大塚商会の販売最前線からお届けするセールスノウハウマガジン「BPNavigator」のWEB版です。
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2006年3月時点の情報を掲載しています。
現在、省スペースで拡張性に優れたブレードサーバに対する市場のニーズが急速に高まっています。そうした中、日本アイ・ビー・エムは、ブレードサーバのトップベンダとして、競争力のある製品を続々と世に送り出しています。今年2月にパートナー事業担当に就任された、日本アイ・ビー・エム株式会社 理事 パートナー事業担当の高橋 慎介 氏に、ブレードサーバについて、今後の抱負やビジョンを伺いました。
塩川
:今年2月にパートナー事業担当に就任されましたが、今年は、どのような商品に力を入れて販売展開されていくのでしょうか
高橋氏
(以下敬称略):日本アイ・ビー・エムのパートナー事業部の主力商品は、x86サーバです。その中でも一番競争力が高いのが、ブレードサーバです。ミッドレンジ以下のx86サーバは、価格競争が激しいので薄利多売になりがちですが、ブレードサーバは、高い利益が見込めます。従って、われわれにおいても、パートナー様においても魅力ある商品だと思います。そのため、当社では、ブレードサーバを価値の源泉として位置づけ、全営業マンがブレードサーバをお客様に販売できる体制を整えています。そのための社員教育にも力を入れています。
ブレードサーバは、市場規模がまだ小さいですが、おかげさまで、ここ3年間、当社は第一位のシェアを維持しており、対前年比でも非常に高い伸び率で売上を伸ばしています。しかし、それに甘んじることなく、今年は、市場全体における伸び率の倍くらいの売上に伸ばしていきたいと考えています。そのためにも、パートナー様のご支援が必要不可欠です。
塩川
:ブレードサーバは市場のニーズも急速に高まっており、大塚商会 BP事業部としても、ブレードサーバを積極的に提案していきたいと考えています。御社のブレードサーバの市場における優位性はどの辺にあるとお考えですか
高橋
:一般的に、ブレードサーバは、通常のx86サーバを導入するよりも、設置スペース、消費電力、重量を軽減することができます。IBMのブレードサーバは、効率的なケーブリングや主要コンポーネントの二重化構成により信頼性を高め、高い処理能力をお客様に届けることを可能にしています。よっていずれの企業でもサーバは増え続ける一方ですから、社内に散在しているサーバを1ヵ所に統合するときに大きなメリットを享受することができます。
さらにIBMのブレードサーバは、どのシャーシ(筐体)でもお使いいただけるように設計されています。そのため、新しいタイプのシャーシを追加された場合でも、既存のブレードを使用することができ、ブレードサーバを入れ替えたり、拡張したりするときも、既存のブレードサーバを活かせるので次の商談につなげやすいのです。他のベンダーはシャーシが変わると、ブレードも新しいものでなければ使えなくなる場合がほとんどです。IBMはシャーシをIntelと共同開発して、その仕様を公開しているという点が他社との大きな違いとなります。現在、世界で300社以上のパートナー様が、ブレードサーバに関連する周辺機器やソフトウェアを開発するために仕様を取得されています。このオープンな設計思想は、今後の製品においても引き継がれていく予定ですので、お客様の投資を無駄にいたしません。
また、14台分のブレードサーバをまとめて監視・管理できる管理モジュールが標準装備されているために、離れた場所にいても、Webブラウザを通じたシステムの監視はもちろん、各サーバの電源ON/OFFをはじめとする遠隔操作が可能となり、管理者のワークロードを削減します。
このように、お客様の投資の保護を考えた業界標準指向、障害に対する二重化構造設計、運用監視を重視した設計など、重要な設計思想をいち早く取り入れた製品となっていることが、お客様から選ばれている理由と思っております。
塩川
:ミッドレンジ以下のx86サーバについては、どのような販売戦略を掲げているのでしょうか
高橋
:ミッドレンジ以下のx86サーバは市場規模が大きいですから、もちろん、そのシェアを伸ばすことも重要です。特に昨年あたりから、ディストリビュータ様経由で販売していく割合が増えています。
塩川
:昨年5月にIBMのパーソナル・コンピュータ事業をレノボに移管しましたが、市場では、どのような影響がありましたか
高橋
:欧米ではレノボの売上は変わらずに明らかに伸びています。ところが、国内市場は間違いなく大きな影響を受けました。ThinkPadシリーズなどのパソコン自体は今までとまったく同じですし、開発している技術者も同じです。したがって、パソコンの使いやすさや性能は以前と何も変わってはいないわけです。国内の市場調査では、以前とかわらず、「ThinkPad」のブランド名は非常に高い認知をいただいております。また「レノボ」のブランド名についても、市場での認知度が向上してきてはおりますが、現状を打破するためには、さらに「レノボ」ブランドの認知度を上げていかないといけません。そのためには、パートナー様のご協力が必要です。
塩川
:パートナービジネスを牽引するお立場から、今後、大塚商会のBP事業部をはじめとするパートナーには、どのような期待をされているでしょうか
高橋
:IBMのパートナー事業のビジネスがこれまであまり伸びていないことが、現在の課題のひとつと捉えています。ですから、これからはパートナービジネスを大きく強化していきます。
最近は、大手企業だけでなく、中堅・中小企業においても、コンプライアンス対策のニーズが急増しています。具体的には、従来のビジネスプロセスを組み立て直し、セキュリティポリシーの基準を決めて、それに伴ったIT化のニーズです。今まではWebでビジネスを伸ばしているところや、サプライチェーンを展開しているところが中心でしたが、今では会社全体のビジネスの仕組みを見直して、コンプライアンス対策を行わないといけないという意識が、中堅企業の間にも浸透してきています。そうしなければ、企業として命取りになりかねないからです。
また、昨今では、災害対策のニーズも急増しています。コンプライアンス対策や災害対策を行うためには、専門的なノウハウを有しているITパートナーが必要になります。すなわち、コンサルティングから具体的なITシステムの導入・運用までワンストップで提供できるITパートナーを多くの企業が求めています。
しかし、実際にワンストップでサービスやソリューションを提供できるITパートナーは少ないのが実情です。安心してすべてをお任せし、信頼できるディストリビュータとして、大塚商会 BP事業部様とコミュニケーションをより深めながら、当社のパートナービジネスを強化・拡大していきたいと考えています。
日本アイ・ビー・エム株式会社
理事パートナー事業担当
高橋慎介氏
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