オープンソースをベースにしているLinuxは、コストパフォーマンスに優れたシステムを構築することが可能だが、その反面、何かトラブルが生じた際のサポート面で不安を感じているユーザも多いのではないだろうか。その点、大塚商会グループでは、『Red
Hat Linux』のディストリビューションサポートが終了した後も安心してLinuxを利用できる具体的な解決策を用意。さらに、ハードウエア、OS、アプリケーションの3階層に渡る多彩なLinuxサポートサービスを提供しており、企業ユーザにおけるLinuxの構築・運用を強力に支援している。
今やLinuxは、オープンソースをベースにしたコストパフォーマンスの良さから、企業内において着実に浸透している。特にフロントエンドのUNIX系サーバがLinuxサーバへ移行するケースが多く、コンシューマ市場では、個人のパソコンにLinuxを積極的に活用しようという動きも目立ってきた。
しかし、Linuxユーザにとっての最大の不安材料は、レッドハット社が提供しているLinux OSのディストリビューションサポートが実質的に終了してしまったことではないだろうか。すでに『Red
Hat Linux 7.1/7.2/7.3/8.0』のサポートは2003年12月31日で終了し、最新バージョンである『Red Hat
Linux 9.0』についても、2004年4月30日でサポートが打ち切られてしまう。このことは、レッドハット社から全ユーザにメールで通知され、同社のホームページにも明記されているが、ユーザのなかには、そのことにまだ気づいていない人が多いのも事実だ。
実際、ディストリビューションサポートが終了すると、どのような不具合が生じるかというと、新たにセキュリティホールなどが発見された場合に、そのパッチファイルがレッドハット社から提供されなくなるので、セキュリティ対策の面で不安が生じてしまう。Linuxのヘビーユーザであれば、自らコミュニティサイトなどからパッチファイルを入手してアップデートすることも可能だが、一般ユーザが、そのような対応を取ることは難しい。何かトラブルが発生した後で、慌てて専門家に対応を依頼することになるだろう。しかし、それでは安全なセキュリティを確保することはできない。特にLinuxをベースにしたアプライアンスサーバは、『Red
Hat Linux』を採用しているケースが多いので、ユーザ自身が知らぬ間にセキュリティ面での脅威にさらされてしまうことにもなりかねない。したがって、なんらかの解決策を早急に準備しておく必要があるのだ。
大塚商会グループでは、『Red Hat Linux』のディストリビューションサポートが終了した後も安心してLinuxを活用できるように、関連会社のテンアートニと密接な連携を図ることで、ふたつの解決策を用意している。そのひとつが、『Red
Hat Enterprise Linux』の提供である。
『Red Hat Enterprise Linux』は、レッドハット社が提供するミッションクリティカルな企業システム向けのLinuxプラットフォームだ。エンタープライズ環境で必要とされる性能、テクノロジー、長期サポートサービスを高度に融合し、高い可用性と信頼性を持つビジネスインフラを実現する。製品出荷日から最大5年間のディストリビューションサポートが受けられるので、2003年11月にリリースされた『Red
Hat Enterprise Linux 3』は、2008年10月末までサポートを受けることができる。したがって、『Red Hat
Linux』のディストリビューションサポートが終了した後でも、『Red Hat Enterprise Linux』へ移行することで、これまで通りのサポートが提供されることになるので、この点がユーザにとっては大きなメリットになる。
ただ、『Red Hat Linux』に比べて価格設定が若干高いので、Linux本来のコストメリットを十分に実感できないかもしれない。ところが、『Red
Hat Enterprise Linux』は、大塚商会の当初の予想に反して売れ行きは好調である。ディストリビューションサポートを5年間受けられることが一番の要因だが、大手企業の部門などでは、今後の主流となる『Enterprise
Linux』を試しに導入してみようという引き合いも強まっている。また、コストメリットの面でも、Linux OS上で稼動するフリーソフトを利用できることから、システム全体を考えると、コストメリットを確実に得られることも見逃せないポイントといえるだろう。
大塚商会グループが推奨する、もうひとつの解決策が、テンアートニが独自に提供する『Linuxアップデートサービス』に加入する方法である。このサービスは、レッドハット社のディストリビューションサポートが終了してから3年間、テンアートニがレッドハット社に代わって、新たに発見されたセキュリティホールなどのパッチファイルを作成し、加入されたユーザに継続的に提供するものだ。例えば、2004年4月末にディストリビューションサポートが終了する『Red
Hat Linux 9.0』の場合は、1年ごとの更新で最大で2007年4月末まで継続的にアップデイトサービスを受けることができる。
仮に『Linuxアップデートサービス』に未加入でパッチファイルを当てていないサーバは、自社のホームページを改ざんされたり、スパムメールの踏み台にされるなど、自分だけではなく、他人への被害が発生する危険にさらされることになる。その点、『Linuxアップデートサービス』に加入すれば、自らカーネルの再構築などを行わずに、サーバのアップデートがリアルタイムに実現される。そのメリットは非常に大きいといえるだろう。
一般の企業はもちろんだが、特に最近では、企業のLinuxサーバを預かっているデータセンターや、大量のユーザを抱えているASP事業者からの引き合いが目立って増えている。その理由は、『Red
Hat Linux』から『Red Hat Enterprise Linux』へ一気に移行することが難しいからだ。また、将来的に『Red
Hat Enterprise Linux』へ移行したいと考えている企業が、その過渡期の検証期間に『Linuxアップデートサービス』を利用するケースも多い。
このように、大塚商会グループでは、『Red Hat Linux』のディストリビューションサポート終了に伴い、ふたつの具体的な解決策を提供しているので、ユーザは安心して『Red
Hat Linux』を使い続けることができるのだ。
●Linuxサーバハード保守サービス
大塚商会が構築したLinuxサーバ(使用ディストリビューション:Red Hat Linux、Miracle Linux)を対象に、そのハードウエアの保守に関する以下の三つのサービスを提供する。
@切り分けサービス:大塚商会サポートセンターが障害・原因切り分けに関する問い合わせにフリーダイヤル電話、FAX、E-Mailで対応する。
Aオンサイトサービス:障害時に技術者が訪問して復旧支援作業を行う。その際、保守対象のハードウエア修復にかかる出張料、技術料、部品代は無料となる。
B再インストールサービス:ハードディスクの障害により、修理や部品交換を行った場合は、必要に応じて『Red Hat Linux』の再インストールまで行う。ただし、データやアプリケーションの復旧はサービス対象外となる。
●Linuxサーバ運用支援サービス
大塚商会が環境設定したLinuxサーバ(使用ディストリビューション:Red Hat Linux 7.1以降、Miracle
Linux V2.1以降)を対象に、その運用支援に関する次の三つのサービスを提供する。
●Linuxフリーソフト運用支援サービス
大塚商会がLinuxサーバ(使用ディストリビューション:
Red Hat Linux 7.1以降、Miracle Linux V2.1以降)上で構築したフリーソフトウエアを対象に、操作方法などの問い合わせや障害復旧支援など、以下の三つのサービスを提供する。対象フリーソフトウエアは、『BIND』、『samba』、『wu-ftp』、『pro-ftpd』、『Apache』、『squid』、『sendmail』、『qmail』、『Postfix』、『fml』と多岐に渡る。なお、『OpenLDAP』と『PostgreSQL』は個別見積りとなる。
上記のサービスは、大塚商会が提供しているLinuxサポートサービスの一部に過ぎす、それぞれのLinuxサポートサービスの内容や料金などに関する詳細については、大塚商会に気軽に問い合わせしていただきたい。とりわけ、Linux上で稼動する主要なフリーソフトウエアの運用支援までサポートしているSIベンダーは、大塚商会グループ以外では簡単には見当たらないだろう。また、各種Linuxサポートサービスをうまく併用することで、より効果的なサポートをトータルに受けることが可能になる。いずれにせよ、先に紹介した『Red
Hat Enterprise Linux』の提供や、『Linuxアップデートサービス』を含め、大塚商会では、Linuxを継続的に安心して利用するための最適なソリューションを用意しているので、Linuxに関することなら、いつでも相談していただきたい。