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| 2009年1月時点の情報を掲載しています。
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 ITと伊勢神宮は裏でつながっている？ 1年を表す漢字として「変」が選ばれているほど、落ち着きのない2008年が終わりました。今回は正月らしくお伊勢さんのお話から。 みなさんは、伊勢神宮の伝統行事である式年遷宮（しきねんせんぐう）をご存じですか？正確には神宮式年遷宮というもので、20年ごとに神宮のすべての社殿と鳥居を建て替え、神体を遷すという行事です。西暦690年から続いており、前回は1993年に行われ、次回は2013年の予定です。 なぜこのような話を始めたかというと、どうも日本の景気変動というものは、この40年ほどの間、式年遷宮とタイミングが合ってきているからなのですね。前々回の式年遷宮は1973年ですが、その前20年間はいわゆる高度経済成長の時代でした。神武〜岩戸景気、東海道新幹線の開業や大阪万博、いざなぎ景気と続きましたが、1973年の式年遷宮を境に、第四次中東戦争が勃発、第一次・第二次と続くオイルショックが起こり、急速に景気は後退しました。それから20年後の1993年はどうでしょう。式年遷宮の前年に土地バブルが崩壊しています。拓銀、長銀、日債銀、山一證券などが続々と破たんし、リストラという言葉が日常語になってしまいました。この調子でいくと、次回の式年遷宮が行われる2013年前後で景気が後退してくることになると予想していたのですが、2008年の日本経済を襲った危機を見ると、どうやら前倒しですね。これではお先真っ暗なのですが、IT業界にとっては逆にチャンスの時代なのだということを知ってほしいと思います。 1973年はパソコン元年です。インテル社からi-8080 8bit MPUが発売され、続いてMC6800やZ-80などが発売されています。パソコンという商品が急成長を始めた年です。 1993 年は企業でのネットワーク元年でしょう。Windows 3.1Jが発売され、前年にはNetWare 3.11Jが登場しています。つまり、日本でのWindowsとLAN、そしてPCサーバの時代が幕を開けたのです。1995年にはWindows 95が発売され、一気にインターネットが普及したのは、皆さんもご存じのとおりです。つまり、式年遷宮の後というのは、世間の景気は悪い時代ですが、新しいIT技術の登場によって、次の時代が始まる時期でもある、ということになります。 2009年の漢字は「破」？ 経営が悪化した企業の経営層からは、IT担当者たちに対して「新規開発の凍結」「システム運用経費の削減」という指令が飛んでいるはずです。 しかし、すぐにできることといえば、運用担当者の数を減らすぐらいで、社員用のPCやソフトの費用はおいそれと減らせません。するとターゲットはサーバ系やネットワークになります。容易に思い浮かぶのはHyper-Vによる仮想化や、クライアント環境にはTerminal ServiceやApp-Vということになります。 2009年から、多くの企業はIT経費の削減に躍起になるはずです。そのためには、今までは躊躇していた新しい技術を、そのリスクを被ってでも導入しようとするでしょう。不況の時代にIT系ビジネスは、こうしたリスクを乗り越えて変貌を遂げていくのでしょう。このため筆者は、2009年の漢字は「破」が相応しいと考えています。現状を打破し突破していくために、破れかぶれであってでも、企業は生き残りのために、リスクテイクしなければなりません。それは新しいIT技術を導入していく強い動機になるはずです。リスクを取ろうとしないIT担当者を論破していくことも必要かもしれませんね。
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