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2005年11月時点の情報を掲載しています。
社内LANをワイヤレスLAN(無線LANともいう)に移行するオフィスが増えている。社員は社内のどこからでも社内LANに接続できて便利だ。一方で管理者にとっては、社員の増加やオフィスのレイアウト変更に伴うLANケーブルの再配線などの手間とコストを削減できる。ただし複数の規格の存在や、情報セキュリティの確保など、導入に際しては考えなければならない点も多い。そこで今回はワイヤレスLANのメリットや、導入時の注意点を見ていこう。
「ノート型パソコンで、社内のどこでも社内LANに接続できれば」「LANケーブルの追加や再配線が面倒だ」という悩みを抱えている企業は多い。それを解決するのがワイヤレスLANだ。どんなメリットが他にあるのかなど、まずはワイヤレスLANの概略を説明する。
ワイヤレスLANとはパソコンや周辺機器などを、LANケーブルでなくワイヤレス(無線)でLANと接続することだ。ワイヤレス通信には赤外線やレーザーを利用する方法もあるが、現時点では電波を用いる手法が主流になっている。
電波を用いる手法の場合、オフィスにはアクセスポイントを設置する。そして個々のパソコンの側には、ワイヤレスLAN用のネットワークカードを装着する。そのカードとアクセスポイントの間でワイヤレス通信が行われ、社内LANに接続できるようになるのだ。ノート型パソコンの中には、最初からワイヤレス通信用の機能を本体に内蔵している機種もあり、この場合はカードの装着が不要だ。
電波の届く距離は規格にもよるが、普通は実質で少なくとも数十m以上。ただし金属や水や人体は電波を通しにくいので、オフィスのレイアウトによっては1フロアに複数のアクセスポイントが必要になる。一つのアクセスポイントを大勢が同時に利用すると通信速度が低下するので、利用人数によってもアクセスポイントの数を増やす必要が生じる。通信できる人数が、たとえば10人までなどに制限されているアクセスポイント製品もある。
通信速度は、主に用いられている規格では遅いもので実質で数Mbps程度、速いものでは数十Mbpsだが、大容量の動画などをやりとりする必要がある場合を除いて、一般的なビジネス用途にはほぼ支障がないだろう。
社内LANをワイヤレスLANに移行した場合、個々のユーザーにとってのメリットと、システム管理者や経営者にとってのメリットの両面がある。個々のユーザーにとってのメリットは、電波が届く範囲内ならオフィスのどこでも社内LANを利用できることだ。会議室や応接室などにLANケーブルが配線されていなくても、ノート型パソコンを持ちこんで社内LANに接続できるようになる。
一方でシステム管理者や経営者にとって最大のメリットは、社員が増えたりオフィスのレイアウトを変更した時、LANケーブルの再配線などの手間が不要な点だろう。そのため、オフィスのレイアウトの自由度も高まる。長期的には社内LANの運用コストを削減することもできる。
その他には工場など、敷地内で社員が移動しながら仕事をする業種でもワイヤレスLANが便利だ。あるいは道路をはさんで向かいあわせのビルにオフィスが分離している場合でも、ワイヤレスLANなら双方を低コストでひとつの社内LANに接続できる。
さらにはパソコンだけでなく、プリンタなどの周辺機器もワイヤレスで社内LANに接続することが可能だ。設置場所の自由度が高まるので、オフィスによっては便利な場合もあるだろう。
携帯電話が普及して電話が無線になり、どこでも通話が可能になった。それと同様にLANのワイヤレス化によっても今後、ネットワーク利用の自由度が高まり、さまざまな新しいメリットが生まれる可能性がある。そこで次章では、電波によるワイヤレスLANの規格の現状と将来像や、セキュリティ確保の手法について紹介していこう。
続きは本紙でご覧下さい。
■ワイヤレスLANで実現する自由なオフィス空間
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