現在、『Red Hat Enterprise Linux』に対する市場のニーズが急速に高まっている。しかし、実際にエンドユーザーが安全で快適に運用していくためにはサポート支援が必要不可欠となる。そこで今回は、テンアートニが提供しているスペシャルサポートサービス『Red
Hat Enterprise Linux Plus』シリーズの導入メリットや充実したサポート内容について紹介したい。
『Red Hat Enterprise Linux』は、2005年のLinux商用ディストリビューション市場では金額ベースで約8割の圧倒的なシェアを占めている。その成長率も毎年2倍の勢いで伸びている。そして、現在、『Red
Hat Enterprise Linux』は、基幹系システムの一部に組み込まれるなど、あらゆる業種・用途で活発に使われている。
しかし、実際に『Red Hat Enterprise Linux』を安全で快適に運用していくためには、何かあったときに対応してもらえるサポートサービスが重要となる。そのため、レッドハット社では、ユーザー向けのサポートサービスを提供している。そもそもLinuxカーネルは、ソースコードを無料で入手して再配布することができるものだ。だからレッドハット社では、『Red
Hat Enterprise Linux』のプログラム自体に課金しているのではなく、サポートサービスに課金しているのだ。
具体的には、サブスクリプション(購読権)と呼ばれている年間サポート契約を結び、その期間内において一定のサポートサービスを受けることができるスタンダードサポートサービスを提供している。そのひとつが、Errataの入手/自動アップデートの利用である。Errataとは、レッドハット社が提供しているパッチファイルのことで、専用サーバからダウンロードできる。これにより、セキュリティ対策やバグフィックス(不具合修正)、機能強化のためのアップデートが可能になる。たとえば、セキュリティホールなどが新たに発見された場合は、クラッキングによって情報を改ざんされたり、盗まれたりする恐れがある。しかし、速やかにErrataを適用しておけば、そうした不安要素を未然に回避することができる。また、『Red
Hat Enterprise Linux』をインストールしたときに、他のアプリケーションに不具合が発生した場合も、Errataを適用することによって、元の環境に戻すことが可能だ。
レッドハット社のスタンダードサポートサービスでは、最新版や旧バージョン、次期バージョンのソフトウェアの入手も可能だ。たとえば、3ヵ月に1回提供される最新版のアップデートCDを利用すれば、逐次Errataを適用する手間が軽減され、各サーバのセキュリティレベルを一定に保つことが可能になる。また、販売を終了した旧バージョンのソフトウェアを入手することによって、旧バージョン対応のアプリケーションを継続的に利用することも可能になる。また、次期バージョンのソフトウェアを販売開始前に入手して、ハードウェアやアプリケーションの早期検証が可能になる。
レッドハット社では、著作権を侵害するようなソースコードが見つかった場合、それを問題のないソースコードと入れ替えて提供することも保証している。このほか、電話によるテクニカルサポートも行っている。ただし、受付時間は9時から17時までの対応となるので要注意だ。
このように『Red Hat Enterprise Linux』は、他のLinux商用ディストリビューションに比べて相対的に手厚いサポートを行っている。しかし、実際に『Red
Hat Enterprise Linux』を導入・運用しているエンドユーザからは、さらにきめ細かなサポートサービスを提供してほしいというニーズが多くある。そこで、テンアートニでは、そうした要望点を反映し、レッドハット社のスタンダードサポートサービスにさまざまなサービスを付加したスペシャルサポートサービス『Red
Hat Enterprise Linux Plus』シリーズを提供している。
2 サポート受付時間延長
『Red Hat Enterprise Linux Plus』シリーズのテクニカルサポートでは、契約期間中は無制限で9時から21時まで電話による問い合わせが可能だ。、レッドハット社のスタンダードサポートサービスと比べて4時間も延長される。これは、現場で働く技術者の要望に応えたものだ。一般的に技術者は、日中は客先で作業を行っていたり、社内業務に支障が出るため業務時間帯以後に作業することが多い。そのため、受付時間が17時までだと問い合わせができなくなってしまう。しかし、21時までなら、作業当日に生じた不明点や疑問点などを、その日のうちに問い合わせて解決し、翌日の作業に備えることができる。
具体的には、既存環境に問題が発生したとき、新規・再インストールするとき、既存環境に新機能を追加するとき、Errataやアップデートに起因する問題が発生したとき、別ハードウェアにインストールするときなどにテクニカルサポートを受けることができる。
3 追加サブスクリプション
このほか、『Red Hat Enterprise Linux Plus』シリーズでは、大量導入などでメディアを必要としないユーザー向けにサブスクリプションのみの提供も行っている。その分、通常よりも価格が少し安くなるので経済的である。また、昨年7月から『Red
Hat Enterprise Linux Plus』シリーズのユーザーサイトも公開している。ここでは、サポートノウハウをまとめたテクニカルFAQの公開や、テンアートニの技術者によるテクニカル記事の連載などを行っている。ユーザーごとのサブスクリプションの契約内容を確認することもできる。いずれも、『Red
Hat Enterprise Linux Plus』シリーズだけの特典であり、テンアートニでは、今後もサービスを順次追加していく計画だ。
このように『Red Hat Enterprise Linux Plus』シリーズは、レッドハット社のスタンダードサポートサービスよりもサポート内容が充実しているので、エンドユーザに自信をもってお勧めできるはずだ。
『Red Hat Enterprise Linux』を導入しているエンドユーザからは、教育支援に関する要望も多い。テンアートニでは、そうした要望に応えるため、教育サービスも提供している。具体的には、Linuxカーネル2.6より標準搭載されたセキュリティモジュールで、『Red
Hat Enterprise Linux』をインストールするときに活用する「SELinux」(Security Enhanced Linux)の研修トレーニングを用意している。さらに、レッドハット社が提供している「グローバルラーニングサービス」の再販も行っている。これにより、Linuxやオープンソースの実践的なノウハウを身に付けることができ、レッドハット社の認定資格を取得することも可能になる。
テンアートニのサポートサービスや教育サービスは、大塚商会 BP事業部経由で購入できる。