オフィスに普及したもうひとつのFPDが、会議室などに設置される大型のプラズマディスプレイだ。業務用は90年代半ばから姿を見せていたが、本格的な普及期に入ったのは、2001年末のBSデジタル放送開始による家庭用プラズマテレビの爆発的人気によるところが大きい。プラズマディスプレイの現状について、パイオニア株式会社IEC商品企画担当部長の栗山仁氏はこう解説する。 「確かに1996年から2001年までは業務用が多かったのですが、現在では家庭用と業務用の割合が5:1と逆転しています。ですが、業務用が減少したわけではなく、認知度が高まったため企業での採用も増え続けています。それ以上に家庭用の伸びが著しいわけですね。市場は着実に伸びています」 しかし、大型ディスプレイ市場の事情は、PCディスプレイのそれとはやや異なる。プラズマディスプレイ、大型液晶ディスプレイ、マルチ画面表示が可能なリアプロジェクターなどが、激しいシェア争いを展開しているのだ。 「プラズマと液晶の垣根はなくなってきていますが、現状、液晶で40型以上の商品はほとんど出ていないため、より大型の画面を求める場合はプラズマかプロジェクターが選択肢になります。ディスプレイの種類ではなく、実際に何を映すかによって選ぶことをお薦めしています」(日立製作所 鈴木氏) 大画面ディスプレイを選ぶ基準は、表示するコンテンツや設置場所を考慮することが重要になるというわけだ。 続きは本紙でご覧下さい。