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2004年11月時点の情報を掲載しています。
今回のアップフロントオピニオンでは1990年から、ネットワークOSなどを専門に手がけ、最近では『MetaFrame』、『VMware』、『HFNetChkPro』などの先進的なミドルウェアに注力している、株式会社ネットワールドの代表取締役社長 中村 康彦氏、マーケティング本部 取締役本部長 森田 晶一氏をお迎えし、当社 取締役 ビジネスパートナー事業部担当 塩川 公男と、ビジネスパートナー事業部 事業部長 広瀬 克彦とで、真にビジネスパートナー様に喜んでいただけるディストリビューターのあり方について語っていただきました。
株式会社ネットワールド 代表取締役社長 中村 康彦氏(以下中村)
:弊社は1990年の8月に発足いたしまして、もう14年間ほどネットワークOSを中心に、ネットワーク関連のハードウェアやソフトウェア専門にビジネスを行って参りました。一口に14年といいましても、みなさんがインターネットの普及により、名刺にメールアドレスまで刷るようになってから10年経ってないわけですから、ビジネスとしてはかなり先行していたわけです。
株式会社ネットワールド マーケティング本部 取締役本部長 森田 晶一氏(以下森田)
:当社は十数年来続くPC-LAN革命の中で、IT関連企業に特化した専門のディストリビューターとしてスタートしております。本来、ディストリビューターとしては、幅広い商品をお届けすることに価値があるわけですが、大手のディストリビューターと違った価値を提供するにはどうしたらよいのか? ということを検討した結果の選択でした。
大塚商会 取締役 ビジネスパートナー事業部担当 塩川 公男(以下塩川)
:普通はソフトウェアだけか、ハードウェア単体のディストリビューターになりがちです。当然、ディストリビューターですから量というのは重要ですが、それだけではない、質という差別化というか、別路線というのは必然の選択ですよね。
森田
:当社の場合は専門の中でも、ネットワークOSとネットワークのハードウェア、そのほかに、ストレージの管理ソフトウェア、セキュリティ、この4つの分野を取り扱っています。専門ディストリビューターですから、専門の分野それぞれを、正しく定義するということが必要です。そしてその中から、今日必要な商材、明日必要になるだろう商材をパートナー様に提供する。当社とつきあうことで、先進的な商材や技術を含んだソリューションを、いち早く提案でき、そしてエンドユーザー様に満足してお使いいただける。そこに価値を見いだしていただきたいと思っています。
中村
:そのために、自社の技術者SEを前面に出すようなサポート/保守に力を入れています。まだまだ整備・販売による売り上げの方が大きいのですが、サービス&サポートということで、3ヵ月、半年、あるいは一年かかるような、長期スパンで見ることができるソリューションを中心とした、弊社でしかできないことを、拡販の中心においた体制に移行しています。量と質の両立を目指してはいるものの、質の方をより重視している感じです。
大塚商会 ビジネスパートナー事業部 事業部長 広瀬 克彦(以下広瀬)
:技術が進んでインターネットなどが便利になればなるほど、セキュリティの問題や情報漏えいの問題など、新たな問題が発生してくるわけで、そういう意味でのソリューション/サポートの必要性や需要は無くならないですからね。
塩川
:ハードウェアのみならず、ミドルウェア/ソフトウェアなどに関してもサービス&サポートを求めているお客様というのは実際多いですよね。
中村
:そうですね。ディストリビューターとして、量というのはやはり重要ですが、ただの二次店になってしまうと、うちの存在感というのは無くなってしまいます。ですから、弊社が他社に先んじて取り扱っている先進的な商材をかついで、SEが営業と共に販売促進するというスタイルをとっています。現在、営業マンとSEの社員比率というのはイコールで、どちらかに偏るということはなく、採用についても同比率で行っています。
広瀬
:ネットワールドは、生い立ちからして専門分野に徹底してビジネスを行っていて、ネットワーク関連のディストリビューターとしては間違いないというのが私の評価です。
創業当初はOSの取り扱いだけでビジネスになり得たわけですが、現在では、それこそサービス&サポートという分野に注力しないと、価値をアピールし難くなっている。そんな中、新しい商材を積極的に探し、技術サポートを含めて展開するという姿勢は、いいところに目を付けてるな、と思っています。
中村
:ありがとうございます。現在、当社のマーケティング部門は50名程おりまして、そのうち半数は流通関係の現場に対応させていますが、残りは新しい商材の開拓やこれからの戦略的な部分に投入しています。また、営業部門の中に新しい商材を仕入れ、商品展開するためにプロモーション等を行う、ストラテジック プロダクツ営業部(SP営業部)という特殊部門を作っております。ですから、SEとがっちり手を組んだ営業、それを支えるマーケティングとSP営業部というこの3つを突破口として、他社にないサービスを提供していこうと考えています。
広瀬
:マーケティング部門をしっかり組織して、海外にも積極的に出て行って、新しい商材を見つける目を持っているというのは素晴らしいですね。
森田
:そのサービス&サポートの中でも、経常的なサポート&サービスという部分、ネットワークOSである、LinuxやUNIX、あるいはサーバ、ストレージ等の技術を、もっと扱いやすく集中化させて提供し、利便性を損なわずに企業の情報システムを強くしていこう、というのが大きな目標です。例えばCitrix社の『MetaFrame』の取り扱い、そして今、欧米では大きなうねりになりつつある、ストレージの集約としてVERITAS社の『Storage Foundation』や日立の『SANRISE』等のソリューション、サーバリソースであるCPUパワーの集約という意味では『VMware』による統合環境のご提案などをご用意しております。
塩川
:先程もおっしゃられた通り、SEと組になっての営業であるとか、取り扱い商材であるとか、ネットワールドは他に真似できないようなビジネスをされている。BP事業部としても、価格と在庫だけのディストリビューターではなくて、付加価値を生むバリュー&ソリューションディストリビューターとなっていかなくてはなりません。大塚商会とも関連深い企業として、ネットワールドが持っているノウハウを、更に活用して、パートナー様に満足していただけるサービスを提供することは大変重要です。既に、セミナーなども協力体制の元に全国で行うよう、現在準備を進めていますし、これまで以上に連携を深めて他にはない付加価値を提供していきたい。
森田
:私どもも、ある意味でメーカーさんに引っ張られながらも、創業以来、このネットワーク&ストレージマネジメントの分野の中心に居ることができたというのは、大きな強みになっています。例えば、もともとストレージ管理の分野は、創業の頃Novel社のサーバ製品などに関連して、バックアップというものを、いわば必要悪として取り扱いを始めたわけです。ところが、これが今日では大きく変化してきています。情報システムとは突き詰めていえば、まさに企業のデータそのもののことですから、バックアップによる保守は、いわば必然となっています。そして今では、インフォメーション・ライフサイクル・マネジメントと呼ばれ、企業が持つ情報を作成から破棄まで、セキュリティも含め将来にわたって管理していこうという方向に来ています。
セキュリティの分野でも個人情報保護法の施行などもあり、幅広く対応/対策可能なソリューションが求められています。例えば、Windowsのセキュリティパッチを管理するShavlik社の『HFNetChkPro』という製品や、端末のシンクライアント化による、セキュリティやスケーラリビティの向上などを実現した『MetaFrame』など、ネットワールドの先行者としてのメリットと、強力なマーケティング部隊による新たな商材提供で、更なる利便性をパートナー様にも広く提供していきたいと思っています。
塩川
:市場というのは「まだこれから」という時にアナウンスやセミナーを行い、理解を深めていただく必要がありますから、ネットワールドが提供するこれからのサービスにもBP事業部として是非積極的に関わっていきたいです。
塩川
:やはり専門分野というのは一朝一夕に身に付く物ではないわけですよね。ですから、ネットワールドのSEと営業のタッグというのを見習って、BP事業部も勉強させて貰う必要を感じています。そうしたメリットは必ずパートナー様の付加価値となると思うんです。
広瀬
:ただ、量的な販売に比べて、付加価値販売というのは相当な勉強や努力を必要とするものです。それはネットワールドとBP事業部のお互い協力してやっていく必要がありますね。
中村
:これはもう、結局のところ地道にやっていくしか無いですよね。
塩川
:地道に、活かせる資産はきちんと活かしてやっていく必要があります。関連会社であるネットワールドだけというのではなく、情報漏えいに対する九社連合などに関しても、大塚商会全体が持つノウハウを、積極的にパートナー様に活用いただける体制作りを行っていきたいと思います。
株式会社ネットワールド
代表取締役社長 中村 康彦氏
株式会社 大塚商会
取締役 ビジネスパートナー事業部担当 塩川 公男
株式会社ネットワールド
マーケティング本部 取締役本部長 森田 晶一氏
株式会社 大塚商会
ビジネスパートナー事業部 事業部長 広瀬 克彦
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