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2012年11月時点の情報を掲載しています。
従業員の出勤と退勤時刻。各種のデジタル機器で直接に記録する勤怠管理システムを併用することにより、人件費などのコストを削減できる。
経理や財務会計と並ぶ基本的な企業情報システムに、給与計算がある。それほど複雑なシステムではないので社内でも開発できるが、税制や社会保険料が変更されるたびに計算表(テーブル)や計算プログラムを書き換える必要があるので、保守サービス付きの市販ソフトウェアパッケージの利用が便利だ。
給与計算システムを使うには、まず、給与体系をテーブルに登録し、採用や定期昇給などのタイミングで従業員の号俸をデータベースにアップデートする。さらに、毎月一定の日(給与データ締日)までに全従業員の勤怠情報を入力すると支給額が算出されて、給与振込用のデータができあがるという流れだ。ここで問題になるのが、従業員の勤怠情報を効率的にインプットするための方法である。
もっとも単純なやり方としては、タイムカードに打刻された出勤と退勤の時刻をキーボードから入力するという方法。どの給与計算ソフトウェアにもそのための画面があるし、インポート機能を備えた製品ならMicrosoft Excelなどで入力したデータをCSVファイルなどで取り込むことも可能だ。
しかし、キーボードから入力するやり方では時間と手間がかかるし、なにより入力ミスによる勤怠情報の間違いは、従業員の労働意欲を削ぐことになりかねない。そこで、勤怠情報のインプットに機能を絞った「勤怠管理システム」を給与計算システムと併用する企業が増えてきた。
勤怠管理システムのポイントは、出勤と退勤時刻を自動的に取得して保存し、そのデータを給与計算システムに直接に取り込めること。タイムカードを見ながら入力しなくて済むので、人件費や外注費などのコストを削減し、正確な勤怠情報をタイムリーに取得できるといったメリットが得られる。ASPやSaaSとして提供されるものを選べば、社内にサーバを置く必要もない。
勤怠情報を自動取得するための仕組みには、さまざまな製品やサービスがある。もっとも安全で確実なのは、PC接続型のタイムレコーダを使うタイプ。タイムカードへの打刻や、磁気カードやICカードでスキャンした時の時刻情報をタイムレコーダ内のメモリに記録しておき、USBケーブルやメモリカードを使ってPCにデータを送り込む方式だ。昔からある機器なので誰でも容易に使用でき、システム障害が発生していても勤怠情報は記録できるという安心感がある。
製品選びのポイントとしては、個人の識別と場所の特定をどのように実現するかという2点が挙げられる。
スマートフォンやICカードの場合は、その内部に組み込まれている個体識別コードと従業員を"紐付け"しておけば個人の識別が可能。PC画面方式なら、確実な個人認証システム(ICカード+Active Directoryなど)があれば事前の紐付け処理は不要だ。タイムカードの場合は、タイムレコーダの機能でタイムカードに識別コードを印刷し、月初に一人ひとりに配るという手間がかかる。
また、どこで勤務したかを正確に把握する必要がある場合は、オフィスや作業場所の入り口にタイムレコーダ、ICカードリーダ、指紋スキャナなどを設置して記録する方式が前提。一方で、テレワークやフリーアドレスを採用している企業には、どこにいても出勤や退勤ができるスマートフォンやPC画面方式が向く。
勤怠管理システムのデジタル化は、比較的に敷居が低くアプローチしやすい。取引のとりかかりとして、エンドユーザ様の勤怠管理状況を調査してみてはいかがだろうか。
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