大塚商会の販売最前線からお届けするセールスノウハウマガジン「BPNavigator」のWEB版です。
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2004年7月時点の情報を掲載しています。
以前、蔵前にある文具問屋のご主人からこんな相談を受けたことがあります。
「インターネットで電子商店を開こうと思うのだが、何が一番大変かね?」
このとき筆者が真っ先に頭に浮かんだのは「維持」という言葉でした。これまで同じような質問を何度も受けてきましたが、バーチャル空間に開くショップは、リアルなショップよりも簡単に運営できると考えがちの人が意外と多いのです。しかし、実際に開店してみて「維持」の壁を乗り越えることができず、文字通り「開店休業」状態に陥ってしまった人も知っています。だから、次のように答えました。
「オンラインショップを開くことは難しくありませんが、問題は開店後のメンテナンスですね。サーバの保守やデータの更新などの維持コストをどう考えるかということだと思います」
売れる商品を取り揃え、集客を目的とした広告・宣伝活動をすることに、リアルもバーチャルも関係ありません。仕入から売上までの管理についても同様です。
秋葉原のパソコン専門店でネット通販を担当する人は、こんな話をしていました。
「商品を紹介するWebページを作成し、購入してもらう商品を推奨するだけでは、競合サイトとの差別化をはかることができません。販売価格の演出や安心できるサポート体制を訴求したり、決済方法をシンプルにしたり、個人情報に関する安心感を与えるなど、やることが山のようにあります」
実際、インターネット通販は、決済方法ひとつをとっても非常に多様です。代金引換郵便、銀行振込、クレジットカード決済、電子マネーなども採用されています。BtoCが前提の取引では、顧客のニーズに応えられるかどうかが勝負となります。
前出の文具問屋のご主人は、筆者の説明が難しかったのか、後継ぎの息子さんを呼びました。どうやら電子商店を始めようというアイデアは彼の考えだったようです。
「先日、同業者の寄り合いがありまして、電子商店のことが話題になりました。そこで親父に打診してみたわけです。時間や手間がかかる仕組みだということはわかりましたが、それでも挑戦してみたいと思っています。何か、良いアイデアはありませんか?」
そこで思い浮かんだのが、電子商店を簡単に構築できる大塚商会の『Web de Shop』(http://www.webdeshop.jp/open/open.html)でした。このサービスには、本格的な通販サイトを構築できる「Shopコース」と、商品を陳列して簡単に「カタログコース」のふたつのコースがあります。まずは売りたい商品をネット利用者に見せることに重きを置いた「カタログコース」から始めて、より高度な電子商店を運営したければ「Shopコース」に切り替えてはどうかと提案してみました。
「サービスを受ける値段はどれくらいするんですか?」
「Shopコース」の一番高いサービスでも、月額1万5,000円足らずと話したところ、「ええっ!」と驚きの声を出したのがご主人の方でした。知人から紹介されたWebデザインの会社に電子商店の話をしたところ、最低でも数10万円という見積書が郵送されてきたそうです。
「電子商店といってもいろいろとあるんです。あれもやりたい、これもやりたいと話しているうちに、システムが複雑になりますから、そんな見積もりになったんだと思いますね。とりあえず、自社で取り扱っている商品や割引商品を提案したいというだけでしたら、『Web de Shop』の『カタログコース』にすれば、月額1万円もかからないですよ」
これにはご主人も二度ビックリしていました。
その後、新しくなりましたと差し出されたご主人の名刺を見ますと、電子商店のドメイン名が目立つように印刷されていました。
島川 言成
パソコン黎明期から秋葉原有名店のパソコン売場でマネージャを勤め、その後ライターに。IT関連書籍多数。日本経済新聞社では「アキハバラ文学」創生者のひとりとして紹介される。国内の機械翻訳ソフトベンチャー企業、外資系音声認識関連ベンチャー企業のコーポレート・マーケティング部長を歴任。現在、日経BP社運営のビジネスサイト「日経SmallBiz」でIT業界の現状分析とユニークな提案をするコラムを連載中。PC月刊誌「日経ベストPC」では秋葉原のマーケティング状況をリポート。また、セキュリティ関連ベンチャー企業のマーケティング部門取締役、ゲームクリエーター養成専門学校でエンターテインメント業界のマーケティング講座も担当。
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