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2004年7月時点の情報を掲載しています。

2004年6月2日(水)～4日(金)の3日間、東京ビッグサイト（東京国際展示場）にて、「LinuxWorld Expo/Tokyo 2004」が開催され、大塚商会もテンアートニ、トレンドマイクロの3社共同のブースを出展した。大塚商会ブースを中心に、今回の「LinuxWorld Expo/Tokyo 2004」をレポートする。

　2004年6月2日(水)～4日(金)の3日間、東京ビッグサイト(東京国際展示場)にて、「LinuxWorld Expo/Tokyo 2004」が開催された。1999年3月にスタートを切ったLinuxWorld Expoは、今回記念すべき第10回目の開催となった。「Linuxって何？」「Linuxはまだまだ使えない」の時代から、現在、特に企業において、「Linuxをいかに使いこなすか」ということが大きなテーマになるほど注目されるようになった。その背景に、このイベントでの展示や公演の形を借りたメーカー、SIer、各種団体のさまざまな提案、事例などの積み重ねが、今日のLinuxの飛躍に貢献していることは間違いない事実である。
　今回のテーマは「LinuxをChoiceする」。「LinuxをChoice（選択）」することが効率の良いITシステムへの投資となり、強力なIT基盤が企業経営の向上に結びつくことをアピールした。記念すべき10回目ということもあり、これまでのLinux業界の歴史を振り返るコーナーから、新サーバの紹介、新しい機能を強化させたデータベース、業務パッケージソフトウェア、セキュリティ対策の紹介、またそれらのプロダクトの導入事例紹介などが行われた。

【ディストリビューター】
●MIRACLE LINUX
　新製品の「MIRACLE LINUX - Asianux Inside」と、ファイアウォールやIDS(侵入検知システム)を超えてくる不正アクセスにも対応可能なSecureOS「MIRACLE HiZARD」をアピール。
●ノベル
　欧米ではRed Hat社と並ぶシェアを誇るSuSE Linuxを強力にアピール。またLinuxとWindowsのシステムマイグレーションに必要なサービスをAll in Oneで提供する「Novell Nterprise Linux Services」を中心とした、エンタープライズLinuxソリューションを実現する各種新製品も紹介。
●ターボリナックス
　他社に先んじてカーネル2.6を採用した、「turbolinux10F...」をアピール。

【ハードメーカー、ソフトベンダー】
●日本ヒューレット・パッカード
　展示ブース全体がセミナースペースになっており、周辺をソリューションや事例で囲む斬新構成になっていた。金融業、通信業等、ユーザーの業種を絞り、最適なLinuxソリューションを提案することにこだわっている。
●日本アイ・ビー・エム
　zシリーズ(汎用機)からxシリーズ(IAサーバ)まで、すべてのIBMプラットフォームでLinux稼動が可能であることを強く意識させた。さらに、さまざまな協力会社のソリューションを数多く展示することにより、Linuxの無限の可能性を感じさせるブースになっていた。
●日本オラクル
　例年IBM、HPと並ぶ巨大なブースを構え、今年もセミナー中心に、オラクルデータベースのスケーラビリティや高可用性をアピール。LinuxWorld Expoでの存在感は格別のものがある。また来場者からの相談を受け付けるコーナーも設けていた。

　大塚商会の共同展示ブースでは、4つのレイヤーカットにてソリューションを紹介。①パーソナルユース・コーナーでは、個人レベルでのセキュリティ管理ソフト、パーソナルOSおよびLinuxトレーニングビデオといった、企業内個人や教育機関などのLinuxにおけるパーソナルシステムを紹介。②エッジアプリケーション・コーナーでは、フロントエンドサーバに必要不可欠なセキュリティ・ソリューションを紹介。③ミドルウェア・コーナーでは、より強固なセキュリティを維持するためのソリューションと、電子帳票ソリューションならびにインフラをさらに堅牢に構築するクラスタソリューションを展示。④インフラストラクチャ・コーナーでは、LinuxOS、セキュリティアップデート、ハードウェアソリューションならびにアプライアンスサーバを紹介。

①パーソナルユース・コーナー
◎Red Hat Professional Workstation Value Pack
　キャンペーン版
　パワーデスクトップユーザー向けのRed Hat OSにStarSuite 7、ATOK X for Linux、日本語TrueTypeフォントをバンドルし、これまでRed Hat Linuxを使用していたユーザーにもっとも適切なマイグレーションパスを提案。企業内デスクトップから教育現場などに導入しやすいよう、特別価格のキャンペーン版を用意。
◎トレーニングDVD Red Hat Enterprise Linux
　見るだけで、初心者から技術者まで幅広くLinuxOSを使いこなせるようになる、画期的なトレーニングDVDビデオを展示。
◎InterScan WebManager
　InterScan WebManagerは、インターネットを安全かつ効率的に運用するために、有害サイトや業務に不必要と思われるサイトへのアクセスをブロックするWebアクセスマネジメントソフトウェアを紹介。

②エッジアプリケーション・コーナー
◎MIRACLE HiZARD
　サーバにOSレベルでのアンチ・ハッキング、つまり防御機能を付加することのできるサーバセキュリティソリューション。Webサーバやメールサーバ、DNSサーバなどの不具合を利用したサーバのクラッキングなど、ファイアウォールやIDSでは防げないハッキングや悪質なウイルスプログラムへの対策が可能。
◎InterScan VirusWallエンタープライズ・エディション
　トレンドマイクロInterScan VirusWallエンタープライズエディションはウイルス対策を意識させない快適なアクセス環境を提供し、高いセキュリティレベルを要求されるITマネージャーの悩みを解決する。

③ミドルウェア・コーナー
◎SteelEye LifeKeeper
　1年間の停止時間をわずか53分に減少させるエンタープライズレベルの高信頼性を、低コストで手軽に実現するハイアベイラビリティ・クラスタソフト。
◎FiBridgeII
　FiBridgeIIはホストやオープン系のサーバから出力される大量の帳票データを変換し、ネットワーク上のパソコン上で表示・検索・編集する電子帳票システム。1998年に施行された電子帳簿保存法にも対応。
◎ServerProtect for Linux
　ServerProtect for Linuxは、Linuxプラットフォーム上でのリアルタイムウイルス検索を実現するソフトウェア。近年利用が高まっているLinuxファイルサーバ、Sambaサーバ上で共有されるファイルをウイルスから守ることにより、企業内で情報を共有するための情報をウイルスの脅威から守る。
◎Network VirusWall 1200
　Network VirusWallは、ネットワークにおけるパケットを監視し、ネットワークウイルスを検出。また、ウイルス対策ソフトウェアが導入されていなかったり、脆弱性対策が未対応といった企業のセキュリティポリシーに合わないコンピュータを検知し、ポリシーを強制的に適用することで、システム管理者は一貫したセキュリティ管理を行える。

④インフラストラクチャ・コーナー
◎Red Hat Enterprise Linux Standard Plus
　ミッションクリティカルな企業システム向けの強力なLinuxプラットフォーム、Red Hat Enterprise Linuxは、エンタープライズ環境で必要とされる性能、テクノロジー、長期サービスを高度に融合し、高い可用性と信頼性を持つビジネスインフラを実現。Red Hat Enterprise Linuxは、レッドハット社の標準サポート時間が夜間4時間延長された、お得なパッケージ。
◎Linuxアップデートサービス
　Red Hat Linux 6.2から9にかけてのシステムは現在も多くのサーバとして稼働し続けている。しかしながら、Red Hat社からのアップデートファイルの提供が終了しているため、今後の継続運用に不安が伴うことも事実。サポート終了後のセキュリティ対策としてLinuxアップデートサービスを提案する。
◎NorthernLightsサーバ
　テンアートニでは、Linuxに最適化されたハードウェア製品の販売事業を展開している。独自サーバブランド「NorthernLights」はLinuxでの信頼性の高いサーバソリューションであり、数多くの納入実績を誇る。ハードウェアインフラ構築、納入後のサポート、またシステムインテグレータ向けの支援など､さまざまな形で導入の支援を実施。
◎EasyNetBox
インターネット環境を構築するために必要なソフトウェアがすべてプリインストールされ、各種システム設定もWebブラウザから簡単に行うことができ、Linuxサーバ設定は難しいという概念を払拭。導入・運用コストを劇的に削減することが可能なアプライアンスサーバである。用途に合わせて3つのモデルから選択可能だ。サーバタイプもボックスとラックマウントタイプを用意している。

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