アドビシステムズ株式会社は、昨年12月にマクロメディア社を買収し、多様性に優れた革新的な製品を数多く保有する世界有数のソフトウェア企業として新たなスタートを切った。これに伴い、今年1月から新ライセンスプログラム『Adobe
Open Options 4.5』を導入し、より多くの導入メリットがもたらされるようになっている。そのライセンスメリットについて詳しく紹介する。
アドビシステムズ株式会社(以下アドビ)の新ライセンスプログラム『Adobe Open Options 4.5』は、アドビ製品のソフトウェアをインストールして使用する権利を販売するもので、今回から一般法人向けや教育機関向けでも1ライセンスからライセンスプログラムのメリットを享受できるようになった。また、旧マクロメディア社の製品にも同じライセンスプログラムが適用される。例えば、これまでマクロメディアの製品は旧バージョンへのダウングレード使用が認められていなかったが、アドビ製品と同様に申請可能となった。取引先と同じバージョンの製品を揃えてプロジェクトを円滑に進めたい場合などに有効だ。
新ライセンスプログラムの主な特長は下表の点がある。まず、導入する製品のライセンス数に応じてポイントが加算され、その合計数によって価格レベルが決定される。つまり、ライセンスポイントが増えるほど割引率が高くなる。次に、ソフトウェアの運用の手間を軽減できることだ。ひとつのシリアルナンバーと1枚のCD-ROMで複数のPCへインストールすることができるので、ユーザー登録を個別に行う煩雑さが解消される。三つ目は、部材の保管スペースを大幅に削減できることだ。
四つ目に最も大きな特長として、OS環境の変更に柔軟に対応できることだ。パッケージ製品の場合は購入時にOSが限定されてしまうが、ライセンス製品は、最初からMac版とWindows版の両方のシリアル番号を配布しているので、Mac版からWindows版へ、あるいはWindows版からMac版へライセンス数の範囲内で容易にプラットフォームを移行することができる。
五つ目は、オプションで『アップグレードプラン』を別途購入することにより、契約期間中ならいつでも最新バージョンへアップグレードできること。そして六つ目は、ポイント数の範囲内でアドビ製品を自由に組み合わせてライセンス購入できることである。この発注の柔軟性は、他社のライセンス制度にはないメリットだといえるだろう。
『Adobe Open Options 4.5』には、2つのプログラムが用意されている。このうち『Transactional License
Program 4.5』(以下TLP)は、日本国内のひとつの一般法人に対して適用されるライセンスプログラムで、導入する製品の種類や数に応じた多彩な組み合わせに対応し、1度の発注時のポイント合計に応じて3段階の価格レベルでディスカウントされる(表1)。1ライセンスから購入でき、購入申込書を提出するだけなので小規模事務所でも手軽に利用できる。
一方、『Contractual License Program 4.5』(以下CLP)は、お客様とアドビ社が2年間の契約を結ぶことで海外拠点や子会社、関連会社まで含めて適用されるライセンスプログラムであり、4段階の価格レベルでディスカウントされる(表2)。CLPは初回導入時に4万ポイント以上から適用できる。契約期間中に追加オーダーするとその分が累計ポイントに加算され、次の価格レベルのポイントに達すると、翌月からの購入時に新しい価格レベルが適用される点がメリットだ。従って、大量導入や追加導入が見込まれる場合は、CLPを選択した方がTLPよりもメリットが多いといえる。
アドビ製品は、教育機関でも非常にニーズが多い。そのため、教育機関向けライセンスプログラム『Adobe Open Options 4.5
for Education』が用意されている。TLPとCLPの両方に対応しており、TLPは1ポイントから、CLPは6,000ポイントから導入が可能だ。またTLP、CLPの価格レベルのポイント数設定も一般法人向けよりも少なめに設定されていて利用しやすい。ただし、旧マクロメディア製品の教育機関向けライセンスプログラムと『Adobe
Open Options 4.5 for Education』では対象機関の定義が異なる場合があるので事前に確認する必要がある。
実際にアドビ製品をライセンス購入する際には、自社のライセンスポイントが累計でどれだけあり、どの価格レベルで購入できるか確認する必要がある。その手間を低減するため、エンドユーザや販売パートナーが、アドビ社のライセンスプログラムページより自動ポイント計算用PDFをダウンロードすることによって、現在の累計ポイントを自動的に計算できる仕組みを提供している。また、いざ『Adobe
Open Options 4.5』で製品を購入するにも、ユーザーが既に保有しているライセンスを把握していないこともあるだろう。この場合、過去の購入履歴の確認が必要になる。これはエンドユーザが直接、アドビライセンスコールセンターに電話で問い合わせることもできるが、大塚商会や販売パートナーを通じて問い合わせすることもできる。このため、販売パートナーがエンドユーザが煩雑なライセンス管理を行う手間を代行し、最も安価にライセンス購入するためのアドバイスを行うことも可能だ。
また大塚商会には、アドビ製品のCLP購入をサポートする専任のエキスパートがおり、アドビ社の契約担当者と密接に連携を取っている。このため、CLPをはじめとするライセンス購入に関するきめ細かなアドバイスが行える。
お客様はもちろん、販売パートナー様も、数々のメリットがもたらされるので、ライセンス購入を積極的に推進されることをおすすめする。