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巻頭特集 オフィスの節電は限界に達しているのか? 今すぐ役立つ節電対策チェックポイント
2011年7月時点の情報を掲載しています。

事業者に応じた最適な節電対策の提案方法を探る
東日本大震災の余波で夏場の電力不足が懸念されている中、経済産業省は、電力需要がピークとなる7月から9月にかけて、東京電力および東北電力管内における瞬間最大使用電力の削減目標を一律15%と定めた。そして故意による使用制限違反事業者には100万円以下の罰金が課せられる。そこで本特集では、パートナー様がエンドユーザ様に最適な節電対策の提案が行えるように「節電対策チェックリスト」を作成し、エンドユーザ様が未対応の対策が一目でわかるようにすると共に、本文ではそれに沿った具体的な節電対策のポイントを紹介する。



節電対策は無駄を排した強い企業へと飛躍する好機
 東日本大震災で多くの発電所が操業停止の状態に陥ったことから、夏場の電力不足を回避するために、企業には大幅な節電対策が求められている。だが、それは決して後ろ向きな取り組みではない。自社のエネルギー使用量をきちんと管理し、年間の電気代やCO2排出量を大幅に削減できれば、無駄を排した強い企業へと飛躍できるからだ。パートナー様にとっても、エンドユーザ様が頭を悩ませている節電対策を後押しできれば、大きなビジネスチャンスとなる。
 一般的にオフィスの電力消費量は、照明、コンセントに接続されたIT機器、空調の順に多いので、その順番に節電対策を実施すれば効果は高い。だが、その割合は業種業態などによって異なる場合があるので、エンドユーザ様の実情に応じた適切な節電対策の提案が重要となる。例えば、小売業やサービス業であれば照明、IT関連企業や製造業であればPCやサーバなどのIT機器に重点を置く。一方、空調の節電対策はすべての業種に当てはまるが、製造業などでは、工場内の室温を上げると生産性が低下する恐れもあるので注意が必要となる。
 また、節電対策は、点灯する照明の数を減らすなど今すぐ実現できるものと、省エネ製品へのリプレースなどコストが伴うものがある。そのため、エンドユーザ様の予算に応じた提案を行うことも重要である。以下、扉ページの「節電対策チェックリスト」に基づきながら、節電対策の具体的な提案ポイントを、順を追って解説する。


今すぐ実現できる節電対策電力使用量の見える化が第一歩
 節電対策を実施する際には、まず電力使用量の見える化を図ることが鉄則である。というのも、電力使用量の見える化を行っていない事業所は、スピードメーターがない状態で自動車を走行しているようなもので、今何キロで走っているのかを知らずに速度制限などできるはずがない。それと同様に、実際の電力使用量の数値がわからなければ、具体的な対策も講じられない。その意味では、現状の電力使用状況を正確に把握することが節電対策の第一歩である。
 そのための具体的なツールとして大塚商会では、『エナジー・カルク』(OSK)などの商材を取り揃えている。
 事業所内の電力使用量を簡単に掌握できるようになれば、その情報を事業所内の利用者に開示することにより、自主的な節電対策が行える環境が整う。その際、照明の蛍光灯の数を減らす、空調の温度を高めに設定する、あるいは、PCやサーバの省電力設定を徹底する、使用していないIT機器の電源は必ず消すなど、事業者内のルールを事前に提示しておけば、さらに効果は増す。
 そのうえで、各部署における毎月の電力使用量や節電目標達成率などを公開すれば、否が応でも節電対策の機運は高まるはずだ。
 こうした取り組みは、どこの事業所でも今すぐに実現できる。特にこれまで節電対策を行ってこなかった事業所であれば、即座に効果が表れるので提案もしやすい。


IT資産管理ソフトを活用し全PCの省電力設定を徹底する
 現在、IT機器は、オフィスビルの電力使用量の20%以上を占めるといわれており、その中でも特に大きなウェイトを占めているのがクライアントPCだ。今や一人一台以上が当たり前なので、その消費電力を引き下げれば大幅な節電につながる。
 PCの節電対策として即座に実施できるのが、すべてのPCの省電力設定を有効にすることである。特に役立つのが、WindowsPCなどに標準装備されているスリープ機能だ。利用者がPCを一定時間操作していないアイドル状態が続くと、CPUやハードディスク、ディスプレイなどの動作を一時的に停止する機能で、PCの電源ボタンを押せばすぐに再開できるので、利用者に不便を強いることもない。マイクロソフトも、アイドル時間5分でモニタ消灯、15分でスリープに自動的に移行する無償ソフトを配布し、PCの有効な節電対策として推奨している。これにより、一般的な利用形態で15%前後の節電効果があるといわれている。
 ところが、せっかくの省電力機能も、利用者によって設定が正しく行われていない場合も多い。特にシステム管理者が不在な事業所ではよくある話だ。しかし、クライアントPCの省電力設定を一括管理できるIT資産管理ソフトを導入すれば、そうした問題は一挙に解消する。省電力設定されていないPCにも適用されるので、全社規模の節電対策が可能になる。具体的な製品として、『QPM』(クオリティソフト)や『SKYSEA Client View』(Sky)などがある。ただし導入コストが伴う節電対策では、費用対効果の十分な説明が提案採用の鍵となる。


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■チェックリスト
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■使用電力の見える化 
〜まずは電力使用量の把握から〜
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■管理ソフトの導入 
〜手間なく一括で節電設定〜

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【巻頭特集】

・オールジャパンは大規模停電を回避できるか 電力飢饉に備える【Vol.56】

・デスクトップ仮想化 中小企業のメリットと提案方法を探る 【Vol.55】

・仮想化 マイクロソフト クラウド IT革新のトリガーはこれだ! 【Vol.54】

・最新ITでコスト削減・ブランド力向上 中小企業の環境対策最前線 【Vol.53】



   
 
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