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2013年3月時点の情報を掲載しています。
業務アプリケーションのパフォーマンス向上法として注目されている、サーバサイドフラッシュ。フラッシュメモリ搭載のPCIeカードを筐体内に装着する方式なので、既存サーバへの導入も容易だ。
大容量のフラッシュメモリを搭載した拡張カードをサーバに装着し、ハードディスクより速い半導体ディスクとして使う。今、このような仕組みの「サーバサイドフラッシュ」が注目を集めている。
業務アプリケーションのパフォーマンスは、CPUの処理速度だけでなく、ハードディスクやストレージの入出力性能によっても大きく左右される。多くの業務アプリケーションでは、検索、参照や表示、追加・変更・削除などの処理をするたびにデータベースに対する読み書きが発生する。そのデータベースはハードディスクやストレージ上に置かれているので、ストレージの入出力性能が低いと、業務アプリケーションのパフォーマンスも低下してしまうのである。
一般に、データベースに対する入出力性能を高めるには、ハードディスクやストレージなどの“ドライブ”とインターフェースの両方に高性能のものを用意する必要がある。これまでのシステム構築では、入出力性能が高いドライブとして高回転型ハードディスクを搭載したストレージを選び、高速なインターフェースであるInfiniband(IB)、ファイバーチャネル(FC)、ギガビットイーサネット(GbE)などと組み合わせるのが常識だった。より高い性能を必要とするケースでは、複数のドライブに対して同時並行に読み書きを行うストライピング(RAID 0)を併用することも多い。
これに対して、サーバサイドフラッシュでは高速ドライブにフラッシュメモリ、高速インターフェースにPCI Express(PCIe)を採用して高い入出力性能を得ている。
フラッシュメモリは半導体メモリの一種として、ハードディスクとは比べ物にならないほど高い入出力性能を持つ。しかも、電源を切ってもデータを保持できる“不揮発性”を有しているので、ハードディスクの代わりとして使うことも可能。当初は携帯電話などのモバイルデバイスで採用されることが多かったが、小型化・大容量化・低価格化が進むにつれて、ノートPCでもハードディスク代わりに使われるようになった。一方、PCIeはサーバやPCの筐体内で使うための拡張バスとして開発された高速インターフェースである。最大の特長は、複数の“レーン”を束ねることによってデータ転送能力を倍々と高めていけること。1レーンあたりの能力は250MB/秒(PCIe 1.1、片方向転送時)から2GB/秒(PCIe 4.0、同)で、これを最大64本まで束ねることができる。筐体内に装
する方式なので、サーバサイドフラッシュを導入するのはきわめて容易だ。具体的には、サーバの筐体を開けてシステムボード上のPCIeコネクターにサーバサイドフラッシュの拡張カードを差し込み、制御ソフトウェアをインストールするだけでOK。ラックに空きスペースがなくてもよく、OSや業務アプリケーションにも従来と同じものが使える。
このほか、サーバサイドフラッシュの範疇には含まれないものの、フラッシュメモリを搭載したストレージもすでに登場している。こちらの強みは、複数のサーバが使用するデータベースを高速化できること。PCIeコネクターを持たないローエンドサーバからも利用できるという利点もある。
おもな形態は、ハードディスクをまったく搭載しないオールフラッシュストレージ(AFS)やオールフラッシュアレー(AFA)と、フラッシュメモリとハードディスクを併用するものの2つ。併用タイプの場合、フラッシュメモリはディスクキャッシュまたは階層型ストレージ管理(HSM)における高頻度アクセス領域として使われることになる。
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