリティ管理が肝要デバイスとMDM機能を同時提案で売り上げアップ

働き方改革の推進やコロナ禍への対応をきっかけとしてテレワークやモバイルワークが広まり、社用端末がさまざまな場所で運用されている。そこでモバイル端末のセキュリティ対策として、MDM(Mobile Device Management)による端末管理が必要不可欠となっている。MDMによる運用管理について、「LANSCOPE クラウド版」を例にデバイスの稼働状況の把握による業務効率の改善を紹介したい。

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やりたいことを1画面で完結

政府による働き方改革の推進とコロナ禍による人流の抑制が課題となる社会情勢の中、テレワークやモバイルワークによる業務の遂行が常態化している。場所を選ばず作業できる利便性の反面、ノートPCやスマートフォンを持ち出す機会が増えたことで、盗難・紛失のリスクも高まっている。

安全に運用するうえではモバイル端末の稼働状況を把握できるMDM(Mobile Device Management=モバイルデバイス管理)ツールが必要不可欠で、なかでも環境の構築が容易で管理もしやすい、エムオーテックスの「LANSCOPE クラウド版」は有用だ。

「LANSCOPE クラウド版」は、IT資産管理ツールとMDMの機能を備えた、クラウドベースのエンドポイント管理ツール。必要な情報が1画面でシンプルに整理された、扱いやすい管理コンソールが大きな特長で、社内端末の稼働状況を、いつでも分かりやすく詳細に把握できる。

基本的な使い方は、目的の選択後に対象のグループやデバイスを決め、データの確認や対策を実施するのみ。この3ステップで、やりたいことを1画面で実行できる。

「誰がいつ何をしたか」を可視化

 

「LANSCOPE クラウド版」が提供する管理対象はiOSとAndroid、そしてWindows、macOS。業務で使用するPCやスマートデバイスを一元管理したいニーズに応えている。

Windows管理は、2020年10月リリースのバージョン以降、コロナ禍の状況に鑑みて管理機能を大幅に強化。アプリの利用、Webサイトの閲覧、Wi-Fi接続など、「どのPCで誰がいつどんな操作をしたか」といった利用状況を詳細に確認できる。

さらにレポート機能では、デバイスの稼働状況から、スタッフの勤怠や残業状況なども確認可能。こうしたデータはシステム管理者だけでなく、現場のマネージャー・メンバー間でデータを共有できる。活動や成果の可視化により、働き方の改善やスタッフの育成、業務の効率化に活用できる。

LANSCOPE クラウド版のインストールアプリ確認画面
 

スマートデバイスを効率よく管理

 

iOS端末の管理においては、Appleの提供する「Apple Business Manager」に対応する。これはデバイスを効率的にMDMツールの管理下に置き、アプリの配信やデバイスの利用制御などを実現するプログラムだ。

例えば、Apple Business Manager上で一括入手したアプリをLANSCOPE クラウド版へ配信したり、業務外アプリのインストールを禁じたりできる。App Storeの利用を禁止するルールにおいても、インストールやアップデートの配信が可能で、アプリ配信を効率化できる。

こうしたスマートデバイスの管理においては、MDMやアプリ、プロファイルのインストール、利用者情報の編集や設定といった作業がハードルとなる。このようなキッティング作業を効率化できる点はLANSCOPE クラウド版の強みだ。

MDM構成プロファイルのインストールに必要な作業はQRコードを端末で読み取るのみ。そこから、各種アプリやプロファイルが自動で配信されるため、工数を大幅に削減できる。

Android端末においても、Googleの「Android Enterprise」に対応し、アプリの一括配信やデバイスの利用制御などを実現。利用できるアプリを指定するホワイトリスト形式もしくは、利用禁止アプリを指定するブラックリスト形式で、アプリを管理できる。

また、端末ごとのアカウント制御や初期化禁止、カメラやスクリーンショット機能の停止など、細かい設定も可能となっている。

LANSCOPE クラウド版のプロファイル配信画面
 

盗難・紛失時もリモートで迅速対応

 

盗難・紛失時に対応するセキュリティ対策としては、デバイスのロックやデータの初期化、ドライブへのアクセス制御をリモートで行うリモートロック/ワイプ機能を搭載。加えて、ビジネスチャットからの紛失対策も実現している。

これは業務時間外に管理者がLANSCOPE クラウド版の管理コンソールを利用できない場合、紛失した本人が対応する機能だ。スマートフォンやタブレットからもロックやワイプの指示を出せるため、時と場所を選ばずに紛失に対応できる。

iOS端末の場合は、端末を強制ロックする紛失モードを搭載し、ロック中は回収用のメッセージと連絡先情報を画面に表示できる。デバイスの位置情報サービス設定がオフになっている場合でも、強制的に位置情報を取得できるため、端末を回収できる可能性を高められる。

さらに管理者は位置情報機能により管理下デバイスを常時地図上で確認可能。任意の間隔で位置情報を自動取得し、ユーザーの行動を時系列で確認できる。これにより、盗難・紛失時もスムーズに対応できるうえ、スタッフの状況も把握できるのだ。

セキュリティ対策だけでなく、ドライバーや営業スタッフの管理できるため、トラブル時の対応や業務効率の改善にも役立てられる。

LANSCOPE クラウド版のリモートロック/ワイプ機能
 

柔軟な利用プランで必要な機能を実現

 

資産管理機能は、端末のハードウェア情報や設定を自動取得し、資産台帳を作成できるので扱いが容易だ。

各端末にインストールされたアプリの管理もでき、各情報をデバイスごともしくはアプリごとに一覧表示できる。業務上のアプリに過不足がないか確認できるうえ、不要なアプリも発見できるため、スタッフの管理やセキュリティの強化に有効だ。また、任意で設定したメッセージやアンケートを配信する機能もあり、業務改善にも利用できる。

クラウドベースゆえにいつでもどこでも利用でき、端末の稼働状況をリアルタイムで確認できるLANSCOPE クラウド版は、テレワークを安全かつ効率的に運用できるソリューションだ。

利用する機能を操作ログの取得とリモートロック/ワイプに絞ったり、オプションで紛失サポートサービスを追加したりと、必要に合わせて利用料金プランを柔軟に組むことが可能だ。導入後のサポートも充実しており、コロナ禍での端末運用をスマートに進められる。

日本でも急速なワクチン接種が進められているが、コロナの終息はまだ先になりそうだ。今後も出社勤務とテレワークとの併用が必要とされる。その際にセキュリティ対策としてMDMをデバイス提案と同時に行うことで、パートナー様の売り上げ拡大につなげていただきたい。

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