 |
   |
| ｜News｜にっぽんの元気人｜巻頭特集｜第2特集｜Focus｜コラム｜イベント｜バックナンバー｜vol35以前のバックナンバー｜ |
 |
||
| 2019年11月時点の情報を掲載しています。 |
||
 5Gサービス提供開始がいよいよ間近に迫っている。モバイル通信環境を一変させるとも言われる5Gのポテンシャルを知るうえでは、来春に予定されるサービス提供開始に先立ち、キャリア各社が行うプレサービスに注目したい。 この秋、5G（第5世代移動通信システム）のプレサービスが国内でも本格スタートした。「高速・大容量」「低遅延」「多端末との接続」という特徴を備える5Gの社会的インパクトは、自動車の自動運転への貢献やメスやカンシをリモート操作する遠隔医療の実現など、さまざまな形で紹介されてきた。だがこうした説明だけでは、5Gのすごさや強みを具体的にイメージしにくいというのが正直なところだ。プレサービスについても、重機のリモート操作など、キャリア各社とパートナー企業との間で行う実証実験的なものが多く、言いはやされる5Gのすごさに触れることは難しい。 こうした中注目したいのが、ラグビーワールドカップ2019に合わせ、NTTドコモが行ったパブリックビューイベントだ。東京・汐留で行われたイベントでは、このために構築された5G回線で生中継した日本代表の試合を4K画質で400インチの大型モニターに表示。事前応募に当選した300名の参加者には専用デバイスが配布され、大型モニターの迫力ある映像は当然ながらピッチの俯瞰映像や選手の表情のアップなど、さまざまなアングルの映像を自由に切り替えながら死闘を繰り広げた代表チームを応援した。 ラグビーやサッカーの試合では、相手選手との駆け引き、両チームの戦術の対比など、さまざまな次元の戦いが同時多発的に展開する。複数のテレビカメラの映像を瞬時に切り替え、臨場感ある映像を茶の間に届けることは“スイッチャー”と呼ばれるプロの腕の見せ所でもあるが、視聴者としては「見たいときに見たいアングルの映像が見られない」という不満が常に残る。 それだけに5Gが可能にする、リアルタイムで届くマルチアングルの高画質映像は大きな意味を持つ。「４Kテレビでスポーツ中継を観戦しながら、手元のスマートフォンではスタジアムのカメラ映像を自由に切り替え表示する」という未来は、もう間近に迫っているのかもしれない。 5Gはスタジアムでのスポーツ観戦やライブ鑑賞を大きく変える可能性も秘めている。多端末との接続という5Gの特長を生かすことで、スタジアムにいても茶の間と同じようにマルチアングル映像がスマートフォンに表示できるようになるからだ。ドコモがパブリックビューイベントで提供したコンテンツは、一部のドコモショップに設置された5G体験コーナーで実際に触れることが可能だ。ビジネスにおける5Gの可能性を考える具体的なヒントにもなるだけに、機会があればぜひ足を運ぶことをお勧めしたい。対応店舗の詳細についてはドコモのホームページ（https://www.nttdocomo.co.jp/special_contents/5g/experiences/shop/）で確認できる。 また5G体験コーナーでは、ラグビーワールドカップのコンテンツのほか、5GスマートフォンをハブとしたMR（Mixed Reality：複合現実）に基づくゲームも体験できる。「ライトウェア」と呼ばれるゴーグル型のヘッドセットを装着して行うシューティングゲームを筆者は体験したが、銃になぞらえたコントローラによる敵ロボットへの攻撃が視覚に加え、体感的にも違和感なく仮想世界に表現されることには驚かされた。実用化されれば、アーケードゲームと変わらない水準のVR／MRゲームが自宅で楽しめるようになることだろう。 一般ユーザーを対象とした5 G プレサービスは、NTTドコモ以外のキャリア各社でもスタートしている。例えばソフトバンクの場合、7月26〜28日に苗場で開催された国内最大級の音楽イベント「FUJIROCKFESTIVAL'19」で5Gを使い、各会場の混雑状況等をリアルタイム配信するサービスを提供。多端末との接続という強みを実証した。また、KDDIも11月2日に東京モーターショーで行われた国際ドローンレースの4Kリアルタイム中継をはじめとするプレサービスを実施している。 |
 |
|
 |
||
 |
||
本紙の購読申込み・お問合せはこちらからCopyright 2019 Otsuka Corporation. All Rights Reserved.