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2014年1月時点の情報を掲載しています。
ソフトウェアの利用法として、一定期間のみ使用権を購入する「サブスクリプション型」が広まりつつある。エンドユーザ様にとっての利点は2つ。経費として処理できること、バージョンアップの際に追加費用が発生しないことだ。
これまでソフトウェアはCD-ROMなどの購入するのが一般的だった。ディスクはエンドユーザ様が買い切り、手元に残る。サポート切れを厭わなければディスク内のソフトウェアは期間を問わずインストールしたり使用したりできる。Microsoftなどが「永続的ライセンス」と呼ぶ形態だ。
一方、ソフトウェアは1年や1カ月などと期間を決めて使用権を買う形態でも導入できる。金額は“買い切り”より少し低く設定されているのが一般的だが、当初の契約期間を超えて使い続ける際は再度購入する必要がある。こちらの形態が「非永続的ライセンス」またはサブスクリプション(購読)型だ。
サブスクリプション型は、ソフトウェアの供給形態も“買い切り”とは異なることが多い。ほとんどは販売元のWebサイトから、ユーザがプログラムをダウンロードする方式か、ソフトウェアを起動するとプログラムが自動的に配信されるストリーミング方式のどちらか。ディスクで供給する形態は少ない。
このサブスクリプション型でソフトウェアを購入する企業が増えている背景には、クラウドコンピューティングの普及がある。
クラウドにはIaaS 、PaaS 、SaaSの3つのサービスモデルがある。IaaSで提供されるのは、サービスとしてのITリソース(プロセッサの種類と個数・メモリ容量・ストレージ容量・ネットワーク帯域幅など)。PaaSではIaaS相当の内容に加えてOSとミドルウェア、SaaSではIaaS/PaaS基盤の上で動作するアプリケーションもサービスとして提供される。
サーバ側のハードウェアの購入を、最小限に抑えられる点がクラウドの特徴だ。ソフトウェアについては、利用者側で用意する必要があるのはアプリケーション(PaaSの場合)または、アプリケーション・ミドルウェア・OS(IaaSの場合)だけだ。
PaaSやIaaSを利用する企業の場合、利用者側で用意するソフトウェアについても利用期間をPa aS/IaaSと同一に設定したほうが有利になる。PaaSやIaaSを解約した後に永続的ライセンスのソフトウェアだけ保有していても利用価値はないが、期間を限定して買うサブスクリプション型なら満了時期をPaaS/IaaSと合わせることができて無駄がないからだ。
クラウドを利用していない企業にとっても、サブスクリプション型は魅力的な利用方法だ。
まず、損金処理が容易であること。永続的ライセンスは固定資産(償却期間5年)として計上し、毎年減価償却しなければならないが、利用料として扱われるサブスクリプション型ライセンスなら全額をその会計年度の経費として処理できる。
また、アップグレード(バージョンアップ)にかかる費用も低減できる。永続的ライセンスの場合、新しいバージョンを利用するには有償の保守サポート契約を結んでおくか、アップグレードするたびに料金を支払う必要がある。これに対して、サブスクリプション型ライセンスの多くには保守サポートが含まれている。契約期間の途中で予想外の費用が発生することもなく、ストリーミング(自動配布)方式のものなら常に最新版が使える。
なお、サブスクリプション型ライセンスは、販売元がエンドユーザ様に直接に販売する形態が多く見られる。その場合、成約に貢献したディーラーには間接販売(卸売り)での利幅と同等の金額が販売奨励金などの名目で支払われるのが一般的だ。
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