大塚商会の販売最前線からお届けするセールスノウハウマガジン「BPNavigator」のWEB版です。
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2002年5月時点の情報を掲載しています。
普及が著しいネット環境
インターネットやLANなどの普及が著しい。電脳街秋葉原でも、いわゆるメーカーの新製品PCを取り扱うパソコンショップという業態では同業他店と横並び。しかもカメラ量販店などのポイント還元システムなどとも競合するから、営業利益は薄くなるばかり。こうなると、自店の存続をかけたいろいろな仕掛けが必要になってくる。最近目立つようになってきたのが、コンピュータネットワーク環境に関する適切な情報を消費者に提供できるようなネットワークプロショップだ。量販店でも、ラオックスのザ・コンピュータ館のように企業の を支援する売場を提案する場所もできた。導入資金面から運用面に至るまで、さまざまな提案がなされている。先日、旧知の店員がお客さんから、サーバとはどのようなものであるか質問されたそうだ。店員は以下のように話した。
「サーバという機械は、会社で個人が使っているコンピュータのまとめ役のようなものです。ネットワークでサーバと接続されたコンピュータをクライアントと言いますが、それがサーバと接続されると、それまでバラバラだった情報をサーバに蓄積したり、ある部署から違う部署に中継したり、ネットワーク自体を管理できるようになります」
既にサーバを導入された人には余計な説明になるが、インターネットのホームページ情報を蓄えておくWebサーバ、電子メールの中継や一時保管を担当するメールサーバなど、サーバは目的に応じた活用がなされる。SOHO的な企業であれば、ネットワーク規模も知れたものだから1台のコンピュータで多様な機能を兼用させることになる。しかし、事業規模が大きかったり、事業所が各地に散らばっているような企業では、複数のサーバだけでなく処理速度まで求められるから、高性能なサーバを設置しなければならない。
かつて企業内の各個人が勝手気ままにパソコンで作業をしていた、スタンドアロン環境と呼ばれた時代があった。当時は、Aさんが作成したデータをフロッピーディスクなどに一旦セーブし、それをBさんに渡してファイルやデータを相互交流させていたのである。サーバが導入されたオフィスでは、そんな不合理な作業は撲滅されたばかりでなく、サーバにはネットワーク自体の管理やネットワークの保守を受け持つような用途もある。
IAサーバのノウハウに強い店員を強化
さて、最近注目を浴びているのがIAサーバだ。IAサーバとはIntel Architecture Serverの略であり、日本語では「インテル・アーキテクチャ・サーバ」と読む。コンピュータのハードウエアやソフトウエアの設計仕様がアーキテクチャだが、
IAサーバの場合、インテル社製のCPUを採用したサーバと考えればいいだろう。現在、IA-64とIA-32とがある。
IAの後についた数字はIAサーバ搭載CPUを意味している。IA-64ならば、64ビットCPUが本体に搭載されているわけだ。インテル社は、このアーキテクチャをベースとした製品をIA-64ファミリーとしている。IA-64仕様に合わせて開発したプロセッサはItanium(アイテニアム)という。同様にIA-32では、32ビットのデータを扱える32ビットCPUが搭載され、IA-64ファミリーに搭載されたCPUはご存知のPentium II/III、Pentium4に採用されたNetBurstコアなどのインテル社製CPUだ。
秋葉原の量販店のマネージャーは、IAサーバについて以下のようにコメントしていた。「電気街の場合、小規模企業の顧客が中心ですので、IA-64ファミリーが大半を占めていますね。もちろん保守面でも信頼がおけるメーカー品から推奨しています」
将来の主力商品に成長するに違いないネットワーク関連商品に強い店員の数が、現状では非常に不足しているそうだ。販売店ではメーカー主催の研修会などに積極的に参加させ、ネットノウハウに強い店員を強化中とのことである。
島川 言成
パソコン黎明期から秋葉原有名店のパソコン売場でマネージャを勤め、その後ライターに。IT関連書籍多数。日本経済新聞社では「アキハバラ文学」創生者のひとりとして紹介される。国内の機械翻訳ソフトベンチャー企業、外資系音声認識関連ベンチャー企業のコーポレート・マーケティング部長を歴任。現在、日経BP社運営のビジネスサイト「日経SmallBiz」でIT業界の現状分析とユニークな提案をするコラムを連載中。PC月刊誌「日経ベストPC」では秋葉原のマーケティング状況をリポート。また、セキュリティ関連ベンチャー企業のマーケティング部門取締役、ゲームクリエーター養成専門学校でエンターテインメント業界のマーケティング講座も担当。
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