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2011年11月時点の情報を掲載しています。
スマートフォンやタブレット端末も含めた携帯電話の通信規格は、第3世代携帯電話(3G)から第4世代携帯電話(4G)への過渡期にある。第3.9世代携帯電話(3.9G)と呼ばれる規格は、国際電気通信連合(ITU)のIMT-2000規格が定める3GのW-CDMAやCDMA2000などを高度化したものだ。この3.9Gには、LTE(Long Term Evolution)とWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)などの規格があり、高速な通信を実現するために各通信事業者がしのぎを削っている。なお、3.9Gは3.5Gや4Gと呼ぶこともある。
LTEは、最大で下りが100Mbps以上、上りが50Mbps以上の通信ができる。送信と受信に別の周波数を割り当てるFDD方式と時分割で全二重通信を同一周波数帯域で可能にするTDD方式といった2つの全二重化モードを持つため、TDD方式のLTEはTD-LTEと呼ばれることもある。日本国内では、NTTドコモの「Xi (クロッシィ)」が、LTEをベースとしたサービスを提供している。
一方のWiMAXは、IEEE 802.16作業部会と業界団体のWiMAX Forumで規格標準化が進められている。IEEE 802.16e規格は移動端末用の規格であり、2005年12月に承認されたIEEE 802.16e-2005は、モバイルWiMAXと呼ばれる。時速120Kmでの移動中でも利用でき、帯域幅20MHzで最大21Mbpsが可能になる。KDDIが「+WiMAX(プラスワイマックス)」を提供している。
ソフトバンクモバイルが提供している「ULTRA SPEED」は、W-CDMA方式を発展させた「HSPA」をさらに高度化させたDC-HSDPAをベースとしている。また、2012年2月からワイヤレスシティプランニング(旧ウィルコム)が提供するAXGP(Advanced eXtended Global Platform)をベースとしたサービスを「SoftBank 4G」として提供することを発表している。AXGPは、前述のTD-LTE規格に近く、互換性も高い規格とされる。
各通信事業者が同一規格で通信品質を高めていけば、インフラ整備が進み、利便性も高まるのだが、さまざまな思惑もあり難しいところだ。恐らく、3.9Gの普及が進むと、通信規格の覇権争いは落ち着き、選択のポイントは、インフラへとシフトするはずだ。どんなに優れたスペックを持つサービスでも使えなければ意味がない。サービス選択のポイントは、利用者の行動範囲に応じたカバー率。どんなにサービスが進化してもこの真理は変わらない。
■3.9G(第3.9世代携帯電話)の各サービス比較
【進化するIT基礎技術の可能性】
・第1回 高画質の画面転送技術「WiDi (Intel Wireless Display)【Vol.58】
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