大塚商会の販売最前線からお届けするセールスノウハウマガジン「BPNavigator」のWEB版です。
Up Front Opinion
|
巻頭特集
|
Open Source Solutions
|
ソフトウェアライセンス
| Column >
IT活用
>
売れるショップ
>
ビジネストレンド
|
イベント情報
2006年1月時点の情報を掲載しています。
ILM(情報ライフサイクル管理) が注目されている。情報の管理方法として考えられたILMは、情報の<生成>から<閲覧・利用>を経て<保存>そして<廃棄>に至るまでの時間軸で、その情報の重要度によって、ストレージ管理を中心にライフサイクルをマネジメントしていくものだ。情報漏えい対策やe文書法対応という側面からも、これまで企業内でバラバラにマネジメントされていた情報を、ライフサイクルという視点から統合化して管理することは、あらゆる企業に求められるITソリューションとなっている。もちろん、経営的な視点からもILMへの取り組みが求められている。ILMの導入に関する取り組みや必要性、取り巻くソリューションなどについて紹介する。
パソコンが一人に1台という利用環境が当たり前になり、仕事の文書やデータもWordやExcelなどを使って作業することが日常的になってきた。その結果、ビジネスの効率や速度は向上してきたのだが、これまで予想していなかったほどに、膨大な文書ファイルやスプレッドシートのデータが、パソコンに保存されるようになってきた。
パソコンとネットワークの爆発的な普及は、ビジネスのスタイルを変えただけではなく、企業が扱う情報の環境も劇的に変化させている。これまでは、紙に手で書いた文書を複写してファイルに保管していたものが、個人のパソコンやネットワークにあるファイルサーバの中に、電子化されたドキュメントとして保存されるようになった。デジタルドキュメントは、変更や修正が容易なので、一つのオリジナルからさまざまな複製が作り出され、それが増えていくことによって、ハードディスクなどのストレージを消費していく。加えて、最近では画像データをはじめとして、文字や数字以外のデータも増えているので、ファイルのサイズも大きくなる傾向がある。例えば、文字だけで原稿用紙4枚分ほどの文書ファイルであれば、数K(キロ)バイトの保存容量で済むのだが、その文字を装飾したり画像データなどを貼り付けた文書ファイルになると、約1,000倍に相当する数M(メガ)バイトのサイズになってしまう。ハードディスクがT(テラ)バイトの時代になったとはいえ、増加の一途をたどるデジタルデータに対しては、単純なハードの増設だけでは対応しきれない状況になっている。
増え続けるデジタルデータは、ストレージへの継続的な投資を要求するだけではなく、IT全体の運用管理という面でもコスト負担としてのしかかってきている。なぜなら、無計画に増殖してしまったデータは、そのセキュリティ対応や運用管理という面で人手がかかるからだ。そしてその運用管理においても、保存するサーバやストレージによって、方法がばらばらで統一的な解決策がない。
たとえば、Windows Serverなどで管理しているファイルサーバに保存されたデジタルドキュメントは、そのままでは誰でも容易に開いて閲覧できてしまう。そのため、利用者や管理フォルダごとに、アクセス権を設定したり暗号化などの処理を行わなければならない。
もしも、コンピュータを利用しているすべてのユーザーが、アクセス権の設定や暗号化に精通しているならば、システム管理者は、その分業務分散できるのだが、多くの企業ではその反対だ。共有フォルダにデータを保存するだけでも大変なのに、その上そのフォルダにアクセス権を設定し、場合によってはデータの暗号化まで行ってもらうとなると、かなりの教育が必要になる。まして、暗号化をサポートしていないアプリケーションや、設定したパスワードを忘れてしまうなどのトラブルに対しても、システム管理者は対応しなければならない。これだけでも大変な作業なのに、さらにそのデジタルドキュメントの利用価値まで管理しようとすれば、通常のOSが提供している機能だけでは、もはや不可能となるのだ。
続きは本紙でご覧下さい。
■ILMとは
ILM (Information Lifecycle Management = 情報ライフサイクル管理)
DLCMなどさまざまに呼称されるが、情報の生成から保存・廃棄までを時間価値など一定のポリシーに基づいて価値判断し管理していくのが、基本的な考え方になっている。
本紙の購読申込み・お問合せはこちらから
Copyright 2006 Otsuka Corporation. All Rights Reserved.