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2006年7月時点の情報を掲載しています。
日本電気株式会社は、新しい技術の取り込みや市場ニーズに対応する他社にない付加価値商品の提供に力を入れています。特に中堅・中小企業向けに導入しやすい“こだわりの商品”を続々投入して、中堅・中小企業マーケットの拡大を目指しています。そこで今回は、同社パートナービジネス営業事業本部長の田中 重穂 氏に、NECの製品戦略や販売パートナーとの協業について語っていただきました。
大塚商会様をはじめとするパートナー様のご協力をいただいて、2005年は1月〜12月の通期と年度の両方において、PC・サーバともに国内シェア1位を確保することができました。Expressサーバは10年連続のトップシェアを維持しました。これは販売パートナー様のご尽力の賜物であり、感謝申し上げたいと思います。今年もPC/サーバ市場は堅調に推移すると予測しています。個人情報漏えい対策をはじめとするセキュリティのニーズに加え、今年は日本版SOX法対策として内部統制管理に関するニーズが期待できます。日本版SOX法は大手企業が対象ですが、取引先の中堅・中小企業にも関係してくるので、皆さん、とても関心が高いですね。何らかの形でITを活用しないと内部統制はできませんから、一時のトレンドではなく、しばらくの間はIT市場で需要増が続いていくと思います。その追い風を受けながら、マーケットの伸び率以上の目標を立て、今年もPC・サーバともにシェア1位を堅持したいと考えています。
今年4月に社内の組織改革を行い、従来のコンピュータプラットフォームBU(ビジネスユニット)とソフトウェアBUを、ITプラットフォームBUとして統合しました。今までも、ハードウェアとソフトウェアを連携させながら、マーケット志向で製品力の強化や販売の拡大を行ってきましたが、両者がより連携を強めた方が相乗効果を発揮しやすいと考えたのです。これからは、ハードウェアとソフトウェアが一体となった製品づくりや、サポートに力を入れていきたいと思います。何故なら、販売パートナーの皆様が何らかのシステムを導入する場合、まずハードウェアとソフトウェアの事前評価からはじまり、開発、構築、運用サポートを行います。ソフトウェアにもミドルウェアなどいろいろありますから、事前調査だけでも大変です。そこで、ハードウェアとソフトウェアを一体化して提供することで、エンドユーザ様やパートナー様にもより導入しやすい環境を提供してまいります。当社はそのための製品開発やサポート、情報提供などの施策を本格的に展開していきます。例えば、『InterSec』のようなインターネットアプライアンスサーバを提供することもひとつの方法です。主に中堅・中小企業向けのソリューションであり、このサーバ導入により、ファイアウォールやウイルス対策などのセキュリティ環境を手頃な価格で簡単に構築できるようになります。
日本の中堅・中小企業のオフィス環境に最適なNECならではの“こだわりの商品”も提供しています。そのひとつが、今年2月に発売した『Express5800/OfficeRackServer(オフィスラックサーバ)』です。中堅・中小企業では、サーバは事務所に置かれています。また、大手企業でも各部門ごとに、サーバが何台も事務所に置かれています。しかし、サーバの高性能化に伴い消費電力が増大したり、冷却ファンの音が気になったり、あるいは、サーバが増えて設置場所に困っている企業は増えてきています。そうした課題をクリアしたのが、省スペースで静音性に優れているオフィスラックサーバです。机と同じ高さのラック内にサーバを何段も重ねて収納でき、配線の数も少なくしています。さらに熱処理にも工夫を施し、省電力を実現しています。今年5月には、新たにCPUを最大2個搭載可能な2Wayオフィスラックサーバもリリースしました。このようなサーバは、まだ他社ではリリースされていません。当社のアドバンテージになる商品ですから、これから市場の認知度を上げて拡販していきたいと考えています。
PCでも、セキュリティと環境対応をキーワードにした“こだわりの商品”を提供しています。そのひとつが、指紋認証をはじめとする豊富なセキュリティ機能を搭載したモバイルノートPC『VersaPro UltraLite(ウルトラライト)』です。モバイル用のノートPCは、外に持ち歩くからこそ、情報漏えいの原因になります。しかし、指紋認証やファイルの暗号化を行い、なおかつ、重要な情報は会社のデスクトップPCに保存するようにすれば、たとえ盗まれたり、置き忘れたりしても大切な情報を守ることができ、大事にいたることはありません。
また、今年1月には、液晶一体型のデスクトップPCで、より薄くコンパクトでスタイリッシュな製品も発売しました。この製品は、当社が想定した販売目標の2倍ほど売れているので、新しいマーケットニーズを開拓できたと思いますね。さらに環境対応という点では、鉛など特定の化学物質の含有率が基準値以下であることを示す「J-Mossグリーンマーク」※にいち早く対応した製品群を発売し、環境に優しいPCを提供しています。
販売パートナー様に対しては、もっと情報提供させていただきたいと考えています。これまでも、SE向けの技術交流会や研修などを行っておりますが、、SEの方が当社の製品を安心してサポートできるように、サポート情報などをさらに充実させます。その一環として、昨年6月に「クラサバ市場」という商品を展示する場を秋葉原にオープンしました。広告やDMなどのプロモーションと連動した「リアルサイト」で、当社の“こだわりの商品”を実際に目で見て体感し、納得していただく場として活用いただけます。毎月、500社くらいの方々が関心をもって来場されています。大塚商会様や販売パートナー様と一緒に商品のデモを行ったり、動作検証の場として活用したりすることもできますので、ぜひ活用していただきたいです。
その際には、省スペースや静音性を実現したサーバ製品の実機を見ていただいて、ご意見を伺えればありがたいですね。「クラサバ市場」は、秋葉原にオープンして以来、各地域で出張展示も行っており、その場でSEの方々を集めた技術交流なども行っています。今年も全国十数ヵ所で開設する予定です。まずは、当社の“こだわりの商品”をご覧いただいて、その良さを体感していただきたいと思います。現在は一般的にソリューションのセミナーを開催する機会が多いですが、皆様にハードウェアを見ていただくことも一考と思います。
このように、他社に負けない“こだわりの商品”で中堅・中小企業のマーケットを拡大していきたいと切望しています。そのためにも、多くの中堅・中小企業のお客様を抱えている大塚商会様をはじめ、販売パートナーの皆様との協業体制をこれまで以上に強化し、より販売しやすい形でお客様にトータルなソリューションを提供できるようにしたいと考えています。
日本電気株式会社
パートナービジネス営業事業本部長
田中 重穂 氏
【Up Front Opinion】
・顧客視点の徹底、パートナー様との協業強化によりさらなる成長へ舵をきる 【Vol.26】
・急速に高まるブレードサーバ市場でIBMの強みを活かして拡販 【Vol.25】
・New Year Opinion 2006
新しいビジネスチャンスをともに掴み取るために【Vol.24】
・付加価値の高いノートPCを武器にソリューションビジネスを展開 【Vol.23】
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