「Windows XPのサポート終了」と「消費税の増税」。この2つのトピックは、PCの入れ替え需要となり、エンドユーザ様のIT投資意欲を高めている。パートナー様は、今年の3月をピークとするリプレース案件の対応にご活躍中と思われるが、そろそろ4月以降のビジネスに目を向けるタイミングなのではないだろうか。そこで本特集では、昨年までのITビジネスを振り返り、2014年、パートナー様のITビジネスをさらに飛躍させるソリューションを模索したい。 |
企業が5年、10年、100年と活動を続けていくには、ただ現状を維持するだけでは足りない。絶えず新しいものに挑戦し、イノベーション(革新)を起こし続けていかない限り、市場から弾き出されてしまうのは確実だ。
しかも、経営とITの距離はますます近くなっている。新しいものに挑戦するためにも、イノベーションを起こすためにも、イネーブラー(土台)やドライバー(牽引役)としてのITが果たす役割はいっそう重要になっている。
一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会が発表した「企業IT動向調査2013」によれば、「ビジネスプロセスのイノベーションに向けた提案をすることがIT部門のミッションとなっている」と答えた企業は調査対象(1,020社)の60%。「ビジネスモデルのイノベーション提案がITのミッションとなっている」と回答した企業も41.2%に上る。
では、そうしたイノベーションを成功に導くには何が必要となるのか。
「企業IT動向調査2013」に取り上げられているのは、「経営層とIT部門の意思疎通の緊密さ」(回答企業の39.2%が最重要事項と指摘)「社内各部門とIT部門の意思疎通の緊密さ」(同18.7%)「部門応談・全社最適での業務プロセスの理解」(同15.3%)の3つである。
このうち、「経営層とIT部門との意思疎通」はビジネスモデルのイノベーションを成功させるための必須条件となる。つまり、「経営目的を達成するにはこのようなビジネスモデルが必要」という戦略を経営層がIT部門に示し、IT部門は「そのビジネスモデルを具現化するには、このようなITソリューションが有効」だと戦術面でのプランを具申するというコミュニケーションによって、成功するビジネスモデルとなるのである。
また、各部門とIT部門の間では「このような業務プロセスを実現したい/遂行時の効率を高めたい」「その業務プロセスの実現/最適化にはこのようなITツールが適する」といったコミュニケーションが交わされ、それによって、ビジネスプロセスのイノベーションが進められていく。もちろん、この業務プロセス最適化は企業レベルの全体最適化と整合性を持っている必要がある。
ビジネスを成功させるITソリューションの一つとして、「企業IT動向調査2013」では企業におけるスマートフォンとタブレットの普及状況についても調べている。それによると、2012年度の導入率は、スマートフォンが28%、タブレットが27%とほぼ同等。これと関連して、約15%の企業が私物持ち込み(BYOD)や個人契約サービス(BYOS)を許しており、モバイル端末管理(MDM)を導入済み・導入準備中とした企業も30.9%に上る。このほか、クラウド、ビッグデータ、ホスト型仮想デスクトップなどにも、ビジネスイノベーションを促進する役割が期待されている。
続き、「2014年のITビジネス市場予測 IT投資の機運に乗じて勝機をつかむ」は 本誌を御覧ください。
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