オフィス内のパソコンからインターネットを媒介にした情報漏えいを未然に防ぐためには、業務に不要なサイトの閲覧や個人サイトの掲示板への書き込みなどを制限する、Webフィルタリングの仕組みが必要である。今回は、手間なく簡単に情報漏えいを防止するサーバであるWebフィルタリング・アプライアンスサーバ『i-FILTER
for EasyNetBox』を紹介する。
ビジネスの現場にインターネットが普及するにつれ、社員による社内パソコンを使った勤務中の私的なインターネット利用が増え、オフィスの生産性の低下を招く要因として問題視されている。さらに、社員によるサイトの掲示板への書き込みやWebメールの使用による情報漏えい、偽装サイトでクレジット番号などが盗まれるフィッシング詐欺、出会い系サイトによる金銭トラブルなども急増している。ところが、多くの企業はウイルス対策として、メールのフィルタリングはある程度行っているが、業務に不要なサイトや危険なサイトへのアクセスを防止するWebフィルタリングまでは、対策を施していないのが実情ではないだろうか。
そこで、効果を発揮するのが、テンアートニが提供しているWebフィルタリング・アプライアンスサーバ『i-FILTER for EasyNetBox』である。これは、余分なコストをかけず簡単にWebフィルタリングを実現することができるサーバである。すなわち、業務に関係ないサイトアクセスを制限することで業務効率の向上を図り、同時に、私的インターネット利用が原因で起こるさまざまな危険を回避し、結果的に企業の信用を内側から守ることができる。
『i-FILTER for EasyNetBox』1Uラックタイプで場所をとらず、アプライアンスサーバならではのコストパフォーマンスを実現
『i-FILTER for EasyNetBox』に実装されている『i-FILTER』は、純国産フィルタリング専業メーカーであるデジタルアーツ社の独自のコンテンツスキャニング技術を使用し、日本語サイトを含む適切なフィルタリングを行っているので、日本国内のインターネット使用環境にマッチしていることが大きな特長だ。そのため、国内のフィルタリング市場ではトップシェアを占めている。日本のインターネット環境に最適化された『i-FILTER』のデータベースは、62種類のURLカテゴリに分類されており、フィッシングサイトなども登録されている。そして、エンドユーザーがアクセスしようとしたURLと、『i-FILTER』が収集したデータベースを照合し、そのURLが規制の対象となっている場合は警告画面が表示されアクセスを遮断する。グループごとやユーザーごとにフィルタリングの設定を変更できるので、営業部門や企画・開発部門などの業務内容に応じて、管理者側で特定のサイトだけ規制したり許可したりすることもできる。また、「時間割機能」でアクセス時間帯を設定すれば、業務時間中は調査・研究目的のWeb利用を許可し、昼休みや業務時間外は利用を大幅に制限するといった運用も可能だ。さらに、いつ、どのPCがどこのサイトにアクセスを試みたのかをログ情報として記録し、管理者側がいつでもチェックできる。社内のインターネット利用状況がブラウザ上で一目で掌握でき、レポート印刷もできるので大変便利である。
『i-FILTER』のフィルター設定画面。機能、時間帯によりさまざまなアクセス制限を管理できる
このように安全な『i-FILTER』だが、単体で導入する場合は手間と費用がかかる。ハードウェアやOSを個別に購入し、なおかつ、『i-FILTER』に精通しているシステムベンダにインストール作業をサポートしてもらう必要があるのだ。その点、『i-FILTER
for EasyNetBox』は、ソフトウェアとハードウェアを一体化し、OSや『i-FILTER』はインストール済みで提供されるので、設置時にハードウェアやインストール作業の費用が一切かからない。そのため、『i-FILTER』を単体で導入するよりも、初期コストは約2分の1で済む。まさにアプライアンスサーバならではのコストパフォーマンスをもたらしてくれる。
そのうえ、この製品は、ブラウザ上ですべての設定や管理が行えるように作られているので、誰でも簡単に活用できる利点がある。また、httpのプロキシサーバとして動作するため、Windows、Linux、MacOSなどクライアントを問わず利用することができる。さらに、標準でミラーリング機能を搭載し、本体の2台のハードディスクでデータの複製をリアルタイムに行っている。このため、万一、1台のハードディスクがクラッシュしても、もう1台のハードディスクで継続的に運用することができる。また、リカバリCDが添付されているので、初期状態に簡単に復旧させることもできる。しかも、筐体はハーフサイズの1Uラックマウントタイプに凝縮されているので場所を取らずに設置できるのだ。
サーバの基本設定画面。オープンソースで開発されているので、ブラウザ上で操作できる
『i-FILTER for EasyNetBox』は、テンアートニによるサポートも非常に充実している。ヘルプデスクサポートでは、管理画面の基本動作や障害時のサポートを平日9時から17時までE-mailや電話で対応する。一方『i-FILTER』の製品技術サポートも、平日10時から18時までヘルプデスクと同様の方法で対応する。また、専用サイトでアップデートファイルをいつでもダウンロードできるなど、HW,OS,アプリケーションすべてのサポート窓口をテンアートニで受け付けている。
オプションで3年間のハードウェア先出しセンドバックサポートも行っている。これは、ハードウェア障害が発生した製品の代替機を先にお客様へ届け、その代替機はそのまま利用できる便利なサービスだ。これにより、ハードウェアの障害時の復旧をよりスピーディに行うことができる。
『i-FILTER』には、フィルター強度設定作業を簡略化するために、「基本設定」「企業」「公共」「小学校」「中学校」「高等学校」の6種類の設定テンプレートが用意されている。たとえば、「基本設定」では、アダルトサイト、犯罪・暴力描写や麻薬類の情報を含むサイト、不正な技術利用を促進するサイト、出会い系サイトなどがブロックされる。また、「企業」では、基本設定に加え、内部情報漏えいの危険性のあるサイトやエンターテイメント性の高いサイト、ショッピングサイトやギャンブルサイト、求人サイトや個人HPなど、業務外乱用の可能性が高いサイトもブロックしている。
テンアートニでは、こうした『i-FILTER』でのテンプレート、グループごとの設定作業など事前設定サービスをオプションで提供している。販売パートナーは、このサポートサービスを利用すれば、、エンドユーザからどのテンプレートを使用するかをヒアリングするだけで、手間なく簡単に導入のお手伝いをすることができる。また、エンドユーザは、『i-FILTER
for EasyNetBox』を社内のネットワークに接続して電源を入れるだけで即座に利用できるようになる。事前設定サービスにより大塚商会、テンアートニとビジネスパートナーの3社が一体となり「i-FILTER
for EasyNetBox」の販売活動を展開することができる。その意味では、販売パートナーにとっても、エンドユーザにとっても、“手間入らず”で手軽に導入できるのが、『i-FILTER
for EasyNetBox』の最大の魅力といえる。
特にセキュリティの専門知識や専任のシステム管理者を持たない中小企業や学校などで、Webフィルタリングの仕組みをまだ導入していないところで需要が期待できよう。製品価格はライセンス数によって異なるが、『i-FILTER
for EasyNetBox』1台で最大1,000ライセンスまで対応できるので、個人情報漏えい対策の一環として積極的に導入提案してみてほしいソリューションだ。