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巻頭特集 クラウドサービスの真打ちが登場!『たよれーる Office 365』から始まるビジネスチャンス
2011年11月時点の情報を掲載しています。

2011年6月29日、マイクロソフトは、ビジネスに必要なオフィスツール群をクラウドサービスとして提供する『Microsoft Office 365(以下、Office 365)』を正式にリリースした。クラウド時代の情報系サービスの真打ちともいえるOffice 365の登場により、企業のクラウド導入が加速されると期待が高まっている。ところが「使いこなせるか不安」「どうやって契約するのか分からない」といったエンドユーザ様の不安に思う声も聞かれる。そうした中、大塚商会は、Office 365にオリジナルサービスとサポートを加えた『たよれーる Office 365』の提供を開始した。そこで今回の特集では、『たよれーる Office 365』では、エンドユーザ様とパートナー様がどのような恩恵を受けられるのかを確認したい。



大企業ほど導入が進んでいる情報系システムのクラウド化
 ネットワーク経由でソフトやサービスが利用できる“クラウドコンピューティング”は、頻繁にCMにも登場し、多くの企業が関心を持ち、期待を寄せていることは間違いない。では、企業はどのくらいクラウドサービスの導入を進めているのだろうか。
 社団法人日本システム・ユーザー協会が2011年3月に発表した「企業IT動向調査2011」では、調査企業の約44%がクラウドを導入済み、または導入を検討中と回答している。
 SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、IaaS(Infrastructure as a Service)の各サービスでは、PaaSとIaaS は様子見の姿勢が強く、SaaSは堅調に普及が進んでいる。売上高1兆円以上の企業群では、既に約半数がSaaSを活用していると報告。中でも、「メール」や「社外向け広報(We b等)」といった情報系システムがクラウド化され、今後の利用も大幅に増加するとの予測だ。
 情報系システムは、基幹系システムと比較して、業種や業態の固有の要件がなく、ビジネスの差別化に影響しない。そのため、積極的にSaaSを導入して、維持コストの削減を図ろうとする企業の戦略がうかがえる。
 この調査では、大企業ほどクラウド導入が進んでいる結果が見られた。そして今後、普及期を迎えるのは、中規模・小規模事業者。Microsoft Officeと親和性の高いOffice 365の登場は、中規模・小規模事業者へのクラウド利用を加速させそうだ。パートナー様に大きなビジネスチャンスをもたらすクラウドの導入タイミングが、すぐそこまで迫っているのだ。


クラウド化で企業が得るさまざまなメリットとは
 企業へのクラウド導入には、さまざまなメリットがある。クラウドサービスは、社内にサーバを持つ必要がなくなる。この「持たないこと」で、得られるメリットは図り知れない。
 まず、導入費用の面では、物理的にサーバを設置しないので、機器の費用、設置場所の確保、保守や管理の人件費といった経費がなくなる。細かいところでは、電気代の低減にもつながっている。また、サーバの所有からサービスの利用へ切り替えることで、財務面でのメリットも見逃せない。サーバの費用を減価償却する必要がなく、毎月の利用料金を経費として計上できるからだ。
 次にSaaSは柔軟にシステムを変更できる特徴がある。例えば、社員の増加により、ソフトやサービスが必要となった場合でも1カ月単位で変更が可能。無駄のない設備投資ができる。オンプレミスでの運用の場合、「1週間でサーバを導入」するのは難しいが、SaaSなら、短期間で契約や解除ができるスピードも魅力だ。
 企業の関心を集める新たなメリットは、BCP対策としての導入だ。特に、3月11日の震災からは、災害時にもビジネスを継続できるシステム構築が注目されている。クラウドは、堅牢なデータセンターにサーバが置かれており、バックアップサーバや仮想化技術によって万が一の場合には、即座にサービス復旧が行われる仕組みが構築されている。また、“いつでもどこでも365日データを利用できる”ことがクラウドサービスの特徴の一つとなっているため、出社が困難な状況になったとしても自宅などの社外から必要なデータにアクセスできることも大きなメリットとなる。
 そして、マイクロソフトなどの著名なソフトウェアベンダーでは、SLA契約( サービス品質保証契約)などでセキュリティに対する保証が行われており、可用性に対してもOffice 365なら99.9%の稼働を保証している。


他のクラウドサービスとOffice 365の違いとは
  ビジネスでの利用を目的としたクラウドサービスには、クラウドのプラットフォームを提供するAmazon Web Servicesや顧客管理(CRM)に特化したsalesforce.comなどのサービスがある。
 情報系のクラウドサービスでは、Gmailを中心にサービスを提供するGoogle Appsが先行し、普及が進んでいる。では、直接の競合製品としてよく比較されるGoogle AppsとOffice 365の違いはどこにあるのだろうか。
 メールサービスやカレンダー、ドキュメント、サイト、オフィスツールなどで構成されるGoogle Appsは、優れた検索機能による運用で、業務効率を向上させる。特にGoogle Appsを牽引するGmailは、強力なフィルタリング機能と、検索による運用を前提としたオペレーションデザインの評価が高い。
 カレンダーやドキュメントを共有することで、グループウェアのような利用も可能だが、より深い連携を望むのであれば、ポータルサイトを構築するなどの運用が必要になる。
 Google Appsは、Microsoft Officeを始めとするオフィスソフトのドキュメントを問題なく閲覧できる。ところが、Web上で編集作業を行う場合には、若干の注意が必要だ。ファイル形式を認識して表示はできるものの、すべての機能をサポートしているわけではないからだ。そのため、Google Appsで編集・保存したデータは、オリジナルデータと若干の違いが生じてしまう。具体的には、文字のフォントやポイント、セルの幅などが変更されることがある。データの書式を崩したくない場合は、ファイルに対してどの程度の変化があるのかをテストする必要がある。
 強力な検索機能やフィルタリング機能を望むならGoogle Appsが有利だ。一方で、Microsoft Officeのドキュメントを、Web上で共有し、編集するならOffice 365が有利だろう。現状では、このあたりの差により、Google Appsは個人向け、Office 365はチームとしての運用に向いているとの意見もある。
 クラウドサービスは、利用者の手間を掛けずにバージョンアップできることも利点とされている。そのため現在の不都合は、将来的に解消される可能性は高い。とはいえ、Google Appsのように仕様やインターフェイスを頻繁に変更されると、それを好まないエンドユーザ様もいるので難しいところだ。


Office 365の主な機能
 Office 365という名前を聞くと、Office 2010の次期バージョンを想像する人もいるが、Office 2010がローカル(オンプレミス)のオフィスツールのパッケージ製品であるのに対し、Office 365はオフィスツールを始めとしたビジネスに必要なツール群をクラウドサービスとして提供する製品だ。Office 365は、コミュニケーションとコラボレーションツール、そして月額で利用できるMicrosoft Officeを中心としている。特にこの最新バージョンの Office アプリケーションをいつでも利用できるサービスが大きな注目を集めている。以下、それぞれの機能を見ていこう。

『Microsoft Exchange Online』
 電子メール機能は、「Microsoft Exchange Online」で提供され、インターネットにつながれば、場所を問わずいつでも電子メールや予定表、連絡先にアクセスできる。予定表で同僚の空き時間を確認できるなど、情報共有機能が強化され、複数のフィルタとウイルススキャンエンジンによる、迷惑メールやウイルスへの対策も充実している。

『Microsoft SharePoint Online』
 ポータルサイトを構築することで、同僚や顧客とドキュメントや情報の共有ができる。部署やチーム内で同期しておけば、重要なプロジェクトの管理や進行がスムーズに行える。

『Microsoft Lync Online』
 企業チャットとWeb会議の機能を持つ『Microsoft Lync Online』は、インスタントメッセージやWeb会議に活用できる。ExchangeやSharePointと連携すれば、高度なコミュニケーション環境を実現できる。

『Microsoft OfficeProfessional Plus』
 最新バージョンのOffice デスクトップアプリケーションを従量制で利用できる月額課金制ライセンス。実際の利用は、インターネット経由でダウンロードし、PCにインストールして使用する。
 その他にもShare Pointのオプションとして、Webブラウザのみで、Microsoft Office ドキュメントを表示や簡易編集、共有ができる『Microsoft Office Web Apps』も利用できる。
OfficeがインストールされていないPCでもMicrosoft Word、Microsoft Excel、Microsoft PowerPoint、および Microsoft OneNote のドキュメントをオンラインで表示して、基本的な編集作業が行える。これらの機能がOffice 365で提供される。


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