かつてビジネスPCといえば、デスクトップPCのことを指した。ところが、PCがコモディティ化してくると、クラムシェル型のノートPCが一般的となる。なぜなら、性能的に遜色なければ、バッテリーで駆動する画面付きのPCは、デスクトップPCの利便性をはるかに上回っていたからだ。さらに時が過ぎ、時代はクラウドファーストとなった。データをPCに置かず、クラウド上で完結できる仕組みの中では、1つのデータをマルチデバイスで利用する概念へとシフトしている。利用する機器が変わっても、同じ作業ができるのであれば、可搬性に優れる(といわれた)クラムシェル型のノートPCである必要性が薄れているのだ。2017年、タブレットの台頭と共に個性を発揮し始めたデスクトップPCに再び注目が集まっている。 |
PC国内出荷実績に占める、A4サイズ以上のノートP Cの割合は6割を超える。法人需要は今後もノートP Cが主流であることは間違いない。ただし、一口にノートPCと言っても、従来のイメージには収まりきらないほどその形状は多様化している。エンドユーザー様の業務やP C利用状況に応じた、生産性向上に資する提案が求められる。
その際、まず注目すべき点がタブレットの利用状況だ。会議資料のペーパーレス化、顧客先での迅速な情報提供など、タブレットはビジネスのさまざまな場面に浸透している。また、PC+外部モニター+タブレットの組み合わせは、オフィスの新・三種の神器と言っても過言ではない。こうした中、PC・タブレットを2台持つ必要はあるのか。この観点から生まれたのが、PCとタブレットの機能を併せ持つ2in1ノートだ。
2 i n 1ノートは大きく、ヒンジが360°回転する「コンバーチブル型」と、ディスプレイとキーボードが切り離せる「セパレート型」に分けられる。コンバーチブル型の一番のメリットは、従来のノートP Cの形状をそのまま踏襲している点にあり、ノートPCとしての利用が中心で、会議などの場ではタブレットとして使いたいというニーズに対応する。それに対しセパレート型は、顧客への情報提供などにタブレットをフル活用するエンドユーザー様に適している。2in1ノートには、さらにタブレットに純正キーボードドックとカバーをプラスしたタイプもある。
また2017年春モデルで注目したいのは、超軽量モデルの充実ぶりだ。13.3型ワイド液晶搭載ノートPC世界最軽量を誇るNEC 「LAVIE Hybrid ZERO」の2017年春モデルの重量はわずか769g。富士通の「LIFEBOOKUH75/B1」は777gという同水準の軽さを実現している。一般的なノートPCを扱いなれたエンドユーザー様にとって、700g台のPCは異次元の軽さだ。働き方改革が求められる中、超軽量ノートPCにも再注目が必要になりそうだ。
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