「売り手」と「買い手」をつなぐ SaaS/PaaSプラットフォームの「BP PLATINUM Type-S」。 大塚商会ビジネスパートナー事業部が提供する、 SaaS販売プラットフォームだ。 簡単な手続きで、自社の販売サイトのように SaaSストアを開設できるうえ、登録料や利用料は無料。 販売しただけ取次手数料が収入となり、 粗利のストックビジネスとして利用できる。 「Type-S」のプラットフォーム開発・運営を行う ビープラッツ株式会社の藤田健治氏に、 エンドユーザ様、パートナー様のニーズについて話を聞いた。 |
大塚商会ではSaaS の流通を実現し、パートナー様にメリットを感じていただける仕組みとして、「BP PLATINUM Type-S(以下、Type-S)」をスタートさせた。すでに国内でも複数のベンダーが流通を介さないダイレクト販売によるSaaSを提供しているが、必ずしも幅広いユーザー層に浸透しているとはいえない。提案や営業活動においてエンドユーザ様に最も近い位置にいる販売パートナー様を抜きにしては、ユーザー様の導入機会は限定的となるからだ。
一方、パートナー様にとっては「Type-S」によるSaaS販売を通じて、販売手数料の継続的な獲得だけでなく、利用期間や利用者の増減に応じた数量最適化、早期立ち上げの実現、月額料金による利用など、従来のライセンス販売を補完するメリットを生かしたご提案が可能となる。また、大塚商会BP事業部では今後ソフトウェアベンダー様のご協力により、パートナー様の提案活動を最大限に生かせるよう支援を行う。ぜひ、皆様も「BP PLATINUM Type-S」によるSaaS販売をご検討いただきたい。
「Type-S」は、ビープラッツ株式会社が提供するSaaS流通プラットフォームに、大塚商会BP事業部の販売網をプラスしたシステムだ。会員様向けBtoBサイト「BP PLATINUM」から参加登録いただくことで、「Type-S」に掲載されているSaaSをパートナー様が取り扱いできるようになる。
世界的な不況が続き、経済回復の兆しがなかなか見えないなか、今の経済状況が常態化するニューノーマルという概念も生まれた。
エンドユーザ様のニーズもリーマンショック前から大きく変化しており、以前のようにビジネスに必要なITシステムをハードウェアも含めて構築し、それを運用・保守していくというビジネスは減少傾向だ。IT投資の抑制傾向が続くなか、エンドユーザ様にはビジネスに必要なソフトウェアなどの提供を月額課金などのSaaSで受けたいというニーズが高まっている。
エンドユーザ様のIT投資への目が厳しくなり、企業におけるITシステムの必要度に応じて、買い取りのほうがコストメリットが高いものはすぐに購入するが、たとえば、スタッフの増減に付随するグループウェアやメールなどのサービスについては、管理・運用面の手間のコストを考慮し、SaaS型を選択する企業が増加した。
総務省が発表した「スマート・クラウド研究会報告書( 2010)」によると、SaaS市場は2015年度に1兆8118億円としている。また、自治体クラウドなど、国や行政でクラウド事業を進めるという方向性も発表されている。
SaaSならば、従来のようなシステム構築と比較して、初期導入コストが低減でき、当面、低い単価で運用をスタートすることが可能だ。また、必要なときに素早く導入・停止できる点に、メリットを感じるエンドユーザ様も少なくない。
しかし、エンドユーザ様がいくらSaaSを導入してコスト削減を図りたいと考えても、どのようなサービスがSaaSとして提供されているのか、どこでSaaSを探せるのか、利用したいSaaSをどういう経路で調達すべきなのかは、はっきりしない状況だ。
一方、パートナー様は、エンドユーザ様のニーズがクラウド/SaaSへ向かうなか、コンサルティングから、システム導入・運用・保守といった従来のビジネスモデルがいつまで可能なのか、次の時代の販売店の役割について、何を売ればいいのか、クラウドを売るにしても、どのように売ればいいのか、自社でクラウドを作って売るのか、思案しているパートナー様も多い。
「販売パートナー様の役割はなくなりません。エンドユーザ様は、『何を買うか』よりも『どこから買うか』というのを実はとても大事にしています。その、『どこ』というのが大塚商会さんの販売パートナー様です」と「Type-S」のSaaS流通プラットフォームを開発・運用している株式会社ビープラッツ代表取締役社長 藤田健治氏は話す。
しかし、サーバやPCがIaaSに、開発プラットフォームがPaaSに、ソフトウェアがSaaSにと、ビジネスITにおけるクラウドのボリュームが増加していくなかで、自社の役割がなくなってしまうのではないかと考えるパートナー様も多い。
「ビジネスITのクラウド化が加速するなかで、たとえばマイクロソフトさんのSaaSが登場しています。これまでは、『PCやサーバにマイクロソフトのライセンスをつけていくら』というビジネスだったのが、『ソフトを1カ月使ったらいくら』に変わり、毎月、利用数や利用料に応じて、マイクロソフトさんへ使用料を支払うというサービス事業へと変わっていきます」と藤田氏。
「SaaSに変わることで、提供されるサービスは、『従来のソフトウェア』より小粒化しています。たとえば『勤怠管理のSaaSを作りました』といっても、企業には会計ソフトもメールも必要です。さまざまな企業が提供するSa aSをパートナー様が組み合わせて販売することが必要になってきます。逆にいうと、『自社のSaaS』があったら、それを他社にも販売してもらいたい。そうすると『Type-S』を中心にSaaSがグルグルと回り出し、新しいライセンス販売の形が加速していくことになります。実は、これが『Type-S』のテーマなんです」と説明する。
パートナー様が開発したSaaSを、「Type-S」に乗せることで、全国を網羅する大塚商会の販売パートナー様の既存の商流が相互に活用できるようになる。エンドユーザ様のクラウド/SaaSへのニーズと、パートナー様の新ビジネスへのニーズに応えるプラットフォームが「Type-S」となる。
続き「SaaS時代の先駆者に! BP PLATINUM Type-S」は本誌をご覧下さい。 |
藤田健治氏
1969年三重県出身。ビープラッツ株式会社 代表取締役社長。92年に三井物産入社。02年ライセンスオンラインを設立し代表取締役社長に就任。06年11月、ビープラッツを設立。クラウド/SaaS事業を手がける。
■「SaaS/PaaSのための流通プラットフォーム」
■クラウドサービスの市場規模(推計)
■BP PLATINUM Type-Sにおける役割
■パートナー様のSaaS活用例
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