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2005年5月時点の情報を掲載しています。
今さら言うまでもなく、システムやデータのバックアップは重要な課題だ。多発する地震や水害などの天災から、火災やハッキングなどの人災まで、昨今の事情を考えても、もう「万が一に備える」などと悠長なことは言っていられない。ここまで大げさでなくとも、ちょっとしたオペレーションミスやアプリケーションの不具合で、データが消えたりシステムが停止する可能性は十分にある。ひと口に「バックアップ」と言っても、単純なデータのコピーからシステムの遠隔地分散まで、さまざまだ。今回は、不測の事態が発生しても速やかに業務に復帰するためのバックアップについて考えてみよう。
単純なシステムの停止は、比較的容易に復旧できる。しかしデータの消失は、そうはいかない。大切なデータは「資産」そのものだ。データの消失は業務を滞らせ、直接的な損害につながる。どんな事態に陥るのか、想像するのは難しくないだろう。データの消失は、規模の大小こそあれ「必ず起こる」と言っても過言ではない。問題は、どう備えるかだ。
データの消失やシステム停止などのトラブルの原因には、あらゆるケースが想定される。大地震や大型台風など、避けようが無い大規模な災害に見舞われるケース、テロ行為やビル火災などに巻き込まれてしまうケース、ハードウェアのトラブルやアプリケーションの不具合、人為的なオペレーションミス、どれも完全に防ぐことは不可能だ。これらが発生してしまった時に、いかに迅速に元の状態に戻すことができるか? もっと言えば、これら実際に起こり得る「不測の事態」に対して、日ごろからどんな準備をしておくか? その答えが「バックアップ」であり、「リカバリー体制の整備」である。特にバックアップは、大切な資産であるデータを保護するための、唯一かつ最良の方法だ。バックアップは不測の事態に備えるだけでなく、システムやサービスの信頼性を高めて安定運用を実現することで、サービスを提供する側の信頼にもつながる。
人為的なミス等でユーザーにも被害が出てしまった場合は別として、災害などが原因でデータが消えてしまった事例は、ニュースや新聞などの一般的なメディアにはなかなか登場しない。しかし、業界で漏れ聞こえてくる話の中では、そういった事例は決して皆無ではない。理由はふたつ考えられる。ひとつ目は「堅牢なバックアップ体制を採用していたため大きな被害が無かった」ものだ。このケースは、業界の中では「成功事例」として紹介されるので、耳にする機会もあるだろう。最近の事例では「台風や集中豪雨による水害で、サーバが水没してデータが消えてしまったが、バックアップメディアを別の拠点に運んで保存していたため、データの消失は最小限で済んだ」というものがある。
ふたつ目の理由としては、「実際にデータが消えてしまい大きな損害が発生したが、マイナスイメージになるので表に出したくない」というケースだ。実情としては、こちらのケースで伏せられている事例が少なくない。最近の事例で「水没したサーバのハードディスクが運よく読めて助かったが、冷や汗をかいた」というものもある。運よく復旧できたのなら、笑い話で済ませることもできるだろう。しかし、もしデータが消失していた場合の損害は、それこそ笑い事では済まされない。さらに「バックアップ体制を整えていなかった」という点で、顧客や取引先からの信頼も失ってしまう。企業そのものが傾きかねないダメージだ。
企業のイメージや信頼を失墜させないために、何よりサービスを提供し、資産となるデータを預かっている「お客様」のためにも、バックアップはシステムの安全な運用を考える上で、最優先の課題だ。
続きは本紙でご覧下さい。
■災害によるシステム障害の影響
たとえ、人間の力では不可避な災害であっても、IT化が進んでいる現在、ひとたびシステムダウンが起きると、ビジネスチャンスの損失や復旧のコストなど、企業にとっては計り知れないダメージとなる
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